虚心坦懐×人生を旅せよ
「あなたが働く上で大切にしていることは何ですか。」
「あなたが就職活動をする上で“軸”としているものを教えてください。」
就活をしている中で度々目にするフレーズ。就活の軸っていわゆる“価値観”だと思う。それで「自分が大切にしていることって何だろう」ってことを最近頻繁に考えている、4月1日から大学4年生になる者である。今回は自分の価値観について書いていこうと思う。
自分の価値観って、外部環境に触れていくことで形成されていくもので、それに当たって私はこれまで21年間生きてきた中で巡り合ってきたものを回想している。
その中で、私は「言葉」から自分の価値観が形成されていくことに気づいた。それは2つある。『虚心坦懐』『人生を最高に旅せよ』である。
⒈『虚心坦懐』
この言葉は中学2年生の時に出会った。ドイツの名門シャルケでも活躍し、現在鹿島アントラーズに所属している内田篤人選手著の『僕は自分が見たことしか信じない』の一節で目にしたのである。辞書的な意味は「何のわだかまりもないすなおな心で、物事にのぞむこと。また、そのさま。」である。小学3年生から野球をしていた私はピッチャーだった。野球は投手で7〜8割が決まる、と言われているので、試合における重要度が圧倒的に高い。私は常に感情をむき出しにして、あるときはピンチで三振を奪い大胆なガッツポーズをし、またあるときは投球が奮わずグローブをベンチに投げてふてくされる、そんなこともあった。その時に目にしたこの『虚心坦懐』というコトバ。結果が良かれ悪かれ、目の前の物事に淡々と取り組むことが、現状できることのベストなのかなとそこから思うようになった。感情の起伏をせずに、どんなに辛いこと幸せなことがあっても、心を揺らさずに臨んていくことが大切だと思うになってから、物事が好転するようになっていった。
就活でもお祈りをされようが吉報をもらおうが、関係ない。目の前のことに淡々黙々と立ち臨んで行く。このマインドが私は大切だと思っている。
⒉『人生を最高に旅せよ』
この言葉はドイツの哲学者フリードリヒ・ニーチェの『超訳 ニーチェの言葉』という本の一節に書かれていた言葉である。詳細は下記である(本当に良い言葉なので長いけど記載します)。
→「知らない土地で漫然と行程を消化することだけが旅行だと考える人がいる。買い物だけをして帰ってくるのが旅行だと思っている人もいる。
旅行先のエキゾチックさを眺めるのをおもしろがる旅行者もいる。旅行先での出会いや体験を楽しみにする旅行者もいる。一方、旅行先での観察や体験をそのままにせず、これからの自分の仕事や生活の中に生かして豊かになっていく人もいる。
人生という旅路においてもそれは同じだ。そのつどそのつどの体験や見聞をそのとき限りの記念品にしてしまえば、実人生は決まりきった事柄のくり返しになってしまう。
そうではなく、何事も明日からの毎日に活用し、自分を常に切り開いていく姿勢を持つことが、この人生を最高に旅することになるのだ。」
本当に良い言葉ですよね。中学3年生の夏休みの課題の読書感想文で『ニーチェの言葉』を題材にして書いたときに目にした言葉。日々の経験の中で得た知見や学び、収穫を次に生かしていく。という学びを得たことに加えて、私は「人生を最高に旅すること=後悔のない人生を送ること」とも思っている。周りの判断・評価に左右されるのではなく、自分の感じたこと、気になったことに向かって進んで行くことがいいのだと思うようになった。
以上が私が大切にしている価値観・考え方になります。
みなさんが大切にしていることは何ですか?自己分析とまではいかないまでも、自分のことについて深く考えてみることはいいと思う。