【完全保存版】神戸で農業体験!その前に知っておきたい3つのこと。
こんにちは!
岩手県盛岡市出身、今は神戸にて『農家さんの語り部』としてお野菜を扱っています、佐々木純です。
「食の作り手さんと消費者が、もっと近い関係で、美味しいに感動できるのってすげえ・・・」という大学生の時の体験がきっかけで、
今は 『農家さんや料理人さんのお話を聞きながら届いたお野菜や料理が食べられる』という、お野菜の定期宅配+zoomオンライン食卓 のCRABLE(クラブル) をやってます。
0. 今回のテーマは「畑体験」
八百屋さんをやり始めて数年、消費者よりも幾分か畑に近い距離にいるからか、よくこんなことを聞かれます。
「佐々木くんさ、どこか農業体験できる農家さんっていないかな?」
とか、いざ農業体験!というところまではいかないにせよ
「なんかさあ、土に触れて、体を動かしてってことが出来たらいいなと思ってるんやけどね。」
なんていうことをたくさん話すんですよね。
たしかに、農家さんって一般的には少し遠い存在だよなあと思いますし、このご時世だからこそ畑へ行きたい!という気持ちもすっごくわかります。
ということで、今回は何度も農業体験の開催やサポートを行ってきた経験から
【農業体験で知っておくべきこと】
的なことを書いてみたいなと思います!
1:農業体験を企画する前に押さえておくべきこと
今年の10月は結構な暖かさでしたよね。
神戸の畑でも体動かせば、日中は薄い長袖1枚で十分なほどの気温でした。
そんな10月に、神戸にて不登校生の支援/学習塾運営を行っているイドミイさんからの「農業体験を今年もお願いできますかね?」というお声がけにて、押部谷の山﨑さんにお願いして、今回実施という運びになりました。
*山﨑さんがいらっしゃる押部谷についてのことはこちら⇩
イドミイさんとは何度かコラボで農業体験をさせてもらっているのでもう勝手知ったる関係性。
そして、山﨑さんとも何度も様々な人たちをアテンドしてきたことがあるので、阿吽の呼吸の関係性。
と言うことで、全てチャット上のやりとりで体験当日まで滞りなく事が運びます。
ざっくりとこんな感じの役割分担ですね。
大事なことは、『お客様ではなくて農家さん側の立場にて農業体験の設計をできる人が窓口に立つこと』だと思います。
ただでさえ、日常生活と距離が遠く離れがちな農業領域。
いくら消費者サイドが
「農家さんの迷惑にはなりたくない」
「農家さんの手助けになったらいい」
と思っていたとしても、そもそも農業事情、畑事情、農家さん事情について知らない事が多いわけです。
そこに純粋な善意があることはとっても素敵ですし、美しいことです。
だからこそ、農家さん側もその思いを感じると「是非うちでよかったら!」というお気持ちになる事が多くなる。
でも、
ということになりがちだと、過去の自分の体験から思うのです。
せっかくの機会、その体験に関わる全ての人が心地よくなれることが一番大事ですから、
『そこまでガッツリ農家さんと同じレベルまで知識がなくてもいい、ただし、農家さんと本音で他愛なく話せる人間』が農家さんとの間にいると結構満足度が高く、
またやろうね〜!という関係性の農業体験が出来やすいなと思います。
2: 農業体験にいく日の「朝」に知っておいたらいいこと3つ
ここまで、農業体験の企画設計の裏側についてお話してきましたが、結構鉄板で『これ、畑に行く日の朝に確認しておくといい!』っていうこともありまして。
せっかくなので、佐々木純調べによる、『農業体験にいく日の朝に知っておいたらいいこと3つ』を紹介したいなと思います!
❶畑の中で触っていい / 踏んでいい を確認すること
これはもうマスト事項ですね!
ぱっと見ただけではただのこんもりとした土でも、そこには撒いたばかりのタネがあったりします。
農家さん方は優しい方が多いので(&畑に来てもらっているという感情から)あまり多くを発しませんが、農家さんの表情が強ばる瞬間って結構あります。
農家さんから「そこは・・!」と強くいうってなかなか難しかったりもするので、事前に畑に行かれる人自身がそこは心地いい配慮。
「触っちゃいけない、踏んではいけないところってどこですか?」
と一声いただき、皆さんで合言葉のように徹底してもらえると、とっても安心できたりします。
❷行ってはいけない/駐車してはいけない場所を確認すること
これもマスト事項。
農業は基本地域単位で相互扶助の中で行われます。
なので、『ここはよく車が通るから駐車しちゃいけない』だったり、『ここは〜〜さんのところだから入らない』だったり地域でのルールがあります。
その地域の他の農家さんの目もあります。
「なんだあいつ、よう分からんけどたくさん人集めて。」
と畑に招き入れてくれて仲良くなった農家さん本人にヘイトが集まってしまう事がないように、事前に地域ルールも聞いておくといいですね。
❸トイレの場所を確認して自分で行けるようにしておくこと
これまたマストな事項笑
家から離れたところに畑を持っていらっしゃる農家さんも多いですし、近くには畑と田んぼしかない!という地域も多い。
そこで一番困るのが『おトイレ事情』ですね。
参加者が複数名いる時、正直なところ農家さんもそのサポートで動く僕のような人間も一人一人のおトイレ事情まで細かにカバーできないことが多いです。
ですので、農家さんに近くのおトイレの場所を事前に聞いておき、徒歩でも行けるのか?あるいは車じゃないと厳しいのか?など把握しておくといいなと思います。
3:畑に来てもらうことへの農家さんの気持ち
とここまで、農業体験の裏側というか、あまり表立って出てこないけれど、いざ畑で多くの人が集うとなった時に話題に出てくることをまとめてみました。
正直、ここまで準備をやらなくてもいいところはあると思います。
お友達の農家さんに行く場合には逆に仰々しくなり過ぎて、鬱陶しくなるなんてこともあるかもしれませんから。
でも、ぶっちゃけを言いますと、
『興味を持って畑に来てもらう』ということに対してはとってもうれしく感じることではあるが、『お客様』として関わり続けるのは避けたい
というのがこれまで農業体験を農家さんと行ってみて、農家さんの本音近くにある感情かなと思っています。
初めて畑に来る分には細やかなサポート全く構わない。
けれども、継続的に関わった時、それが当たり前となって、例えば
・当日ドタキャンが起こる
・送迎に気を揉まねばならない
・こちら側から細かに伝えないと農作業(体験)が進まない
みたいなことが起こり始めると、もうそれは少なくとも農家さん側にとっては負担でしかなくなってしまうわけでして。
少しずつ農業と消費の関係性が溶け合っている現代だからこそ、お互いが相手のことを本当の意味で知ろうとするという何気ない姿勢に大事なことがたくさん詰まっていると感じます。
今回は少しお堅いお話になりましたが、次回はそんな諸々を経て行われた、イドミイさんと山﨑さんとの農業体験のお話をしてみたいな〜と思います!