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何者でもないわたしはただ、ここで、生きている。
今日のその目に映る世界は今日のあなたしか見ていない世界、それだけでなんて綺麗なんだろう。だから、そういう少しずつの、一見地味な素敵さを、重ねて世界はちゃんと回っている。知っていてほしい。
ずっと泣き続けて、うまく言語化できなかった日々がnoteの下書きに残っている。
調子の悪い日々が襲ってくる。
朝起きた時ベットから起き上がるのがつらい日、帰り道なぜか勝手に涙が溢れる日、笑顔でいられない日が、たくさんある。
「誰もが何者かになりたくて、でも、自分が何者でもないことに気付かされる」
SNSには、わたしが今まで知らなかったこと、福祉のイベントや素敵な法人、気になることがたくさんあった。
その存在さえ知らないまま過ごしていたであろう場に参加するようになった。
仕事以外にボランティアをしたり、興味があることには挑戦しようとしている。
そんなことをしていると、わたしも何者かになった気になってしまう。
1つ1つのことを心から楽しんでいるのは本当なのに、時々、ひどく疲れてしまう。
素敵な活動や素晴らしい人たちの言葉に埋もれて、何者でもないわたしになにが出来るのだろうか、と。
来年度の人事が発表された。
「叶世さんが自信を持てるようになる1年にしてほしい」
そう言われたとき、涙が出た。
わたしはいつだって自信がなくて、利用者様に申し訳ないと泣く。
仕事が大好きで、利用者様に寄り添っている日々は最高に楽しい。
この感情に嘘はないけれど、揺れ動いてしまう感情もある。
それでも休まず仕事に行き、利用者様とスタッフさんに支えられて、なんとか日々を過ごしている。
わたしの目の前には向き合うべき利用者様がいる。
優しく支えてくれるスタッフさんがいる。
疲れてしまった時、タバコではなくて、大好きな水溜りボンドの動画を観る。少し無理をしてでも好きな人たちには会いに行く。温泉でゆっくりする。本を読む。シーシャ屋さんに行く。
微かでも確かな元気を取り戻す方法がたくさんあることを知った。
そうやって、何者でもないわたしはただ、ここで、生きている。
これからもきっと日々揺れ動く感情と一緒に生きていくのだろう。
だから忘れずにいたい。
わたし自身の価値は、わたし自身とわたしが大切にしている人たちだけの中で柔らかく、情けたっぷりに愛情加点たっぷりに下されるべきもので、それ以外は、べつにどうと思わなくてもいい。わたし自身の評価は、人生が終わった後にやっともらうくらいで丁度いい。
実体を持って、出会って、向き合って笑い合うことのできる瞬間が、いちばん強いのだから。目の前のあなたの笑顔が、分かり合えた瞬間の時が止まるような静けさが、きっといつだって、何万RTとも何万いいねとも比べ物にならない価値を持っているのだと知っている。
今日のこの目に映る世界は今日のわたししか見ていない世界、それだけでなんて綺麗なんだろう。だから、そういう少しずつの、一見地味な素敵さを、重ねて世界はちゃんと回っている。
自分の為だけを考えて出した答えは「不幸だったな」って思いながら死にたくない、だった。だから、今はまだ生きている。最期くらい「幸せだったな」って思いたい。
— 叶世 美奈 (かなせ) (@moocaa6) February 16, 2018
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