![移動式銭湯を続けたい_polca](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/15545935/rectangle_large_type_2_cfbd03de8d60f693811b1299b2dceb6a.jpeg?width=1200)
フレンドファンディング - polca(ポルカ) の真相
遡ること三日、自分は フレンドファンディング - polca(ポルカ)を用いてこんな呼びかけをしました。
…その内容を一言で説明すれば
《移動式銭湯 -MOBILE SENTO- の要であるボンゴトラックの車検にかかる費用およそ20万円の内、半分の10万円を貸してほしい》
━━━というものです。
これを聞いてもしかしたらpolcaやクラウドファンディングを使い慣れている方は
「んんっ…?!」
━━━となったかもしれません。
それもそのはず。本来であれば、polcaは「寄付型クラウドファンディング」の特製を強く持ったもの、つまり基本的にはお金以外のリターン(感謝の手紙等)を行うサービスであり
《移動式銭湯 -MOBILE SENTO- の要であるボンゴトラックの車検にかかる費用およそ20万円内、半分の10万円を貸してほしい》
…というのは、どちらかというと「融資型クラウドファンディング」や「ファンド型クラウドファンディング」に近い内容だからです。
(↓はそれぞれの特徴の補足説明なので「既に知ってるわボケ‼」って方は飛ばしてしまって結構です)
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▼ それぞれの“クラウドファンディング” ~参考;クラウドファンディングとは~ ▼
▸寄付型クラウドファンディング
寄付型クラウドファンディングとは、起案されたプロジェクトに対して支援者がお金を寄付をする仕組みのクラウドファンディングです。
リアルな場でおこなう寄付と同様で、商品やサービスなどのリターンは基本的に発生しません。プロジェクトによっては、お礼として手紙や写真を受け取ることができます。被災地の支援など社会貢献性の強いプロジェクトが多いことが特徴です。
代表的なサービスには、CAMPFIREが運営している『GoodMorning(一部プロジェクト)』、『LIFULL Social Funding』や『Readyfor』などがあります。
▸融資型クラウドファンディング
融資型クラウドファンディングとは、事業者が仲介し資産運用したい個人投資家から小口の資金を集め、大口化して借り手企業に融資する仕組みのクラウドファンディングです。
代表的なサービスには、CAMPFIREが運営している『CAMPFIRE Owners』、『SBIソーシャルレンディング』、『funds』などがあります。
▸ファンド型クラウドファンディング
ファンド型クラウドファンディングは、株式型と同じく企業がおこなう資金調達の一つで、特定の事業に対して個人投資家から出資を募る仕組みのクラウドファンディングです。
日本においてファンド型のサービスはまだ少なく、代表的なものとしては『セキュリテ』があり、国内外のビジネスへ投資することができます。
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━━━というか、もはや今回の自分の場合、「クラウドファンディング」というより、実質“ほぼアコム”ですよね。
▼桶の旅人を巡る2つの謎▼
「桶アフロが『フレンドファンディング - polca(ポルカ)』を“アコム”として利用したのは何となくわかったけど、なら最初からアコムで良かったんじゃないの?!」
━━━おそらく多くの方がそう思われたかと思います。
…というか何ならもはや
「20万円くらい、正直何とかなるだろ!」
━━━と思ったのではないでしょうか。
これまで移動式銭湯の裏側は敢えて記さないスタンスを貫いてきましたが、この二つの疑問にお答えする為に、今回は自分のリアルなライフをすべて正直に話そうと思います。
∇①「20万円くらい何とかなるだろ」問題∇
先に言うと、この二つ目の質問の答えとしては「NO」です。よく渋谷のセンター街でお風呂を提供していると遊びに来てくれた方に
「お金も取らずにこんなことを毎週続けているってことは、きっと相当生活に余裕があるんですね!!」
…と言われることがありますが、これは大間違いです。
まず、大前提として基本的に現段階の自分にベーシックインカム等はありません。それでも、移動式銭湯のメンテナンス等の費用は決して安くはないので、時には仕事を選ばず、工場や倉庫で働いたりもしました。
この一年は本当に血肉を削って移動式銭湯の活動を続けてきて
それは言葉のあや等の比喩的なものでは決してなく
具体的に言えば、まず"食”を削りました。
「旅人は釈迦の次に断食に強い by天真」
…といった格言が世にある通り
毎日(昼)100円マックや半額のおにぎり暮らしを自分はひたすら続けていたのですが、結果
体重が5k減りました。
◇Before◇
..........
◇ After ◇
…でも、定期的にジムで身体を動かすことは続けているので、最終的には
〝試合前夜の減量ムエタイボクサー〟
━━━みたいになりました。
(↑昔タイを旅した時にほんとにこんな人いました)
後は、これはきっと生理的に拒絶する人もいるかもしれませんが
〝治験〟
━━━もやりました。(入院中、一番つらかったのは、残しちゃいけない病院の食事のメニューで「ツナマヨ」と「辛子明太子」の仁王像が自分の前に現れたことです。※唯一嫌いな食べ物はマヨネーズと辛いものです)
ちなみに、治験期間中は血液検査のほかにも血圧測定を行うのですが、毎回自分の時だけ3回くらい血圧の測り直しがされており、さすがに不安になってきたので院長にある時思い切ってこう尋ねてみました。
桶「先生、もしかして自分、世間で言う所のいわゆる“高血圧”というやつですかね…?」
先生;「いや、逆だね。ちょっと低めかなあ…“60”と、、、」
桶;(あっ、60はたしかに低めだなあ。最低80くらいは欲しいよな)
先生;「“30”だね。」
桶;「えええそっち?!?!?!」
※下60かと思いきや“上60の下30”でした
━━━というわけで、前から銭湯や温泉で素っ裸のまま気絶したりと薄々感じてはいましたが、自分はかなりの低血圧であるということが判明しました。唐揚げ棒たくさん食べて治します。
…とまあ、そんなこんなで色々とこの一年は血肉を削ってきたわけなのですが、こんな生活をこうして記すと
「普通に就職して働けよ」
━━━とおっしゃる方がいるかもしれません。(というか、そうやって冷たく言われたことは既に何度もあります)
ただ、普通に周りと同じように働いていたら、今このタイミングで自分がやりたかった活動はおそらくできていないわけで
あくまでもこれらのchoiceは移動式銭湯における時間(それは週末渋谷で銭湯を行うだけに限らずもっと広い意味での“時間”)を確保するために合理的に選択してきた結果に過ぎません。
でも、最近になってようやく移動式銭湯の活動も安定してきたので、これからはライターやその他諸々の活動にも力を入れていけたらと思います。
あと、これはまだ未公開ですが
後々は自分の移動式銭湯に集ってきた人々に焦点を当てて“逆街頭インタビュー”をしていく『笑ってお湯とも』という企画も進めていく予定なので
「お風呂休みにウキウキウォッチングしたい!!」
━━━という方がもしいれば、是非ご気軽に [ WaratteOyuTomo@OkeTamori.com ] までお問合せください。
∇②「最初からアコムで良かったんじゃないの?!」問題∇
「お金を借りたいのだったら、最初からpolcaなんて面倒なことをせずに、アコムで良かったんじゃないの?」
━━━その質問はごもっともです。
そもそも今回『フレンドファンディング - polca(ポルカ)』の本来の使い方としては完全に間違っていますし、更に言ってしまえば年利18%のアコムと手数料10%のpolcaを比べた場合、返済期間にもよりますがアコムの方がおそらく割安で資金調達することができてしまいます。
それでも敢えて今回、自分が“ポルカ・アコム”を実践した理由(わけ)
それは
〖〝移動式銭湯 -MOBILE SENTO- 〟の価値を確かめるため 〗
━━━です。
今から丁度一年前、中古で1tトラックを購入したあの日から、ついに自分は当時思い描いていた『移動式銭湯』をこうして形にすることができました。
そして、テレビ等のお陰もあり、今では毎週100人以上の方々が渋谷のセンター街で行う自分の『週末銭湯・渋谷湯』に駆けつけてくれる程になりました。
これらは本当に自分にとって“奇跡”のようなことで
~誰もが平等に肩を並べる空間を創りたい~
そんな10年前の自分の夢が叶った瞬間と言っても決して過言ではありません。
…ただ、この数か月の間、色々なことが重なり、自分は今のこの活動を改めてもう一度見つめ直す段階へとやってきていました。
《 自分がしていることは、本当に誰かの為になっていることなのか 》
《 自分一人で結局ただ遊んで楽しんでいるだけなのではないか 》
《 自分はこの先も“移動式銭湯”を続けても良いのだろうか 》
━━━治験で入院生活を送っている間、自分は毎日ただひたすらに自分自身へとこうして問いかけ続けていました。
そして、入院最後の日、この“polca”を思いついたのです。
『もしこのpolcaで皆からお金を集めることができなかったら、自分はこの活動━━━移動式銭湯にピリオドを打とう』
━━━そう決意しました。
敢えて今回polca支援のリターンに“返済”を選んだのも、できるだけフェアな状態でこのフレンドファンディングを行いたかったからです。
勿論、様々な事情が重なり今生活が切り詰めているというのは事実です。
それでも、今日までこの『フレンドファンディング - polca(ポルカ)』の本当の意図を皆さんに隠してきたこと、本当に申し訳ありませんでした。
ですが、もう止めにします。
もう、十分すぎるほど皆の優しさは伝わってきました。
…正直に言うと、自分は今回のpolcaは成功しないだろうと思っていました。
ある作家さんは『“期待”は感情の借金である』と自身の著書で記しましたが、自分はこの一年でもしかしたら多くの“負債”を抱え込んでしまっていたのかもしれません。
《 最初は多くの人が面白がってちやほやしてくれていても、その人気に陰りが生じた途端にその人の元から何事も無かったかのように消え去っていく 》
━━━結局人々とはそんなものだろうと思っていました。
でも、決してそんなことはなかった。
今回、自分をpolcaで支援してくれた人、TwitterやFACEBOOKで拡散を呼び掛けてくれた人、個人的にメッセージをくれた人、直接会って資金を提供してくれた人…
この他にもここには書き切れないほどの本当に多くの人がこの数日の間に自分に力を貸してくれました。
身に起こる一つ一つのことが本当に信じられませんでした
こんなにも人々の温かさを感じた数日間はありません
目標金額の10万円に達せなかったら、この活動に終止符を打つと決めていましたが、それはもう止めにします。
車検も、もう通しました。(雅人、そしてディーラーである雅人のお父さん、修理箇所も含めて忙しい中車検を通してくれて本当にありがとう。)
勿論、今の手元にお金は無いのでクレジットカードで支払うことになりました。
でももし仮に資金が集まらなくったって、その時は本当にアコムを使えばいいだけのことです。
自分をサポートしてくれる人がいる限り、これからも自分はこの活動を続けていきます。
If there were dreams to sell, what would you buy ? -Thomas Lovell Beddoes-
もし、夢を売っていたら、あなたはどんな夢を買いますか?
━━━かつてイギリスの詩人、トーマス・ロベル・ベトスはこのように尋ねました。
今、自分は皆さんから『移動式銭湯』という“夢”を売ってもらいました
これから先も、自分はこの夢を抱えて歩んでいこうと思います
誰もが肩を並べて笑い合える、そんな空間が創れた時
その隣には“皆”がいると信じて━━━
Written by 桶の旅人