たった1人でも戦うわたし
去年の春から夏にかけての間、私はたった1人で戦っていた。
常に頭が混乱し、首の後ろがガチガチにコリかたまり、頭痛がする。
2023春。会社で倒れ救急搬送された。その日も朝から頭痛がして体が鉛のように重かった。
仕事中、激しい動悸。心臓が悪いのかな?と不安になり、気分が悪くなった。
トイレに行こうと立ち上がって歩くと、あれ?通路が歪んで見える。そこから過呼吸が始まった。
動悸や胸痛、頭痛に吐き気。無気力で沈みがちな気分が続く。それは何ヶ月も前からだったが、頭痛薬を毎日のように飲みながら、凌いでいた。
搬送先の救急病院では検査をしたが、「原因が分からない、様子をみて。」と医者が言う。
しばらく寝かせてもらったら、起き上がれた。
「もう大丈夫なんで、帰ります。」
その救急病院の広い駐車場の奥にはバス停がある。お会計を済ませて、外にでると夜になっていた。
守衛のおじさんに「タクシーはこの辺に止まりませんか。ここの病院初めてで、行きは救急車で来たから、帰り道が分からない。」というと、
おじさんは駐車場の向こうを指差し、あそこに桜の木があるでしょ?そこにバス停がありますよ。もうすぐ最終が来ますよ。イスがあるから座ってたらいいですよ。」
ふらついてる私を見て、心配になったおじさんは、ありがたい事にバス停まで付き添ってくれるという。
300mほどあるが、1人ではとても歩けそうにない。無言でゆっくりとバス停のイスまで歩く。
「最終まであと20分ありますね。寒くないですか?1人で大丈夫?」
「はい。本当に助かりました。ありがとうございました。」
おじさんが小走りに守衛室へ戻ったら、私1人になった。誰もいない。
目の前には大きな桜の木。夜空の星と満開の夜桜がとても綺麗で、見上げていると、悲しくなった。
私は桜が満開の日に生まれた。誕生花はソメイヨシノ。
桜綺麗だな。明日は誕生日なのに、こんな所で1人かぁ、、。
夏。不安と恐怖で動悸が止まらず、発狂して叫びたくなる。死にたくないけど「もう死ぬしかない!今だ行け!」と、頭の中で、私の声がリピートする。
私はサバイバーだ。
20年以上ずっと忘れて幸せに暮らしていたのに、パニック発症を機に、幼少期のトラウマ場面が次から次にフラッシュバックするようになった。
パニック発作中、飛び出したくなる衝動にかられる。生きるか死ぬかの瀬戸際で、強烈な緊張感や孤独と闘う。
精神状態が不安定で1日1日が綱渡りをしているような毎日だった。
それでも、必死に死ぬ気で働いた。医者に3ヶ月の休職を強く勧められた意味が今ならよく分かる。
あの状態で良く働いたと、自分を褒めてあげたい。あの症状、体調が毎日続くなら、今なら迷わず退職する。
今でこそ、noteの中に心に寄り添ってくれる方々がいるけれど、あの頃はまだ知り合いは1人もいなかった。
藁にもすがる思いで、厚生労働省の「生きづらびっと」をLINEで友達追加した。
2023/6
そんな中、1度だけ散歩に行った日がある。noteの私のプロフィール画像の赤い花は、その時に撮った写真だ。
どんな事にも負けない。
一生懸命に生きた。
絶対に逃げない私は、強くてカッコいい。
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