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【命を燃やして湯を沸かす】
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ご無沙汰しております。
今年で遂に8年目を迎えた本業のサンタクロース(子供たちに夢を配る仕事)を無事完璧にやり遂げ、今は絶賛オフシーズンを迎えたお世辞抜きで“年に2日しか働かない男”こと天真です。
#副業としての移動式銭湯
#もはやサンタクロースが自分の命を繋ぎ止めてると言っても過言ではない
さて、今日は年末なので今自分が最近ぼんやりと考えていることをつらつらと綴ってみたいと思います。
例にも漏れず今回も何の役にも立たない内容なので、気が向いた時にでも年越しのツマミ程度に読んで頂ければ結構です。
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移動式銭湯は入浴料を取っていない
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今自分は絶賛この移動式銭湯で日本全国を旅している最中なのですが
#年末年始一瞬だけ関東に帰ってきてるのでタイミングお合いした方はぜひ飲みにでも行きましょう
旅をしていると道行く方々にすれ違った次にはこんなことを言われます
「兄ちゃんこんなの金払って入る人いるんか?」
「これにお金出す位なら街の温泉行くわ!」
「“移動式銭湯”なんて儲かるの?」
…そんな方々に対して自分は毎回鬼の反射速度で
『儲かるも何も、そもそも入浴料を取ってないので赤字ですからね!まあ、自分にとって赤字の“赤”は赤飯の“赤”的な感じでめでたいんですわ!!』
━━━的なアンサーをしています。
#赤飯よりも白飯が好きです
で、ついでにその後の流れもご紹介すると
通行人;「?!えっタダなんですか!それで食っていけるんですか!!まじすか!!!」
桶;『無理ですねぇ。』
━━━となり、毎回その人を“キョトン”とさせて困らせています
#ごめんて
さて、移動式銭湯をスタートさせて三年目を迎えた今も自分は“入浴料”という形ではお金を一度も頂いていないのですが、きっとそこには何か理由があるはずです
#他人事
僕はよく「感情の因数分解」みたいなことをするのが好きで、「この人のこの感情は一体どこから生まれて来ているのか」をいつも探求しています
#哲学が大好きなんです
なので、今回は自分自身の「入浴料を取らない(取りたくない)」という感情を因数分解して追求してみました━━━
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因数分解した先に残ったもの
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市場経済の外側に作品を設計する(入浴料をタダにする)とすごく良いことがありました。それは何かと言うと
『純粋に本当に楽しいかどうかだけで行動することができる』
…という点です。
何度も言う通り、移動式銭湯はお客さんが何人来ようが赤字です。逆に言えば、お客さんが仮にゼロだとしてもノーダメージです。
#なぜならどちらにせよ赤字だから
だから、仮にどんなに集客力のあるイベントにお偉いさんから強気の上から目線で呼ばれてもそこにワクワクを感じなければ秒速でぶった斬れるし、仮に誰かたった一人の為でもそこにワクワクさえあれば自分は湯を沸かせます。
#あくまでそれはボランティア精神などではなく自分自身の行動の動機はいつだって貪欲なワクワクです
さて、ここからが本題です。
自分が移動式銭湯で入浴料を取らない理由、それは
『生を実感できるから』
…です。
〝移動式銭湯は入浴料を取らない〟
それはつまり、「活動がいつの日か終わりを迎える設計だ」とも言い換えられます。
更に言えば、自分はこの先に叶えたい夢の為にその他のほぼ全てを今手放そうとしていて、その中には「今後数十年に渡る安定的な未来」も当然含まれています。
だからそこ
「その活動を続けてこの先食っていけるの?」
…という問いに対しては
『死んでも成し遂げたいことがある』
━━━と本気で自分はお答えしています。
#まだ死ぬには少し早いから安心してね
移動式銭湯は薪で湯を沸かすのですが、ここ最近はそれと同時にお世辞抜きで
『この命を燃やして湯を沸かしている』
…まさしくそんな感覚になります。
もしかすると「移動式銭湯」という表現を通してある意味で自分は“死”(終わり)を仮体験しているのかもしれません
そして自分はその感覚が嫌いじゃありません
それは一円もお金にならないのに
あるいは、一円もお金にならないからこそ
真の意味でこの命を削って表現できる作品がきっとそこにはある
この命の灯はいつかついえるかもしれないけど
松明の灯りがバトンを繋いで行くように
この“移動式銭湯”という灯が一人でも多くの人の心にともっていけばそれでいい
〝命を燃やして湯を沸かす〟
死を意識すればするほど生を実感することができて、生を実感すればするほど今この瞬間を大事にすることができる
それは「今が楽しければそれで良い」という刹那主義とはある意味で対極のものなのかもしれません
きっと自分はこの命を賭けてでもやりたいことと偶然この早い段階で巡り合えたのだと思います
もはや誰の理解も共感も要らない
天命を全うし真実を知る
燃やしてみせようこの命━━━
移動式銭湯・天真
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