イルルカ3DS・SP間におけるメタルゴッデス及びマンモデウスに対する評価の齟齬について
表題の通り、本稿ではイルルカ3DS・SP間におけるメタルゴッデス及びマンモデウスに対する評価の齟齬について論ずるものとする。
なお、SP版での育成例については諸方からの提供に頼っていることや、各所について主観に基づく判断を行っている部分もあるため、データや情報の欠損/偏り等が生じている可能性があることは予めご留意願いたい。
はじめに
筆者がSP版において長らく奇妙に思っていたことがある。
それはメタルゴッデスの評価がやたら高く、一方でマンモデウスは全く見かけないことである。
3DS版をプレイしていた読者なら理解していただけると思うが、どちらかと言うとマンモデウスの方が相手取る上で厄介で、且つ超Gの中では少なくともメタルゴッデスよりは一枚上手という認識だったはずだ。
また、先日(2024/10/05)開催された「3DSルール対戦会」に際し、同様の意見を呈する者も現れた。
そこで、以上までの内容について直感的に認識・説明できる部分は多いものの、改めて明文化して歴史を修正・再解釈しようと思い至ったのが本稿の執筆の経緯である。
(それと、SPで埋もれているマンモデウスageのためでもある(((((()
各種の基礎スペック
画像の出典は3DSの通称”緑本”から。
メタルゴッデス
耐性面は他のメタル系と同じ。
ステータス面もMDSが高く、HAが極端に低いというメタル系特有のもの。
マンモデウス
異常耐性については魔獣系のものに則しているものの、
メラ :半減⇒弱点
ヒャド :弱点⇒無効
ジバリア :普通⇒無効
炎ブレス :普通⇒弱点
吹雪ブレス:普通⇒無効
というように、ダメージ属性に関する耐性は大きく異なる。
また、Aは3DS超Gモンスターの中では7番目に高い(これだけ聞くと微妙に見える)。
参考までに各3DS超GモンスターのAI1回行動・個体値0(・系図補正無し・配合Lv補正無し)時のAの値を降順に並べると以下の通り。
(値は某スプレッドシートを利用して算出したものであり、±1程度の誤差についてはご容赦願いたい。)
アスラゾーマ :1242
グランエスターク:1216
名もなき闇の王 :1208
オリハルゴン :1202
ネオ・ドーク :1146
サイコピサロ :1118
マンモデウス :1106
ジェノシドー :1104
狭間の闇の王 :1104
しん・りゅうおう:1022
聖竜ミラクレア :966
リバイアさま :829
メタルゴッデス :552
なお、3DSに存在しない種ではあるが、同条件で魔界神マデュラージャの値を算出すると1306である。
アスラゾーマ
表題にはない種だが、比較対象としてよく挙げられる種であるため言及しておくこととする。
耐性面は標準的な?系のものと比較すると、
メラ :普通⇒半減
吹雪ブレス:普通⇒半減
呪い :弱点⇒普通
斬撃封じ :普通⇒無効
ダウン :弱点⇒軽減
といった具合に完全に上位互換である。
ステータスに関しては先に記した通り、Aが3DS超Gモンスターの中で最も高い。
各種に対する評価
まず、各3DS超Gモンスターに対する筆者の主観に基づく評価をTier表形式で纏めると以下の通り。
各種毎の詳細な説明は省かせていただくが、この通り3DS環境においてはマンモデウスがメタルゴッデスを下しているという認識だ。
3DS環境でパーティを作成する場合、メタる必要がある4枠のアーキタイプとしては主に以下にまとめるものが筆頭である。
・捨て身(アスラ/ジェノシドーなど)
・超速(名もなき/しんりゅうおうなど)
・耐久(メタゴ/オリハルゴンなど)
(・亡者リザオ(グランエスタークなど))
これらにマンモデウスを当て嵌めた場合、主に耐久に分類されることになると思われるが、捨て身を使わせてもそれなりに強い。
マンモデウス(3DS)について
それでは、いかにして3DSのマンモデウスがここまで評価されていたのかについて説明していくこととする。
型の読み難さ
新生の選択肢だけ見ると
・超ハメボ
・常にマホカンタ
(・行動遅い)
の択くらいしか存在していないように見えるが、ここにブオーンの有無という択が発生する。
何度も対戦している相手なら兎も角、初見の相手であればまずは常にマホカンタの有無を確認し、なければそれ以外の新生として推定できる(基本的に超ハメボ)が、ブオーンの有無まで読み切ることは困難(※コマンド受付時間のHPバーから推測することは可能)である。
それ故に、ブオーン持ちだと思っていたら物理攻撃で思わぬ痛手を負わされるということも多々ある。
受け性能の高さ
まず、先の項で示した属性耐性についてである。
魔獣系特有のイオ無効、種固有のジバリア・ヒャド(・吹雪ブレス)無効の耐性により、対戦環境で採用される機会の多い岩石落とし/天変地異/マヒャデドスを無効にできる。
そして、魔獣系特有の踊り封じ(・体技封じ)無効により、地獄の踊り(・呪いの鉄槌)を無効にできる。
メタルゴッデスは封じ系耐性が弱点であり、地獄の踊りで落ちることが多々あるため、メタルゴッデスと比較したときに明確に優位な点のうちの一つである。
また、ステータスの高さにも注目すべきである。
AI1回行動・個体値HMD(・系図補正無し・配合Lv補正無し)の条件で試算した以下のステータスを見ていただきたい。
メタルゴッデスのHPは超ハードメタルボディの影響でHPがそれを持たないときの1/5となっているが、マンモデウスに超ハードメタルボディを付与した場合、HPの値は 4651 / 5 = 931 となり、391(等倍換算で1955相当)も上回っていることになる。
また、守備力の値を比較すると単純計算で 2040 - 1589 = 451 だけマンモデウスの方が劣っているが、DSP(D + 400)を搭載することでその差を埋めることができる。
メタルゴッデスにDSPを搭載したら結局意味がないと言えばそうかもしれないが、存外DSPを採用するスキル枠の余裕がなく、耐性埋めや技範囲を広げる方へ充てられる場合が多いため、凡そ算出した数値 +80(がばい)と +α(ピーナッツ革命 : +40、カステラ大名 : +120など)を足したぐらいの数値になっていることが多い。
それ故に、新生がメタルや常マホであることによって属性技で落とし難いマンモデウスは必然的に物理で落とす択を迫られることが多くなるわけだが、なかなか落とせないのである。
意外と高い攻撃性能
魔獣系であることは耐性面のみならず、攻撃性能を高めることにも寄与している。
それは、ビーストバーンが発動することに因る。
ビーストバーンは受け手の守備力を基にダメージが算出される攻撃を受けたときに発動する系統バーンで、その発動率は10%である。
ただし、超Gサイズのモンスターはテンションバーンの発動率が2.5倍になるため、マンモデウスのビーストバーンは25%で発動する。
故に、先の項で説明した通り物理攻撃で落とし倦ねていると、思わぬ反撃をもらうことになる。
そして、意外と捨て身のダメージもバカにならないという点にも注意する必要がある。
先の項で比較したAI1回行動・個体値0(・系図補正無し・配合Lv補正無し)時のAの値を以下に再度記す。
アスラゾーマ:1242
マンモデウス:1106
アスラゾーマとマンモデウスのAの基礎値の違いは136しかない。
ここで、通常攻撃の基礎ダメージ値をそれぞれ$${X}$$, $${Y}$$とし、一般式に落とし込むと以下の通り。
・アスラゾーマの場合
$${ X = \frac{A}{2} - \frac{D}{4} }$$
・マンモデウス(Aが136低い)の場合
$${ Y = \frac{A - 136}{2} - \frac{D}{4} }$$
∴ $${ Y = X - 68 }$$
即ち、マンモデウスの通常攻撃の基礎ダメージ値はアスラゾーマと比較して68低い。
そして捨て身を使用する際に掛かる係数を
・スタンダードキラー( * 1.2)
・超Gによる斬撃の補正( * 1.3)
・通常攻撃最低乱数( * 0.98)
・通常攻撃最高乱数( * 1.02)
・捨て身最低乱数( * 1.35)
・捨て身最高乱数( * 1.5)
として、アスラゾーマの捨て身ダメージが取り得る最低値と最高値をそれぞれ
$${ X \times 1.2 \times 1.3 \times 0.98 \times 1.35 = X_{min} }$$
$${ X \times 1.2 \times 1.3 \times 1.02 \times 1.5 = X_{max} }$$
とすると、マンモデウスの捨て身ダメージが取り得る値$${Z}$$の範囲は
$${ 1.2 \times 1.3\times 0.98 \times 1.35 \times Y \leqq Z \leqq 1.2 \times 1.3\times 1.02 \times 1.5 \times Y }$$
より、$${ Y = X - 68 }$$であることから、
∴ $${ X_{min} - 141 \leqq Z \leqq X_{max} - 163 }$$
と表せる。
また、3DSのアスラゾーマはA↑且つASP搭載でA1580となり、武器やその他スキルの増加分を加味して最終的なAの値は1700~1800程度に収まる。
それを各Dを持つ仮想敵に与えられる捨て身ダメージについて、列の値をA、行の値をDとして表にすると以下のようになる。
この表と$${ X_{min} - 141 \leqq Z \leqq X_{max} - 163 }$$の式を合わせてマンモデウスの捨て身ダメージを表にすると以下の通り。
この結果から、マンモデウスの放つ捨て身はアスラゾーマほどの決定力を持つわけではないものの、全く以て無視できるほどの弱さではないということがわかる。
例えば、アタカンを持たない構築(裏白捨て身など)は1回目の捨て身を受けた状態でマンモデウスを処理できていないと、大方2回目の捨て身で壊滅することになる。
メタルゴッデス(3DS)について
新生は常にマホカンタや会心完全ガードが多い。
その耐性や守備力の高さを活かして耐久しつつ、マダンテなどを刺すのが定石。
相手が有効打を持たない場合には何もせず突っ張ることが可能だが、その身を守る術は大防御やアストロンのように一度しか使用できないものを除くと、主に防御と予測となる。
ここで忘れてはならないのが、3DSでは通常攻撃が最強ということである。
つまり、予測や防御などを押しているだけでは通常攻撃で容易く突破されてしまうのだ。
通常攻撃乃至物理で突破され難くするためにDSPを採用することも一考だが、存外スキル枠はカツカツで何かを切り捨てなければ採用には至らない。
(ただし、余計なことを考えていない初学者の方がDSP * カステラ大名 * がばいなどの組み合わせでDを盛りまくっていて突破し難いことは多々ある)
攻めの観点で言うと、マダンテを最大出力で放てるのは一度きりであり、自動MP回復SPも存在しないため、マダンテ使用後に呪いの鉄槌を使用するのにも最短で2ラウンド要する。
そのため、当たれば強いのは間違いないが、外せば負けに直結する上、超速を新生でもしなければ行動順も担保されているわけではないので、当たる保証もない。
また、メタルゴッデスの装備可能武器はオノ/杖であるため、そうした火力不足を補うために(ギャンブル)カウンターを新生して大魔神の斧で殴る個体も散見される。
ただし、ステータス(A↑でも690)を見ての通り、その威力はお察しである。
メタルゴッデス(SP)について
それから一変して、SPではAI複数回行動のステータス非依存特技アタッカーが強力となり、AI1回行動の物理アタッカーが相対的に弱くなったために採用の機会が激減し、純粋な物理火力でメタルゴッデスを割るという場面はほとんど発生しなくなった。
この現象はSP化特性による倍率のインフレや、轟雷滅殺剣を筆頭に強力な特技が出現したことによるものであり、3DS出身者や歴史・設定を重んじる者にとっては受け入れ難い変化であった。
SPにおける実際の育成例についてはXepalous氏 ( Twitter : @Xepalous ) より提供をいただいたので、下記の個体を参考に説明することとする。
育成例
この2パターンの個体に採用されているスキルについて言及すると、
ダイヤモンドスライム:マダンテ、自動HP回復、自動MP回復
知略ジェンヌ :パーティチェンジ、ラウンドゼロ
フェニックス :踊り封じ耐性+4、ハッスルダンス
ブオーン :HPバブル
仁義 :ゼロ衝、まねまね
戦帝アックル :各予測、マインド耐性+2
ウルトラガードSP :マインド耐性+2、踊り封じ耐性+2、体技封じ耐性+2
といった内訳であり、絶妙な塩梅である。
踊り封じ耐性や体技封じ耐性は普段軽視されがちな耐性であるが、それぞれ地獄の踊りと呪いの鉄槌のダメージ計算で参照されるため、耐久モンスターにとっては重要な耐性である。
実際の立ち回りとしては、初手パーチェンをして交代権を奪った上で裏を引き摺り出しつつ鉄槌で各個撃破を狙う。
或いは、予測やハッスルダンスで耐久しながら相手のMPの枯渇や自滅を狙い、裏に繋げるといった立ち回りが定石である。
この立ち回りは主に裏に通称”マツリバ”を配置パーティに対して有効である。
マツリバは耐久性能には優れるものの、超持久戦に耐え得るほどMPに余裕があるわけではない(主にスモボマジェスなどがこれに該当する)上、メタルゴッデスを容易く突破できるほど火力性能に優れているわけでもない。
命令をする際は、HP残量を見てどれくらいなら受けていいかを見極めつつ、斬撃予測をしなくていい、即ち轟雷滅殺剣の被弾を許容できるラウンドは体技予測で特攻を避けながら相手に轟雷滅殺剣を使用させてMPを消費させる。
そして、AI3回行動などの兼ね合いで相手が轟雷滅殺剣を構えた状態でラウンドを終了した場合、斬撃予測を張ることで確実に反射できる。
1.5(予測の反射倍率) * 1.3(超Gの斬撃倍率) * 1.2 (スタンダードキラー) = 2.34
の倍率で反射するため、HPバブルを持たないAI3回行動スモボ(Ex. どんぐりベビー、スピンスライムなど)はこの反射ダメージで敢え無く散ることとなる。
故に、シャッフルや赤などで同様のコンセプトの耐久パーティに対しても上記の戦法は有効である。
ただし、有効打がない故にそうしたパーティで多く採用される妖魔軍王ブギーや闇竜シャムダ、ぶちスライムベスなどが唯一の勝ち筋としてHPバブルSPを以て倍加したHPで特攻を放ってくるため、注意が必要である。(超Gに対する特攻の命中率の天井は12.5%)
マツリバに関する詳細については以下の記事等を参照のこと。
猶、以下の記事で語られているのは黒シャフ * マツリバだが、黒シャフなどのようにキラーを多く積んだ火力性能に優れるパーティに対してメタルゴッデスは分が悪い。
メタルゴッデスが強くなる対面は、おにこん * マツリバなどの場合である。
逆に、メタルゴッデス * マツリバのパーティで運用することも強力であった。
戦闘の流れの雛形の一つとしては、初手パーチェンで相手の交代権を奪い、メタルゴッデスでほどほどに耐久するなどしてから敢えて生存の択を捨てて攻め、入れ替わったマツリバのメガザルダンスでメタルゴッデスを蘇生し、脅威を除去した上で再度メタルゴッデスを投げるといった流れである。
対超Gについては鉄槌とマダンテが有効でない場合にはパーチェンで流して上記と同様の立ち回り、有効である場合はそのまま通せばいい。
メタルゴッデスに対して有効打のない超Gを前に耐久することも可能だが、みちづれのワルツなどで強引に落とそうとしてくる場合もあるため、そのときは手早くパーチェンかマダンテ鉄槌で流すのが正解である。
また、超Gは相殺が発生しないため、パーチェンが相殺されず、互いに打ち合うと不利を被る場合があるが、それを回避するために知略ジェンヌで取得したラウンドゼロでパーチェン読みラゼロをすることもある。
S4に対してはゼロ衝が懸念されるのでやり難いが、超Gミラー(特に対おにこん)であれば選択しやすいはずだ。
ただし、呪文軸チェインに対しては息予測をすれば主なダメージリソースとなる悪夢の呼び声を弾けるために比較的強く出れるものの、お構いなしに殴ってくる物理軸チェインには弱い。
マンモデウス(SP)について
先述の通りそれなりにメタルゴッデスも戦えるため、「マンモデウスも使えるのでは?」という疑問が浮かんでくる。
新生についてはメタルゴッデスと比較するために超ハードメタルボディとする。(常にマホカンタ新生だと体当たりで即死するし、これが最善策に見える)
その際、仮想スキルは以下のようになるだろう。
魔法使いSP :マダンテ、自動MP回復
知略ジェンヌ :パーティチェンジ、ラウンドゼロ
ヒヒュドラード :マホトラ耐性+2、ハッスルダンス
ブオーン :HPバブル
マネマネ :各予測、ゼロ衝、まねまね
ウルトラガードSP:メラ耐性+2、眠り耐性+2、マホトラ耐性+2
マンモデウスは自動HP回復を元から持っているため、ダイヤモンドスライムよりも魔法使いSPの方が強く、常にマホカンタを持たないため、マホトラ耐性を埋める必要がある。
そして、ウルトラガードSPで眠り耐性、踊り封じ耐性、体技封じ耐性が過剰耐性となる。
以下に個体値・系図の条件を統一して計算したステータスをそれぞれ掲載する。
やはりマンモデウスの方がHPでは大幅に上回っているのが見て取れる。
ただし、守備力が低いため物理チェインに対してはメタルゴッデスよりも弱い。
また、武器でメラガード+を付ければメラ耐性まで無効になり、メドローアやメラガイアーも無効化できるが、バギ半減/デイン半減/ドルマ半減/ベタン/半減/炎軽減であるため、その他の呪文含む属性技でのダメージを受けることとなってしまい、呪文チェインに対しても優位に強いというわけではない。(超ハードメタルボディ新生であるため、常にマホカンタを持たない)
それに加え、マンモデウスは特性いてはを持たないため、チェインに対しては更に下手に出ることとなる。
そして、仮想スキルをよく見ると呪いの鉄槌が入っていないことに気付く。
スキル枠の都合で入っていないだけならまだしも、最大の欠陥はマンモデウスがマダンテを放った後に呪いを鉄槌を使用するまで2ラウンドかかることである。
上記の試算通りならマンモデウスのMPは2517、魔法使いSPで+160、知略ジェンヌで+40しても計2717である。
呪いの鉄槌はMP残量の全てを消費(最低150必要)するため、使用者は自動MP回復SPで回復できる上限値150を確定で引けるMP最大値であるべきである。
自動MP回復SPの回復率はMP最大値の4.5%~5%であるため、最低でもMP最大値3000、確定にするならMP最大値3334を要する。
そのため、マンモデウスはマダンテ使用後に呪いの鉄槌を毎ラウンド使用することは基本的に不可能となっている。
以上のことから、SPでマンモデウスをメタルゴッデスのように運用することは不可能であるということがわかる。
また、マンモデウスを4枠で使用する場合、亡者や足掻きなども候補となり得るかもしれないが、亡者はメタライ、あがきはマジェスといった具合に、既に地位を確立している且つ上位互換とも言えるような種が存在している。
また、元より魔界神マデュラージャやアスラゾーマと比較してAの値が劣っていることに加え、自身が魔獣系であるために系図補正の影響でAの格差がさらに広がったことにより、捨て身の運用も厳しさがある。
よって、敢えて4枠でマンモデウスを採用する理由がないと言える。
しかし、イルルカSPではサイズの縮小が可能になったこともあり、スモールボディでの採用も可能となった。(ギガ/メガ/スタンダードについては論ずるに値しないので割愛させていただく。)
スモボにしたときの特性は上の画像の通り、ときどきリバースを持ちながらS・Gキラーを最初から備えており、なかなか悪くない性能である。
行動回数は4枠モンスターをサイズダウンすると1.5回分減らされるため、AI2回行動となっている。
また、マンモデウスという種の性質上、イオ・ジバリア無効による岩石落とし/天変地異などの無効化、吹雪ブレス無効による絶対零度の無効化をできるため、SP環境で多く採用されるスキル・特技に対して強く出ることができ、それに加えてスモボ回避の20%も加わるため、見かけの数値よりもしぶといことも強みと言えるだろう。
スモボ化マンモデウスのステータスを計算すると以下の通りになる。
そして、同様にAI2回行動を持つスモボである妖魔軍王ブギーについても計算を行うと以下の通り。
キラーとときリバこそ失うものの、マンモデウスよりもHMが高く、それに加えて耐性面も強い上、新生も自由である(ときリバ新生なども多く見られる)。
また、ヴラートやいごっそうなどのキラースキルを採用したアタッカーとして採用されることの多いザラームについても計算すると以下の通り。
ステータス面ではマンモデウスにやや劣るものの、AI2~3回行動故に妥当であると言える。
しかし、ザラームは特性いてはを持つことも強みの一つであり、耐性面もブギーと同様に強い。
まとめると、マンモデウスはときどきリバースとS・Gキラーを持っているという強みこそあるものの、ブギーやザラームを筆頭に強力な競合が複数存在するため、敢えてスモボ化したマンモデウスを採用する理由はあまりないと言える。
総括
以上に説明した理由や環境要因により、イルルカSPにおけるマンモデウスはオンライン対戦において採用されることが全くと言えるほどになくなり、評価が3DS時代と比較して逆転してしまったと言える。
時代の敗北者。
産業廃棄物。
クソザコナメクジ。
53位。
余談
SP版での採用例
聞き及ぶ範囲、記憶にある限りではこれしかない。
筆者も当時段位で対戦していましたが、轟雷滅殺剣も終末の炎も知らない状態で対戦し続けていながら一度も負けることはありませんでした。
また、黎明期に超Gのマンモデウスを好んで使用していたプレイヤーもいたが、キラーSP体当たりでワンパンが可能であることが発覚してからは淘汰されてしまった。
その他の3DS超Gモンスターについて
本稿の以上までの内容で説明しなかった種について適宜説明を加えていくこととする。
アスラゾーマ
言わずもがな知れた3DS超Gモンスターの中では最強の種。
新生は亡者、ロケスタ、メタルなど多岐に渡り、それに準じて型も多いため、非常に厄介。
捨て身、アンカー、マダンテ、まねまねと選択肢が非常に多く、且つそれらを高い水準で実行できる。
また、(ギャンブル)カウンターを新生して、体技予測をすることでいきなりスカラを保持しつつ物理攻撃を誘発してカウンターを返すといったお洒落な戦法が採用されることもあった。
名もなき闇の王/しん・りゅうおう
超速で上からAI4回行動物理で殴る超Gモンスター。
しかし、名もなき闇の王はS↑でもS↓の超速マジンガに95%程度の確率で先制されてしまうため、ほとんど動く前に葬り去られることとなる。
(同条件でSSPを付けてもマジンガの先制率が64%程度で、五分にも持ち込めない)
しん・りゅうおうは名もなき闇の王よりもAこそ劣るものの、Sは300弱ほど上回っており、マインド耐性をほぼ無視できるため、同様のコンセプトのモンスターを育成する際に採用されるケースが多い。
狭間の闇の王
確率次第で苦しくなる可能性ありの階に分類した種であるが、その理由は受け流しとやみのはどうにある。
受け流し(20%)で物理攻撃を反射され続けて倒せない、やみのはどうで命令した特技を封じられて倒せない、といった場面は稀に発生する。
ジェノシドー/サイコピサロ
いきなり・ときどき冥界/黒を持つ2種。
回復禁止の霧を取られ、攻撃力ギャンブルで上昇したAで捨て身を放たれるとかなり苦しい。
(ジェノシドーはやみのはどうも持っている。)
サイコピサロはジェノシドーと比較してAで劣るため、AI1回行動捨て身ではなくAI4回行動超速物理などで運用される場合も見受けられる。
ただし、黒霧持ちであるため、バイキルトを自身に使用することができず、星のきせきで自己強化をする必要があるため、バイキルトほどの火力は出ない。
(Dが上がるため物理受けが強くなり、Sが上がるため次ラウンドの先制率が上がるという利点はある。)
グランエスターク
メタルなどで運用されることもあるが、特筆すべきは瀕死会心持ちであることである。
それは超速で体当たりから瀕死会心殴りに繋ぐパターンと亡者でリザオループをしつつ瀕死会心殴りをするとがあり、後者が多いように思う。
また、極限までステータスを絞られた亡者リザオグランエスタークはGP(特に?系CGPでは対策必須)でマッチングするとかなり脅威である。
オリハルゴン/ネオドーク
それなりに捨て身も耐久もこなせる種。
特にオリハルゴンはマンモデウスをHとAで上回っており、Dも70低いだけである。(ネオ・ドークはHは200ほど劣り、Aに優れ、Dは71低いだけ)
ただし、2種共通で踊り封じ・体技封じ耐性が普通であり、地獄の踊りなどで突破しやすい上、マンモデウスに対して勝てるパーティであればこの2種についても同様に勝つことができるだろう。
猶、オリハルゴンはプレッシャー、ネオ・ドークはまれにまもりの霧を持っているのが厄介である。
聖竜ミラクレア/リバイアさま/モントナー
説明不要。
モントナーはSPでこそ大躍進したが、これらの種は3DSでは弱い種であった。