映画「ストーリー・オブ・マイライフ/若草物語」
ついに公開された!キャストを見た時から、今か!今かと心待ちにしていた作品がやっと公開された!!それだけで嬉しかったのに、見たらもっともっと嬉しい気持ちになったよ。
言わずとしれた名作「若草物語」の映画化である。マーチ家の4姉妹、長女でしっかり者のメグをエマ・ワトソン、次女で作家を目指す自由奔放なジョーをシアーシャ・ローナン、病気がちで心優しい三女のベスをエリザ・スカンレン、わがままだけど愛らしい末娘のエイミーをフローレンス・ピューが演じている。
そして、イケメンでお金持ちなお隣のローリーを、あのティモシー・シャラメ様が演じてくださっております。
な……(震えている)なに……何なのこの神キャスト……。このキャストを揃えてくれたことに、まず感謝したい。ありがとう、ありがとーーーう!!
私は「ハウス名作劇場」時代からジョーが大好き。ジョー一択!! 大人になったジョーが自分の原稿が売れて嬉しくて走っているシーンから始まる。……このシーンだけでハウス名作劇場っ子としては胸アツ……。
ジョーの人生を軸に、子供時代を振り返る形でストーリーが進んでいく。
ジョーは作家を目指し、経済的にも自立した「自由な中年」になることを望んている。そのため、結婚にはまるで興味がない。というよりも結婚を拒否している。「自由な中年」最高のパワーワードだね!
しかし、現実はそんなに甘くはない。物語の中では「経済と結婚は結びついている」「女の稼ぎで家族を養うことはできない」「女に財産があったとしても、結婚した途端、それは夫の財産となってしまう」という言葉が繰り返し姉妹の口から語られる。もはや呪縛だし、世の中がそうなってしまっている以上、抗うのは並大抵のことではないことが明示されている。
「女の幸せが結婚だけなんておかしい」ホントよねーーー。
結婚したとしてもダンナが死ぬかもしれないし、浮気するかもしれないし、経済的にたち行かなくなるかもしれないし、ダンナがDVかもしれないし、姑・舅が最悪かもしれないし、子供が五体満足に生まれてきてくれるかもわからないしetc……。考え始めたら「結婚って何がいいの?」と42歳未婚女はいまだに思っているよ。そもそも「結婚って何なんだろう?」改めて思ってしまうな。
さてさて、150年前の「結婚が常識」の世の中に、こんなお隣さんがやってきたら?好きにならないことってある?いや、ない。ないよ!!こっちからプロポーズするわ!!!(中年オンナ、思わず興奮!失礼しました…)
ジョーはイケメンでも、お金持ちでも、自分を愛してくれていても、違うものは違うとして自分の人生を進んでいく。さすが我らのジョー!しかし、そんな芯の強いジョーでも心が揺らぐ時はある。その時の感じがリアルで心に突き刺さった。
「寂しさ」これは本当に手強いな。寂しさとどう折り合いをつけて生きていくのか? 立派に未婚の「自由な中年」となった私のこれからの課題でもある。「自由と寂しさは背中合わせ」だと実感中。
この物語の根底に流れるのは、結婚しょうが結婚しまいが、「Little Woman(小さな女性たち)」の幸せを一心に願った作品なんだなぁということ。彼女たちが納得したことであれば、どんな選択をしても背中を押してあげたい。そして、彼女たちが想う幸せを掴んで欲しい……。もはや親目線で見てしまっている。
とはいえ、150年以上経っても女性の置かれている状況は変わらないね。「女性が輝く社会」ってなんだ?まぼろし?ってなる。もうそろそろなんとかならないかしら?
ここからは余談です。私が小学生の頃に愛していたものが「りぼん・ジャンプ(マンガ雑誌)」「ハウス名作劇場のアニメ」だったのです。それらがない子供時代なんて考えただけで恐ろしい……。
今のように録画する機能もなく、TVも一家に一台。アニメを見るのも一発勝負。文字通り全身全霊をかけて「若草物語」を見ていた。今でも忘れられないのが最終回のラストシーンで、エイミーが「ローリーと結婚するのは私でした(テヘペロ)」というナレーションで締めくくられており、子供心に「うっそーーーーん!!ウソと言って!!!」とショックを受けたのを覚えているんです。
「ジョーが大好き、エイミーなんてわがまま女は嫌いや!」と小学生ながらに思っていた私。今作で初めてローリーとエイミーの馴れ初めを知ったものの「なんだかな~」という気持ちは拭えず……。30年以上経とうが変わらずジョーに思い入れがありすぎる私なのでした。ローリーよ…。それはないんじゃない??(本音が出ちゃった)
とはいえ、若草物語は私の人生に多大な影響があったんだなぁと改めて思う。何よりこの映画に出会えたことに感謝したい。
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