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【MOOV,products】大阪のものづくりが産み出したイイモノ大集合。奇抜なカタチやデザイン、機能美も豊かな製品を紹介。

※この記事は、2012年12月28日に発行された内容です。


■【A】封筒を作る紙から作る!こだわったのは質感と色。

ハグルマ封筒株式会社
商品名:エコフレンドリーカラー
クリエイターとのコラポイベントや、子ども向けワークショップなども積極的に行っているハグルマ封筒。
『エコフレンドリーカラー』は、長3、長3カマス、角2、洋2カマスの4種の封筒サイズを用意。

郵便物としてお客様のところに届き、そこで“会社の顔”となる封筒。
ハグルマ封筒の新商品『エコフレンドリーカラー』は、古紙率40%以上でグリーン購入法にも適合した環境
配慮型エコ封筒だ。
だが、最もこだわったのはその質感と色。
完成までに何度も打合せと試作を繰り返したという。
「より心地よく使っていただくために、安心感を感じる厚めの手ざわりや自然界にある色合いを表現しました。欲しい風合いと色を表現するために、原料となる紙から自社開発しています」と、企画広報部の炭谷 真希 氏。
自然界に存在する生命力あふれる色合いとして生み出されたカラーは、さくらピンク、アースブルー、ミストグレイ、リーフグリーンの4色。
企業の姿勢やメッセージを表現することが、封筒の役割のひとつとなる時代が到来する。

■【B】リンゴの皮むきのように削れる鉛筆削り器にNJKの刻印あり

株式会社中島重久堂
商品名:鉛筆削り器No.516
携帯用小型鉛筆削り器では、国内唯一の専門メーカー。
現在は国内販売のみだが、将来的には海外進出も視野に入れており、2013年1月にはパリで開催される展示会『Maison&Objet』に出展予定。

日本唯一の小型鉛筆削り器製造の専業メーカーである中島重久堂。
1933年の創業以来、鉛筆削り器製造一筋の同社は、刃部分にある『NJK』の刻印が目印。
武器は、安い中国製の競合商品すら寄せ付けないほどの高品質だ。
その秘密は、ネジ以外をすべて自社で生産する一貫生産体制がもたらす徹底した品質管理と製造ノウハウにある。
鉛笙を差し込むと、軽く回すだけで削られた木くずがリンゴの皮むきのように途切れることなくつながる。
「鉛筆を回すのに力が必要ないのも途中で途切れないのも均ーに削れている証拠です。さらに、芯もきれいな円すい形になるので書き味もなめらかですよ」と代表取締役の中島 潤也 氏。
「日本製文具の高い品質をブランドとして世界中に広めたい」と、その視線は海外にも向いている。

■【C】30年の歴史を重ねたアクリル絵の具は、高品質とたゆまぬ進化でシェア日本一!

ターナ一色彩株式会社
商品名:ターナー アクリルガッシュ
ターナ一色彩株式会社は1946年に絵の具メーカーとして創業。
全219色が揃う「ターナー アクリルガッシュ」や油絵の具、ポスターカラーといった絵画用絵の具のほか、壁面塗料なども製造・販売している。

『ターナー アクリルガッシュ』は、1982年に全48色の販売を開始して以来、30年間に渡り愛され、現在ではアクリル絵の具で日本一のシェアを誇っている。
発売当時から変わらず愛され続けているのは、高い品質はもちろんのこと、初めて絵の具のチューブを鉛チューブから歯磨き粉と同じラミネートチューブに変更したり、ケースのフタをパレットとして使える絵の具セットを販売するなど、進取の精神を備えているから。
営業部課長の杉山 俊一 氏は、「日本では小学生や中学生とプロの画家が同じ絵の具を使います。これは世界中でも珍しくて、それだけ日本の絵の具が高品質である証明。だから、常に品質以外の面でも新しいことに挑戦し続けてきたんですよ」と語る。


■編集後記
本当に人のためになる「技術」とは、いったい誰がつくっているのだろうか。
いくつかの企業が連携して、製品が完成する。
ということは、「~のため」という想いが隅々まで伝わっていないと、最高の技術で、役に立つ製品ができるわけありません。
巻頭の鼎談では、下請けだけでは終わらない明確なビジョンを掲げ、実践している経営者に「技術のこだわり」について語っていただきました。
技術を高め、その技術をもって、強みを際立たせたコミュニケーションが可能になります。
一見簡単なようで、なかなかできない技だと思いました。(浅野)

■スタッフ
企画・編集
株式会社ファイコム

編集長
浅野 由裕(faycom)

写真
北尾 浩幸

アートディレクター
北村 竜司(CURRENT)

ライター
清野 礼子/中直 照/山口 裕史

印刷
有限会社山添

■発行
MOBIO(ものづくりビジネスセンター大阪)
https://www.m-osaka.com/jp/
大阪府商工労慟部商工振興室ものづくり支援課
〒577-0011 東大阪市荒本北1丁目4番17号(クリエイション・コア東大阪内)
【TEL】06-6748-1011 【FAX】06-6745-2362
2012年12月28日発行


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