⑪5/5 広島を愛し、広島に愛された男~55~
5月5日(土・祝) 対ヤクルトスワローズ
先発投手 大瀬良-S梅野
Carp WIN!! 10-1 勝利投手 大瀬良
「屋根より高い~ 鯉のぼり~」、
5月5日こどもの日、いや「カープの日」がやってきた。
前日の敗戦を払拭するような勝ち方が求められる試合。
カープの先発は、プロ入り以来ヤクルト戦負けなしの大瀬良。
カープは初回、先頭の田中が出塁すると、
2死二塁から鈴木のタイムリーで先制する。
2回、打席には5番エルドレッドが打席に入る。
2ボール1ストライクからの4球目。
低めの直球を捉えた打球は打った瞬間にホームランというあたり。
あっという間に歓喜で沸くレフトスタンドへ消えていった。
この後死球と四球2つで満塁のチャンスを作ると、
菊池が走者一掃のタイムリーを放ち
ヤクルト先発の梅野をマウンドから引きずり下ろした。
大瀬良は3回まで無失点。得意の燕狩りに出始めた。
4回。「頼れる選手会長」會澤が大瀬良を後押しするソロを放つ。
8回には菊池の2ラン、バティスタのソロも飛び出し、
子ども達に夢を与えるには十分な試合展開になった。
大瀬良は5回に山田にソロHRを浴びるも危なげない投球を披露。
見事3年ぶりの完投で4勝目を飾った。
この試合5打点の菊池、完投勝利の大瀬良など見どころは
沢山あったが、シーズン終わって一番印象に残っているのは
カントリーのホームランである。
結果的に、このホームランが
ブラッド・「カントリー」・エルドレッドの
カープでの最後のホームランになった。
彼は間違いなくカープの歴史に名を刻んだ助っ人である。
2013年には初のCS出場を決める決勝HRを放ち、
翌2014年にはホームラン王も獲得。
その後も勝負所でチームを勝利へ導く一打を幾度となく放ったが、
私の一番印象に残っているのは、
2013年のCSで見せた慣れないレフトのポジションでの
ファインプレーである。
フェンス際に飛んだ打球をジャンプ一番で捕球すると
すぐに返球し、ダブルプレーを完成させた。
助っ人外国人選手というと、
打撃は素晴らしいが(打撃もダメなのも沢山いるが)、
守備は緩慢、走塁は適当という選手が多いが、
エルドレッドは凡打でも常に全力疾走、
守備でも諦めずに打球を追いかける姿が印象的であった。
私が今更いうことでもないが、、
カープの他の選手の手本となるような選手であった。
今年は二軍暮らしが多かったが、
枠を争う立場のメヒアへ積極的にアドバイスを送るなど、
改めて素晴らしい人柄が分かる一年であった。
ずっとカープに居てほしい選手ではあったが、
カープのチーム状況、そして本人のもう一年やれるという
自信の中での退団は仕方がない。
いつかまたともに戦うことを祈り、今後の活躍を祈りたい。
<ぷちぶちカントリーメモ>
「エルドレッド~ エルドレッド~ ホームラン
エルドレッド~ エルドレッド~ 無限のパワー」
エルドレッドお馴染みのこの応援歌だが、
元々は「流用」であることを知っているだろうか。
2004,2005に在籍したグレッグ・ラロッカ内野手が
初めにこの応援歌を使っていたのである!
当時の歌詞は今と違い、
「バット持てば 変化球も シャープな打撃
グラブ持てば 守りの神(GOD) グレッグ・ラロッカ~」
であった。
ラロッカ退団後はしばらく使われていなかったが、
「ノミ」こと中東直己が受け継いだ。
しかし、代走、守備固めでの起用が主で、
あまり打席に立たなかった中東。
途中で応援歌はく奪という屈辱を受け…
エルドレッドへと応援歌が渡った。
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