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そして再びの山形へ
前回の旅で山形が大好きになった僕はまた山形へ向かっていた。
今回は、シゲキ、と僕、こうすけとけんたの4人。シゲキはプラスバイプラスという会社の大社長。結構年上だけど、僕はシゲキが大好きだし、仲間も後輩もシゲキが大好き。
そういえば、東京に来たばかりの頃、新卒でまだ一件も契約取れていなかったメガネ君の同行で二月の山形へ来た。県庁の近くのファミレスで夜遅くまで商談したのだけど、その日は再訪になってしまった。ホテルまでの道のりを滑りながら革靴で歩き、九州から出てきたばかりで手袋なんかする習慣がなかった僕のカバンを、手袋をはめたメガネ君が持ってくれた。
その週末の土曜に再び山形に行くのだけど少し重たい交渉で、メガネ君を同行させると気が散ってしまうと考えた僕は単独で向かう事にした。前日金曜日の夜、メガネ君が初めて、恐らく相当な決意を持って進言してきた。「同行させてください!お願いします」最初は軽く否していたけど、余りにしつこいので「いい加減にしろ!足でまといなんだよ」と怒鳴ってしまった。気持ちはわからんでも無いのだけど、それよりも契約をとってあげたかった。
お客様と昼過ぎに山形駅で待ち合わせしていたので9時過ぎの新幹線に乗ろうとホームに降りたら、向こうから「班長!班長!」って叫びながら走ってくるバカがいる。因みに僕はこの会社の「班長」という呼び方がとても嫌だった。
「お前いつからいたの?」
「何時かわからなかったので始発から待ってました。」
2月の上野駅は結構寒い。3時間も待ったのか?
「よかったらこれ食べてください」
ドアが閉まる前にビニール袋を2つ渡された。
宇都宮に停まる頃、ふと思い出して渡された包みを開けてみた。椎茸釜飯だった。もう一つをの包みは飲み物かと開けてみると山菜弁当だ。「何故?」飲み物は?しかもチョイスよ。まさか?アイツ自分の分も???考えるのも食べるのもやめた。
2時間ほどの交渉を終え、米沢牛のジャーキーと缶チューハイを買い、夕方の新幹線に乗った僕はメガネ君に「初契約おめでとう」とiメールした。
あれがもう、18年前か?
と感慨深い山形新幹線に乗った一行。ドレスコードは「昭和の大スター」ボルサリーノもピッタリ、トランクケースがキャリーじゃなかったかーとか思いながらも。
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春の山形は素晴らしい!
前回の旅ですっかり山形ファンになった僕は、色々リサーチした結果、出羽屋さんのシェフズテーブルで1日一組限定のランチからスタートをする事にした。
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出羽屋さんは月山の麓にあり、90年以上まえから修験道修行される方々の為に作られた旅館。前回伺った時に、春の山菜が素晴らしいと聞き予約していたのだった。山菜は奥が深い。加えて春熊や川魚、優しい料理と赴きのある空間、店主の心遣いがとても素晴らしい。
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2時間半ほどの幸せを堪能して、一行は山形駅に向かう。次のお店の予約は6時。名前は「餃子の店八重子」
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八重ちゃんが1人で切り盛りする餃子と焼き鳥のお店。先ずは瓶ビールをお願いすると瓶と栓抜きを構えた八重ちゃんが勢いよく「ポンッと」栓を抜いてくれる。その仕草が可愛くて普段ビール飲まない僕もビールを頼んでしまう。最初は焼き鳥から、焼き鳥は5本セットでいろんな部位が一本で食べられる。
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結構ボリューミーな焼き鳥。またビールを頼む、八重ちゃんがポンッと抜いてくれる。それから餃子を頼む。1人2人前はペロリと食べれる野菜が美味しい餃子。カウンター五席と4人掛けのテーブル2つ。混んできたら次のお客さんに声かけてサクッと店をでる。
次に向かうのはプルピエ、前回の旅でスナックのママさん達がいっつも混んでると言っていたおしゃれなナチュラルワインビストロ。
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山形のお店は、なぜかNujabesがよくかかってる。ここもシンプルな僕好みの内装に絶妙な照度のライト、満席の賑わい、そしてNujabes。お任せでボトルと、八重子帰りと伝えて軽いツマミをお願いする。2本目のワインを飲み終えると、昭和の街に戻ってスナック巡りを始める。毎回よりディープになっていく山形スナック巡り、何となくコツがわかってきた。
そして、当然締めにはえぞっ子で味噌納豆ラーメン。そしてAI焼飯。今日もダクトがピカピカだった。
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罪悪感と共にホテルに向かうボク達は、またもやいつもの駐車場の前で腕立て伏せをするのだった。
翌朝。8時にロビーで待ち合わせして散歩する。山形城をぐるっと回って、いつもの珈琲屋さんによる。前の晩の事でもう一度笑う。この時間が好きだ。いつもほとんど記憶がないけど、いつもの上機嫌に旅の高揚感がプラスされてハッピーな二日酔い。
10時くらいにホテルを出たら、次に向かうのは村山市。全国羊料理食べログトップの羊屋さん。オーナーの西塚洋平は、自分で羊を育てている。田舎の田舎の田舎にあるレストランは予約困難でいつも満席。
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羊だけではなくて、野菜もとても素晴らしい。いつもジンギスカンだけではなくてしゃぶしゃぶもお願いしている。ジンギスカンと濁酒のソーダ割はここで教えてもらった組み合わせ。空気と雰囲気と人柄が長い時間かけてこのレストランを作ってきたことを知ることができる。締めのカレーを食べる頃にはお腹もいっぱいになっているけど、いやな満腹感ではないのがまた良い。
山形は本当に素晴らしい。