瓦割りカワラナ「願掛け8枚チャレンジ」の効果について。
「瓦割りカワラナ」という瓦割りが体験できる店を浅草で2017年4月から始めた。今からもう4年前。本当に早いものだ。
ノープロモーション・ノーマーケティングで勢いに任せて始めたから、売れるのか売れないのか想像はできていなかった。
だけど、なんとなく心のどこかで流行るんじゃないかという感覚があった。
なんだか流れに乗ってる感覚があるんだよなーと。
他の人にそういう感覚があるかどうかは分からないけど、なんだかそういう感じ。
少なくとも全財産を投入してこれが成功しなかったら全て終わる!というチャレンジではなくて、平日は会社員をやりながら週末だけの稼働だったので、もし仮に1年続けて箸にも棒にも掛からなかったら畳もうという事だけは決めていた。瓦は腐らないので失われるのは家賃と自分の時間だけだ。
そんな感じでスタートしたものの、始めた翌月にネット記事に掲載してもらった。それから、あれよあれよという間にテレビ、雑誌、ラジオ、ネット記事などなどから続けざまに取材依頼・ロケ依頼を頂き今に到る。
1年目の終わりにはCM撮影で石原さとみさんが来てくれて驚いた。
塞翁が馬。人生何が起きるか分かったものじゃない。
正確には、何かを始めたら何が起きるか分かったものじゃない。
まあ、そんな瓦割りカワラナという、ガレージそのまんまの店をやっているわけだけど、そこで「願掛け8枚チャレンジ」というプランを出している。
今日はそんな話をしたい。
1.「願掛け8枚チャレンジ」を始めた理由。
「瓦割り」と聞くとすかさず「ストレス発散」を連想する人が多いと思う。
何かを壊したり、叩いたりする行為は「ストレス発散」だと色んなもので刷り込まれている部分が大きいと思う。
なので、このストレス社会においてストレス発散の需要は高くて、「ストレス発散」をテーマにしたTVの企画に選んでもらえることが多い。
それはそれで非常にありがたいことなのだけど、
「今までどんなストレスで来られた人がいますか?」
とか
「割れないとストレスが逆に溜まっちゃうんじゃないですか?」
といったストレス関連の話ばかりを聞かれると、「うーん・・・」という気になってしまう。
瓦割りカワラナを始めた1年目の秋口から何かないものかなと考えていた。
当時案内していたプランが「瓦割り5枚チャレンジ」「瓦割り10枚チャレンジ」「瓦割りカワラナギネスチャレンジ」、あとは好きな枚数に挑戦もできるよというラインナップ。あともう1つ何かあればな。
「ストレス発散」ってマイナスな状態をゼロにする行為。
だから、もっとポジティブにゼロをプラスな状態にするようなプランを立てられないもんなのかと考えた。これがきっかけ。
さてさて。
どんなプランが考えられるか。
あれこれ考えるなかで、ふと「◯◯ができたら◯◯できるようになる」みたいな「願掛け」の意識は日本人の共通感覚として強いと思い到った。
お百度しかり、滝行しかり。
この願掛けを瓦割りと掛け合わせるといいんじゃないか。
願い事を賭けて瓦割りに挑戦する。
瓦割り体験に更に意味を積み増すことで
割れた時の爽快感・達成感もひとしおだ。
願い事を瓦に直接書くのがいい。
積む瓦の一番下に置いて割り切る。
願いごとを割り切るのって縁起が悪いのでは?と言い出す人もいるかもしれない。
ここはちゃんと丁寧に整理して、「願い事を割る」のではなく「願い事に通じる道を切り開く」と説明するのが良さそうだ。
も少し内容を詰める。
瓦の枚数は8枚しかないと思った。
数字の8は日本ではラッキーナンバー。
漢字の「八」は末広がりで縁起が良い。
更に8月8日は一般社団法人・全日本瓦工事業連盟が制定する「屋根の日」でもある。八が屋根の形に似ているのと、八を二つ重ねた姿が瓦を積んだ状態に似ているから。
(※ちなみに当社 合同会社ハハハは平成28年8月8日に設立。偶然の一致!)
もうこれはやるしかないプランだ。
2.「願掛け8枚チャレンジ」プラン内容
①受付・会計後、瓦に直接願い事を書く。
みんなに言ってもいい願い事は表に。言えない願い事は裏に。
願い事は1つでもいいし、書きたいだけ書いてもOK。
②瓦割りの説明&練習後、スタッフから周りに集まっているお客さん・見物 人の方々にプラン内容を説明。うまく割れた時には全員で願いが叶うこと
を祈念して手締めの協力をお願いする。
③願い事を書いた瓦は一番下に配置し、上に7枚積む。
いざチャレンジ。
④見事割り切れた時には、スタッフ側で場を仕切って、手締め(3本締め)を
チャレンジャーに贈る。
具体的にはこういう感じ(YouTube内「願掛け8枚チャレンジ」集)
3.今までにもらった報告で驚いた「実現したこと」
そんないきさつで2018年から「願掛け8枚チャレンジ」をサービスメニューの中に加えた。思い付きと言えば思い付きだけれど、縁起を担いで瓦割りに挑戦する意味合いが加わるのはとても良いはず。
そんな感じで始めたこのプラン、実は「願い事が叶いました」という報告が定期的にやって来る。
試験に合格しました、学校に受かりました、彼女できました、旅行できました、などなど、報告をもらうたびに温かい気持ちになる。
そんな願い事叶いました報告の中で驚いたものを二つ。
その①「結婚できました」
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2019年末に女子3人がお客さんとしてやって来た。
「私たち2人は今日は瓦割りしないんですけど、報告があって来ました」
「(報告・・・!?何かあったっけ・・・?)
どうされたんですか??」
「実は1年半前にここで願掛けの瓦割りで『結婚したい』って書いたんですけど、無事結婚できたのでその報告に来ました」
「え!(絶句)・・・そ、それは2人が頑張ったから結婚できたんじゃないですか?」
「いえ、瓦割りするまでは彼氏もいなかったので、瓦割りのおかげだと思います。なので、今日は友達を連れてきました」
「ほえー」
その②「推しに会えました」
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2020年末にやって来たお客さんとのやり取り。
「願掛けは『推しに会いたい』なんですね。この推しって誰なんですかー?」
「◯◯◯◯(←よく分からない方の名前だったのでごめんなさい)」
「へー、そうなんですね。聞いておいて申し訳ないのですけど、あまりにも知識がなくて・・・。ごめんなさい」
そんなやり取りをしていたので記憶に残っていた。
その翌日になんと「あの帰り道で推しに偶然遭うことができました!ありがとうございました!」と報告が来る。
「ほえー」
4.「願掛け8枚チャレンジ」の効果
「神社で絵馬を書く」「七夕で短冊に願いを書く」、
やっぱり願い事を書くという行為に意味はあるのだなと思う。
当然ながら「実現したこと」と「願いを書くこと」の因果関係なんて結べない。書いたからといって実現しないことは山ほどあるし、書かなくても実現することも多い。
・・・とは言え、自分が何を求めているのかを考える時間は大事だし、それを(言える人は言える範囲で)他の人に宣言するということが大切なんだと個人的に思っている。瓦割りカワラナの店主として。
いつまでも自分の胸のうちに秘めたままにせずにオープンにすること。
そうすると何かしらの歯車が動き出して、実現することもあるんじゃないかと思う。
まとめ。「願掛け8枚チャレンジ」は少なからず願望実現の効果はあるみたい。もちろん保証はできないけど。
少なくとも自分の求めていることを考え・宣言する機会にはなるので、歯車を嚙み合わせるのに使ってもらえると嬉しい。更に割り切れると気持ちがよい。
願掛けしたい方はご来店いつでも待ってますーー!
楽しく暮らすためのサジェスト
「瓦割り願掛け8枚チャレンジをしてみる」