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Dyson (ダイソン) 掃除機 DC62分解 (回路図追記)
Dysonの掃除機を分解することにした。
DC62はスティック型のコードレスタイプで2013年に販売開始されている。
毎分最大11万回転するモータの構造が気になって、自分なりにネットで調べてみたが、満足できる情報は得られなかった。
古いモデルだが、分解して調べてみることにした。興味があるのはロータの位置センシング、次にモータ駆動方式、そしてベアリング。
カバーは下写真のようにマイナスドライバーを使えば容易に外すことができ、モータ基板までは比較的簡単に到達できた。
![](https://assets.st-note.com/img/1672715439367-LjwUDuqS4r.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1672715512007-muBGcloHHf.jpg?width=1200)
これ以上の分解は、モータコイルと基板のハンダ付を取り除く必要がある。半田ゴテで半田を溶かしながらモータコイルと基板を徐々に外していく。熱がコイルと基板に奪われて外しにくい。
基板を外すと、ロータ位置センシングのホールセンサが立っているのがわかる。Hブリッジのトランジスタが4個あり、単相全波駆動方式と推測できる。(後に単相全波駆動方式ではないことが判明)
トランジスタ4個は、全て同じ品番で、Infineon (旧 International Rectifier) 製n-ch MOSFET IRFH5300。
Hブリッジの上側トランジスタ2個は、ゲート電位をソース電位より高くする必要があるため、チャージポンプを使うことになる。
p-chのMOSFETを使っても良いとおもうが、何か理由があるのかもしれない。
Microchip製PICマイコン (PIC16F1936) でモータコントロールしており、何も接続されていないコネクタは、PICマイコンにプログラムを書き込むためのものだろう。
オシロスコープや電流プローブを使って波形測定すれば、もっと色々と分かってくるとおもうが、別の機会にする。
![](https://assets.st-note.com/img/1693912113455-E6NbL8PwPJ.png?width=1200)
ホールセンサーが1個使われていることがわかる。メーカは不明。
![](https://assets.st-note.com/img/1696054547411-lEP7i0j955.png?width=1200)
n-ch FETをHブリッジの上側スイッチングに使用しているのは、トランジスタの特性を下側FETと合わせるためと推測する。ルビコン製の1000uFの電解コンデンサが4個、電源ラインにある。定格電圧が35Vなので、電源ラインはこれよりは低い電圧になる。(24Vか?)
![](https://assets.st-note.com/img/1696054631459-QDrcdP80mp.png?width=1200)
何も接続されていないコネクタはPICマイコンにプログラムを書き込むためのものと推測する。たぶん、組み立て工程でプログラムを書き込むのだろう。
簡単ですが、回路ブロック図を描いてみた。モータ駆動用の電源と、制御系の電源は別電源と推測。上側のn-ch FETはチャージポンプでゲート電圧を昇圧してドライブしているはず。n-ch FETを4個使用してHブリッジを構成しているように見える。単相全波(1相全波)駆動方式(だろう)
→後に違う駆動方式と判明し驚きだった。
回路ブロック図以降は、有料とさせて頂きます。
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