2022/10/21 北海道6日目:釧路湿原を歩いたり暗闇でラジオ聴いたり
※北海道旅行の旅レポ6日目です。5日目はこちら
・釧路湿原を歩く
朝。釧路駅前からバスで釧路湿原を目指す。
釧路湿原にあるビュースポット?のひとつ、温根内(オンネナイ)木道に向かう。
温根内木道を選んだ理由
・金カムで姉畑が釧路湿原を駆け回っていたから、実際に湿原を見てみたかった。実際に駆け回っていた場所は不明
・細岡展望台(おそらくこちらが有名なビュースポット)は電車の本数の関係で断念した
・温根内木道は湿原を散策できると知り、ときめきが止まらなくなった
バスはしばらく市街地の中を走っていた。
出発から30分を過ぎたころ、急に周りの景色が草原になる。もしやと思いGoogleマップを確認すると、釧路湿原に突入していた。地名は鶴居村といって、いかにも鶴がいそうな名前だった。
人里から離れるにつれてバス停の間隔が長くなる。そのため車内アナウンスでは、特定の区間を走っている間は任意の場所で下りられると言っていた。
詳しくは忘れたけど、たしか下りたい場所の100mほど前でブザーを押すと言ってた気がする。ローカル感があって良い。
釧路駅から40分くらいで到着。運転手が行きと帰りのバス停は同じ場所だと教えてくれた。
コインロッカーに荷物を預け、ヒル対策用に着替えて、熊よけの鈴を装備し、ビジターセンターで湿原の予習をしてから挑む。
熊鈴は旅行までに手に入らなかったから、旅行の直前にAmazonで購入して札幌のコンビニで受け取った。
センター内には動物目撃情報のホワイトボードがあった。わたしが来る数日前にタンチョウ(鶴)・エゾシカ・ウパシチリが目撃されたらしい。
熊鈴を鳴らしながら出発。通行止めになっている場所を避けつつ、長めのコースを歩くことにした。
もさっとした草の塊が色々なところに生えている。これが噂のヤチボウズ!
釧路湿原には「ヤチマナコ」というタコつぼ型の穴が無数にあるらしい。
ヤチマナコの内部は外から見えるよりも大きくて深くて、底なし沼のようになっている。落ちたらかなり危なそう。(金カムではヒグマと対決した杉元が落ちてたね)
上の写真に写る水面がそうなのか判断つかないけど、ヤチマナコかも?と思って撮った。
10月半ばとはいえ秋が深まっていて、全体的に枯れ草が多かった。
それでも、歩いていると場所によって植生が違うことがはっきりとわかりたのしい。
木道沿いには時々、植物や野鳥の解説が配置されている。わたしが動植物に詳しくないからか、これだ!と分かるものに出会うことは無かった。そもそも鳥をほぼ見なかったかも。
ひたすらに一本道を歩く。木が少ない場所に来ると、一気に視界が開けた。
音の少なさに驚く。少し立ち止まると、サワサワサワ……と草が擦れる音だけが聞こえてくる。
数キロ先まで大自然が広がるなか、音が少ないのも納得できる状況だけど、
むしろ日常生活で絶えず音を聞きつづけていることに気がついた。隣人の話し声とか、車が通り過ぎる時の音とか、冷蔵庫や空調の作動音とか。
終盤。木道は終わり、ふかふかの土の上を歩く。
さすがにそろそろ動物に会いたい(ヒグマ以外)と思いながら歩いていると、鹿のオソマを発見した。古くなさそうだし、よくこの辺りを通るのかもしれない。
キツツキが木を突く音を聞いたり鹿のオソマを見つけたりしながら歩いていると、少し開けた場所に出た。
念のためゆっくりと見回してみると、シカと目が合った。そう遠くない場所にいる。
こっち見てる!!!!!!!
別のシカもいる!!!
みんなこっち見てる!!!!!!
エゾシカ、でかい……!!!!!!
わたしがのんきに歩いているときから、既にシカはわたしの気配を察知していたっぽい。オスとメスとちいさいシカ、ぜんぶで4頭いたから家族なのかな。気づかないうちに敵キャラに包囲されている時の気持ちがわかった。
最後にシカを見たのは、たしか中学の修学旅行のとき。奈良のシカにせんべいをあげたような、あげてないような。ぼんやりした記憶しかない。
なので久しぶりにシカに遭遇したし、何より北海道の自然のなかで野生動物を見られたことがうれしかった。
佇まいが堂々としていたので、思わずわたしが奈良の鹿のようにお辞儀をしてしまった。
散策を終えてビジターセンターに戻る。
散策時間の目安は1時間くらいだと思うけど、わたしは立ち止まったり観察したりが多かったから、一周するのに1時間半くらいかかった。
・キツネと釧路市立博物館
バスで釧路市内へ戻り、釧路市立博物館へ。
近くのベンチで昼食のソイジョイを食べていると、どこからともなくキツネがやってきた。
二人組へ近寄るキタキツネ
こっちにきた!
想像よりも痩せていて一回り小さい。一連の動作からイヌ科を感じる。
キツネはわたしではなくソイジョイを見ていた。食べ物を持っていることが確実にばれている。
無責任に餌付けしたくないし、何よりエキノコックスが怖いから退散した。
釧路市立博物館は広大な公園の敷地内にあるらしい。たしかに目の前には湖があり、自然豊かな場所だった。他にも野生動物がいるのかも。
でも、すぐ近くに大きい病院や民家がある。そんな街中でこんなに気軽にキツネに会えたことが信じられなかった。北海道は想像以上に動物が身近なのかな。
博物館の館内は展示方法がスタイリッシュな感じ。釧路の自然・歴史・文化がずらっと並べて紹介されていて見応えがあった。これで入場料480円はお得。
撮影可能なところもありがたい。
金カムの紹介・野田先生が取材で訪問したこと・博物館の展示品が物語に登場したことなどが説明されていた。
実際に、作中だと網走決戦の直後、キロランケたちが樺太に向かう時によく似た船に乗っている。(14巻138話)
タンチョウドームというエリアが特に印象に残っている。
タンチョウがいる景色を再現した部屋で、中はドーム上になっている。写真と見紛うような広々とした風景は、特撮の背景画家に描いてもらったとのこと。
ドーム内は少し狭いくらいなのに、剥製と上手すぎる風景が相まって奥行きを感じる。
ガラスの囲い越しにタンチョウを眺めていると、めちゃくちゃ広い動物園に来たような気持ちになる。
・暗闇って怖すぎ
釧路駅に戻り、2時間くらい電車に乗る。想定より少し遅れて宿の最寄駅に着いた。
運転手に乗車券(フリーパス)を見せて電車を降りる。改札のない無人駅だったし、ターミナル駅でもないから、わたし以外に降りる人はほとんどいなかった。
駅前は思っていたよりも暗かった。
この町の宿を選んだのは「観光地以外の場所にも行ってみたい」って理由だったから、そういうこともある。
18きっぷを使う時はこういう駅で降りることが多いけど、その度に、都市部とは駅に対する感覚がまったく違うんだろうなと思う。
旅行支援割のクーポンを使うため、コンビニに立ち寄ってから宿に向かうことにした。
駅から左に10分ほど歩けばコンビニが、右に10分ほど歩けば宿がある。方角は反対だけど、距離的にはそこまで遠くないはず。
そう思っていたけど、街灯が少ないからか、暗闇のように真っ暗な場所も多い。歩いている間はかなり怖かった。
駅の近くとはいえ見るからに車社会だ。人通りが少ないからか、街灯の間隔がとても長い。
それなりに民家は確認できるものの、車のヘッドライトや民家の灯りがなければ真っっっっ暗になるエリアがある。
わたしは大仏を見て「急に動き出して踏んできたらどうしよう」などと想像して怖くなる人間なので、この暗さにホラー的な想像をかき立てられた。
あまりに怖かったから、旅行の様子を共有するLINEグループで実況を試みた。
でも、駅を降りた時からきさらぎ駅みたいな気分だったし、ビデオ通話中は懐中電灯の機能が使えないから余計に怖くなってやめた。
スマホのライトで道を照らしつつ、ラジオを聴くことにした。radikoで適当なローカル番組を選び、コンビニから宿までの間ずっと聴いていた。
ふつおたコーナーを聴く限り、正直なところわたしに合うノリではなかったけど、真っ暗な中で聞く変なノリのラジオには救われた。
追記:日程を決めるのが難しかった
・この日の日程は、6泊7日のうち最後、旅行の直前まで決まらなかった。行きたい場所が多かったのはもちろんだけど、交通の便でけっこう苦戦した。
・車の運転も大変だと思うけど、やはり公共交通機関だけだと時間の融通がききにくい。
・ベタに阿寒湖と摩周湖も行きたかった。ちょうど観光バスの時期が終わったばかりで諦めざるをえなかった。
・屈斜路湖も気になっていた。金カムだと主要キャラ全裸で格闘してたでおなじみの、都丹さんが大活躍してたでおなじみの、あの辺り。
・北海道周遊の旅行とはいえ、釧路だけで1日は短すぎた。翌日の網走を含めても2日だけじゃ全然足りなくて、未練がすごい。