【#012】ヤバいよ公務員!実体験に基づく感想(後編)
前編では悪い意味でのヤバさを書いてみましたが、
後編ではいい意味でのヤバさ、公務員の仕事の面白さについて書いてみようと思います。
↓前回の記事はこちら
大きな仕事が出来る
地方都市ではなかなか大規模な開発事業などに関わることはできません。
そもそもそこまで資金力のある企業もなければマーケットもないため。
なので比較的大きな建物や社会的にインパクトのある建物を作ろうとするならば、必然的に公共事業ということになっていきます。
学校関係、庁舎などのオフィス、美術館・博物館などの文化系施設のあたりに関わることが出来ます。どちらかというと特殊な用途の建物ではあるけれど、建築の汎用的な技術習得や大きな現場に携わる経験としてはとても良い経験が出来ると思います。
商業系は公共ということを加味すると少し相性が悪いので、なかなか携わる機会はないかもしれません。
また、僕が在籍していた頃は自治体がPR動画を作ってYoutubeで流す、というのが一世を風靡した頃でした。
宮崎県小林市の方言で喋ってたらフランス語っぽく聞こえるやつ。
懐かしいですねw
こういうのを作るのも、都市部の広告会社や制作会社と連携して作っていくことになります。(それがいいかどうかは別にして。)
日常的な業務では決して関わることが出来ないような人と一緒に仕事をすることが出来るというのも、公務員の魅力の一つでしょう。
働き方は自分で作ることが出来る
どうしてもデスクワークをしている印象の強い公務員。
確かに事務作業がメインであることは間違いないし、むしろ事務作業しかないという部署もあるでしょう。
一方で企画系の部署など、外部の方をどんどん巻き込んで仕事をしていかなければならない部署も存在します。
そういうところでは庁舎内よりも地域・まちがフィールド。
日中だって積極的にまちに繰り出して、まちの変化やキーパーソンにどんどん会いにいくべきです。僕も最後にいた部署は企画系で、どんどん繰り出そうとしていたけど、多分今ならもっと違った動きができるんだろうな、と当時20代を振り返って思います。
外部の人を巻き込むということは、土曜だろうが日曜だろうが関係なく、昼でも夜でも、結果に繋がればそれはもちろん仕事になります。
すぐに利益を生まなくとも、将来的な投資の意味での活動も仕事として評価することが出来る点は公務員ならではだと思います。
信用がある
そして最後はやはり何と言っても公務員です。
同じことを言ってもどこの馬の骨かわからない民間人の発言よりも圧倒的に信頼してもらえるのがやはり公務員だと思います。
(全部が全部そうじゃないにしても)
その信用を上手く使うからこそ動かせる物事があるのだと辞めた今になって思うことがあります。
ヤバいよ!公務員
前編・後編と2回に分けて書いてみましたヤバいよ公務員。
在籍中・現在と当時から変わらず感じているのは、
『公務員の仕事はとてもクリエイティブであること』
これはパブリックに関して多くの著書があるOpenAの馬場さんも同様のことを言っておられました。(引用元のツイートを探したけど出てきませんでした。7,8年前の投稿だっと思います。)
社会の・地域の、根幹となるような制度を自らが提案することが出来る、こんなにクリエイティブなことは無い、と。
おっしゃる通りだと思います。
それは法解釈を簡単な取り扱いに変更するとか、申請しやすい補助金を作るとか、そんな表面上のことではなく、
土地の独自性を見極め、地域社会のルールとなる制度を定め、それを運用していくことができる。そんな仕事が公務員だと思います。
建築やまちづくりに関わらず、商業や福祉施策でも同じことです。自由な枠組みの中で地域のためにできることを進める。それが公務員として最も価値のある役割だと思います。
この記事がもし、これから公務員になりたい人に読んでいただけるとしたならば、是非公務員のそんな側面に注目してどんどんクリエイティブなことを仕掛けていっていただく一助になれば幸いです。