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楽しく暮らすためには「やりたいこと」が必要だと思う。

2021年1月1日からスタートした、弊社の無料サービス「やりたいことカタログ」(https://yaricata.com)をなんで始めたのかについてちゃんと書いておきたいと思ったので自分の考えてるとこを整理してお伝えしたいと。

WEBサービス自体は無料なので、「おいおいステマかよ」とどうかそんな目くじらを立てないで貰えると嬉しい。やりがいを搾取するつもりもないし、洗脳をするつもりもないし、スピリチュアル礼賛というつもりもない。

自分の体験を通して、これはいいアプローチなんじゃないかと考えた上でやりたいことカタログを仲間と立ち上げた。

実体験として「やりたいこと」を書き綴り、思い出した時にひとつずつ実行していくのが習慣化された。その結果、日常的な「あれしたい」「ここ行きたい」が実行された。大きいところでは、自分の会社を作り、瓦割りのサービスを始め、石原さとみさんをはじめ多くの芸能人に会い、会社員生活に終止符を打ち平々凡々としたひとり会社生活をしている。あ、あと有難いことに3人の子供たちに恵まれた。

間違いなく「やりたいこと」を書き綴ることをしてこなければ今の生活もなかっただろうなーと思う。

毎日を「うひょー、楽しいぜ!最高!」と感じている人には届きそうにないのだけれど、「ちょっと何とかならんかなー、今の生活」と感じている人も少なくないと思うので、そういった方に何らかしら届けば嬉しい。

※注釈
ここで書いている「やりたいこと」とは、
「♪あれもしたい、これもしたい、もっとしたい、もっともっとしたい」
というブルーハーツ的な「やりたいこと」全般を指している。B的やりたいこと。
「明日カツカレーが食べたい」という日常的なものから「宇宙旅行したい」という大きなものまでを包含する。
時間軸も今日明日でできることから年内、5~10年、一生のなかでといった様にその期間の長さは問わない。

「将来、やりたいことが見付からない」みたいな文脈で語られる「理想的な仕事」みたいなものを意味してはいない。

「やりたいこと」という短いフレーズだけでも、人によって少しずつ意味合いが違うので念のため。


1.「楽しく暮らすために」を自己決定理論から考える

唐突だけれど、デシとライアンが2000年に発表した「自己決定理論(self- determination theory)」はご存知だろうか。モチベーション(内発的動機付け)に関する論を展開する時には避けては通れない金字塔だ。

自己決定理論(self-determination theory)
デシとライアンによって構築された動機付けの理論。
自己決定理論の根幹を支えるのは3つの基本的欲求:自律性・有能感・関係性である。特にこの中で自律性が大切とされる。
これら3つの欲求が満たされることで内発的動機づけがされている状態となり、人は自発的に行動を起こす状態になる。

自律性(Autonomy)とは,自分の行動は自分自身が自発的に行なっていると感じられることを意味する。自分が自分の行動を律していて他からの強制や指示・命令で行なっているのではないと感じられることである。自律性は,孤立はもとより独立とも異なる概念であることに注意が必要である。他の人に頼ると独立しているとは見なされないが,自ら求めて自分の意志で他者に依存するのは,自律性と矛盾しない。

有能感(Competence)は,自分は能力があって優れている,社会の役に立つ存在であるという感覚である.活動をして達成感が得られれば有能感も高まり,人から認められたり誉められることも有能感を高めることになる。

関係性(Relatedness)とは,他の人と精神的につながっているという感覚である。愛し愛され,関心を持ちもたれ,集団や社会に属し,相互信頼関係を維持しているという実感を持つことであり,連帯感と言ってもいいだろう。特に,親・友人・上司・同僚などの重要な他者とのつながりが大事である。

「楽しく暮らす人を増やす」という世界観を掲げる合同会社ハハハとしても、この理論はすさまじく見逃せない。

内発的動機づけがされている状態(すなわちモチベーションが高い状態)であれば、ほぼ間違いなくその人は「楽しい」を実感しているはずだ。

逆に言えば、内発的動機づけがされていない人は、毎日のモチベーションも低く、楽しんで暮らしていないと言えそうだ。

では、なぜ、毎日のモチベーションが低くなってしまうのか。


この点は、自己決定理論の3つの基本欲求に照らし合わせて考えると分かりやすい。

<楽しんで暮らせていない人>
自律性(Autonomy):やらされ仕事や家事、タスクに追われる毎日。自分で何かを決めるということが少ない。
有能感(Competence):成長感がない。褒められることがない。自己満足できることもない。日々進歩している、前に進んでいる実感が持てない。
関係性(Relatedness):定期的に会う人がいない。リモートワークになって更に減った。友達も多くはない。

書いていてなかなかしんどいけども、自分が全く当てはまらないという人も少なくないのではないか。かくいう自分も30代の多くは自律性と有能感は感じられていなかった。なんとか仲間たちのおかげで乗り越えられたとは思っているけども。

<楽しく暮らせている人>
自律性(Autonomy):自分の仕事は自分で決める。意思決定が求められることも少なくない。
有能感(Competence):成長感がある。自分で決めたことだから責任感を持って取り組むことで成長に繋がっていることも多い。
関係性(Relatedness):信頼のおける家族・友人・知人に囲まれる。仕事での人間関係も良好。

ここまで「楽しく暮らせていない人」と「楽しく暮らせている人」のコントラストが付くのは極端すぎるかもしれないけど、概ねイメージは捉えられている気がする。

自律性と有能感と関係性は相互に影響し合う関係にあって、どれか1つが高まればその他の2つに対しても働きかける。グッドスパイラル。
(例:自分で「英語を話せるようになる!」と決めて(自律性)頑張る。
   →その結果、スキルが上がり(有能感)、友達が増える(関係性)
   →「もっと英語を話せるようになる!」と決める(自律性)   )

ではどうしたらいいのか。

いきなり自律性を高められるのか。
いきなり有能感を感じられるのか。
いきなり関係性を作ることができるのか。

そんなことはできない。

なので、まずは自分の「やりたいこと」を書き出すことから始めるのが良いと提案をしたい。


2.「やりたいこと」がやれなくなってしまうのは何故かを考える

小中高大の学校生活・家庭生活を16年間過ごしている間に、まず「やらされ」の素地を育んでいる気がする。

「あれをやりなさい」「これをやりなさい」「宿題やりなさい」「それはやってはいけません」「ゲームは長時間やってはいけません」

もちろんしつけのために必要なことは多いし、社会のルールや規範、マナーやモラルを教えてもらうには重要だとも考えている。

・・・でも、少なくとも子供のうちはそこまで「自律性」を育む機会ってそう多くはないのではないのか。
(※学校が良くないと言うつもりは全くもってない。ここは本当に)

学生のうちは時間があるからまだいい。高校生・大学生にでもなれば親に頼らずともある程度はやりたいことはやれるし、行きたいところに行ける。
そういう形で、自分でなんとかできる範囲で自律性・有能感・関係性を育める人は育めるだろう。

・・・ところが、社会人になると打って変わって時間がなくなってしまう。仕事そのものが、自律性・有能感・関係性を高められるものであれば申し分ないけれど、それが叶わなかった場合、「やらされ仕事」が自分の時間を埋め尽くし、いつしか優秀なタスク処理マシーンと化してしまう。

もう自分の「やりたいこと」なんてものを考えることを忘れてしまう。

毎日も楽しくない。でも、楽しくないのが大人だろ?と言わんばかりに。


自分も毎日の変化のなさにドヨーンと暗くなり、毎日会社に行く足取りも重かったのを覚えてる。今日は何のタスクを片付けないといけないのだっけ。自分のタスクリストにはずらりと早く処理しなければならないものがズラリと並ぶ。げんなり。
タスク処理マシーンだったのは何を隠そう私だ。
如何にタスクをこなして毎日を暮らすか。
そこに新しいものが入ってくる気配がなかった。

・・・でも。
今になって振り返れば、勝手に未来は良くならないのではと思ってたけど、全くもってそんなことはなくて、自分のタスクリストの中に自分の「やりたい」を織り交ぜながら過ごしていれば良かったのだよなと気付く。

「やらされ」ばかりが自分の時間を埋めていってしまう中に少しずつ自分の「やりたい」を加えていくことはできた。

それをしなかったのは自分の責任であることは間違いがないと今になってそう強く感じる。


3.「やりたいこと」を実現する3つのステップ

「やりたいこと」をタスクに加えていけば良いという話を書いた。
では具体的にどうしたものか。

すごく当たり前の話に見えるかもしれないけど、「やりたいこと」を実現するためには以下の3ステップがあると改めて整理してみた。

①アンテナを立てる
まず最初にフラットに情報を取り入れるというのが大切だ。
日常生活の中で新しい情報が入ってくるように、人に会ったり、TV・雑誌・NETメディアなどをチェックしたりしていないとキャッチできるものが極端に少なくなる。

また、仮にやりたいこと・行きたい場所が急に出てきても「どうせ時間もお金もないし、自分は行けないよね」と最初から諦めてしまっている人であると、アンテナも機能しなくなってしまう。

別に今すぐに実現できなかったとしても「それやってみたい」とか「そこ行ってみたい」と心動いたこと自体は自分のなかの本当のことなので、このアンテナは意識して立てておく必要がある。

個人的には「やりたい」「行きたい」と感じた自分に対しては素直でありたいなと思う。

②書き出す(※できればオープンに)
ここは本当にポイント。何でもいいから書き出しておいた方がいい。
そうでないと多分忘れてしまう。
実体験をベースにそう感じている。自分も多くの「やりたい」を忘れてきた。

例えば、TVを見ていた時に面白いアミューズメント施設の紹介がされていたとする。タレントがワーキャー言いながら面白おかしくその場所を説明している。お、そこは行ってみたいという気持ちがむくむく湧いてくる。
・・・でも、1時間くらいしたらその「行ってみたい」と思ったことはきれいさっぱり忘れてしまっている可能性が高い。むしろ、忘れたことも忘れてしまっているかもしれない。

日々大量の情報にさらされる中で自分の心に浮かんできた「やりたいこと」を捕まえておくことは至難の業だ。

なので、書き出しておいた方がいい。
手帳でもいいし、スマホのメモでも構わない。
後になって見返せる場所にちゃんと自分の「やりたい」を残しておくことが後になって効いてくる。

も少し踏み込むと「(※できればオープンに)」と書いているのは衆目に晒される方が自分の中の意識に残りやすい。またSNSなどで発信する形でオープン化を図れば、それを見た人が「それオレもやってみたい」「私もそこに行ってみたい」といったように実現に動く可能性がもう一段高まる。

③実行する
最後に来るのは、「自分で実行する」ということだ。
ここは拍子抜けさせてしまって申し訳ない。
でもとても大切なところ。他人任せでもなく、引き寄せ任せでもなく、自分がそれを実行すること。ここが大事。

ぽっかりと空いた週末に「何もすることがないなー」と思ったら、自分のやりたいと思ったことを実現させる1日にするのが良い。
ライトな「やりたいこと」であれば(例えばディズニーランドに行きたいとか、瓦割りをしたいとか)、その日中にクリアできてしまうことになる。

自分で「やりたい」と思ったことを実行に移して実現する。
その結果、Competenceが感じられるようになる。
起点は常に自分だ。

他人任せで1日を過ごしてしまうと、自律性は欠如するし、有能感も得られない。

また、引き寄せの法則についての本たちが強く言っているような、「やりたいこと」を書いて毎日眺めなさいといったアプローチに対しては批判的なスタンスでいる。眺めているだけで終えるより、その実現のために自ら行動する方が断然いい。有能感も満たされるし、次に向かおうという気持ちにも繋がる。(引き寄せ自体は少なからずあると考えてはいるものの、引き寄せ任せにするというスタンスを取るのは違うっていうことを言いたい)


4.最後に、やりたいことカタログの紹介

もう、あれこれつらつらと書いていたら随分と長い文章になってしまった。推敲を重ねずに出してしまうので読みにくいところがあったら本当に忍びない。とかく長い文章を書かずに過ごしてきたから、あまり読みやすさを考慮できていないのが反省。もう本当にここはごめんなさいで、今後の僕を見ててとしか言う他ない。

「やりたいことカタログ」は川口が会社を作り、瓦割り屋を始めることに繋がったfacebookグループを基にしている。みんなで「やりたいこと」を書き綴るストックサービス。みんなの「やりたいこと」備忘録集とも言える。

「やりたいことリスト」ではなく「やりたいことカタログ」という呼称にしているのは、必ず「やりたいこと」をイメージできる写真を加えることを必須としているから。
「やりたいことリスト」もこれまであれこれ作ってきたけれど、文章だけだとなかなか想起しにくいので記憶に残らなかった。写真が入ることで視覚的にイメージを湧かせやすくなる。

「やりたいことカタログ」ではfacebookでは実装できていなかった以下の点ができるようになった。

・自分の「やりたいこと」の一覧表示
・自分の「やりたいこと」の中で実行したものに「済」を付け分類
・他の人の「やりたいこと」のコピー

まだまだ改善できたら良いことはあれこれあるので、少しずつサービス向上を図っていきたい。

ちなみに2021年1月1日にカットオーバーしてから3ヶ月経過。個人として書き出した「やりたいこと」は553個。そのうちの41個が実現している。もちろんライトな事が大半を占めるけれど、ここに書いたから「実行」したと言える。

今後どんな感じでこのサイトが成長していけるか分からない。もしかしたら成長しないこともあるかもしれない。

現在進行形の取り組みに是非付き合って貰えたらとても嬉しい。

最初は自分の「やりたいこと」をまず10個くらい書き出してみるのがオススメ。その上で時間があれば他の人の「やりたいこと」を眺めて、これはいいと思うものをコピーしていくと自分のカタログが充実していくはず。

今の自分って何がやりたいことなんだろう?という棚卸しから役立てください。

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楽しく暮らすためのサジェスト
「やりたいことをまずは10個書き出してみる」

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