春だから少し心が軽くなって飛べそうな気がする


「幸せになると良いよね」

その一言はちゃんと覚えている。

そう言われた、その瞬間、わたしはとても幸せで、それだけで十分だと思った。

でもきっとその瞬間の幸せはすぐに消えてしまうもので、その方が願ってくれた幸せとは別のものなのだろう。


「大丈夫だよ」って言ってくれたその方は、わたしに瞬間の幸せをくれたけれど、もっとずっと続く安心のある幸せになってほしいと願ってくれたのかもしれない。


今までずっと話さなかった事を、お酒の力を借りて、支離滅裂になりながら、ボロボロ泣いて話していた。

ずっと抱えていた不安を口に出したとき、「そんなことない」と言ってくれて、手をぎゅっと握ってくれた。

とても嬉しくて、また泣いた。

話し始めた時は思い返して苦しくて泣いていたような気がするけれど、最後には、その方の言葉とその手がとても嬉しくて安心して泣いていた。

その瞬間、幸せだと思った。
わたしには十分すぎる幸せだとも思った。

忘れたくないなぁ
ずっとちゃんと覚えていたい。


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