暮らしの敵

日頃暮らしていて敵として思いつくものは一体どれだけあるだろうか，いわゆる害虫やゴミ，或いは同居人かもしれない．人によっては面倒な家事こそが最大の敵だと思う人もいるだろう．僕の場合もちろん害虫は敵であるけども，最大の敵は埃だと思う．

埃，そう埃だ．部屋の隅や本棚，棚の裏にベッドと壁の間に溜まる埃こそが暮らしの中で最大の敵だと思う．とは言っても誇りをゼロにしたい訳ではなく，どうにかして掃除を楽にしたいというだけだ．掃除が必要な頻度を減らす事ができればもっと他の事に時間的リソースを割く事ができるはずだし，何よりも清潔感のある部屋で快適に過ごす事ができると思う．ではどのように埃を減らすか．

まず僕が第一に思いつくのが掃除のやり方を変えることだ．掃除の基本である上から下，奥から手前，目に沿って箒をかけるみたいなものは当たり前として，掃除機をかける前に床をから拭きして埃を取り，ハンディワイパーによって部屋上部の埃も目に見えるものを先に除去するというものだと思う．こうする事で埃を余計に舞い上げずに除去する事ができるはずだ．

これが苦にならない人はそれでいいと思うけど，僕の面倒くさがりは恐らく本物で，毎日のようにこんな丁寧な掃除はめんどくさがって出来ないと思う．せめて週に一度が限度だと思う．

そこで安易に思い付くのが掃除ロボットの導入だけど自分が納得できる綺麗さになるかはやってみなくては分からない．掃除ロボの掃除も必要になるし掃除ロボを動かすスケジューリングも考える必要が出てくる．
掃除ロボの掃除はこの際掃除機の掃除と一緒だと割り切って，スケジューリングは出来れば人がいない時間帯，もっと言えば埃を巻き上げてしまう動体が無い状態が望ましいと思う．そして床に最大埃が溜まっている状態で働いて頂きたいものだ．とすると朝出かけて数時間後や自宅に帰る直前の2回程度が良いのかなと感じる．
ここで問題になるのが家具の配置だ．床に物が置いてあったり部屋の隅々まで掃除ロボが動き回れる環境を整えてやる必要があると言える．もっと正確に言えば家具は床との間に充分な隙間があるものか壁に密着できる物が望ましい．無用に埃が積もる場所がなく，掃除のし易い家具選びは買い替えや引越しなど継続して行う事で負担を減らすことに役立つと思う．
ともあれロボット掃除機と通常の掃除の併用はアリだと個人的に思う．

でももっと掃除という行為に取られる時間を減らしたいと僕は思ってしまう．家具の配置やロボット掃除機の導入によってある程度負担は軽減されていると思うが，もう少し突き詰めてみたい．ここまでは出てしまった埃に対してどう対処するかという話であったけども，埃の出る量を減らす努力が必要になる．

埃にはハウスダストや皮膚片や毛髪，衣類などの綿くず，花粉が多いのかなと感じるのでそこを減らすにはどうするか．

まず埃の積もりやすい本棚やインテリアは扉付きのものにするかショーケースに仕舞ってしまう事で誇りから守る事ができると思う．またイスやソファを布製のものから革製などの埃が出にくい物に変えることは掃除を楽にするという面でも埃が出にくいという面でも効果があるのかなと感じる．すぐに全てができる訳じゃないが段階的にできるだろう．

舞ってしまっている花粉やハウスダストは出来る限り空気清浄機のような物を活用して除去する努力も必要だと思う．こうする事で体のコンディションも多少良くなる面もある筈だ．空気清浄機を使うのであれば効果を上げるために空調やサーキュレーターのようなものでより部屋の隅々まで空気が循環するような状態を作る事で浮遊する花粉やゴミを減らし，床に積もる埃も減らす事ができると思う．

服も脱ぎ散らかしたり部屋の隅にまとめて重ねて置くなんて事をせずに，クローゼットならクローゼットにちゃんと仕舞うことも大切だと思う．まとめてカビが生えてましたなんで洒落にならないですし．季節ものの衣類もケチらずに状態を維持するためにもシーズンが終わればクリーニングに出すことも長期的に見れば埃を減らしたり服を長く着る事にも役立つと思う．

綺麗な部屋は決して物が少ない部屋ではないと思う．机の上に物が置きっぱなしなんてのは論外だけど，最低限整頓がされていて，掃除がし易い部屋だと思う．家電の配線や家具の配置を見直し，家で過ごす時間が長い今を少しでも快適に過ごすために自分が満足できる清潔感のある部屋を作る事は健康に生きる上でも大切ではないだろうか．

楽をする事は悪い事じゃない，手を抜かずに楽をする努力が最終的には自分の時間を増やすことになると思う．

埃のことを延々と書いているけれど別に僕は潔癖って訳じゃない．家に帰ってすぐ着ているものを全て洗濯機に放り込む事やコートを除菌スプレーでひたひたにするなんて事も無い．人が家に来たら即シャワーを浴びさせるなんて事も無いし，洗濯は2、3日分まとめてやってしまう．歯を磨かなくたって夜寝られるし流し台に洗い物が溜まることだってある．めんどくさい事をやりたくないだけなのだ．少しの知恵とお金で楽ができるならそっちのがいいって思うだけだ．

めんどくさい事を最小限に楽して快適に過ごすために全力で頭を使っていると自分では思っている，まぁ結婚は難しいかもしれないけど．