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【あれから4年。移動式銭湯を創ったあの日の自分へ────】

ご無沙汰しております!!
「渋谷センター街に集う奴らってほんとに民度がクソ低いよなあ!」と臨時番頭の相方(宮崎の塩職人)と三週連続に渡って語り合っているけど、たぶんこんな東京の街中でいきなりお風呂を沸かし出してしまう自分らの方が遥かに民度が低いこと間違いナシの移動式無法地帯こと天真です
#でもなんだかんだ言って自分らはこの場所が好きです
#次のストリート銭湯は5月13日の土曜日を予定しているのでお時間ある方は是非!!



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2019年5月5日
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さて、そんなこんなで昨日5月5日は子供の日

そして、この日は自分がこの初代モバイル銭湯を完成させた記念すべき日
#なんと今の移動式銭湯は4歳の誕生日を迎えたのです!!

2018年に大学を卒業して、その後一年かけて家を建てる職人や銭湯のバイトや治験等を経ながら移動式銭湯の製作を無我夢中でゼロから進めて、一年かかってやっと完成したのが今の移動式銭湯
#つまり製作期間も含めれば今はもう経歴5年!!

今日はそんな若かりしあの日の自分に向けた手紙を書く気持ちで文をつらつら綴ってみようと思います

誰の役に立つのかわかりませんが、GWのつまみ程度にそっと聞いて貰えたら



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拝啓、23歳の自分へ────
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拝啓、移動式銭湯を創り上げた23歳の天真へ

あなたは今、一年間に渡る先の見えない製作フェーズをようやく乗り越えた段階です
#当時はそもそも移動式銭湯なんて実現可能なのかわからなかった

新卒の同期仲間たちが次々社会で活躍している中、自分だけが暗いトンネルの中に独りポツンと取り残されてしまった…きっとそんな孤独な一年だったことでしょう
#そしてその恐怖に負けた故にこんなにも制作期間が長くなってしまった

今、あなたは未来に向けた希望で胸をいっぱいに膨らませていることだと思います

〝この移動式銭湯こそが自分の夢を叶えてくれる〟

そう信じて目を輝かせていることでしょう

────でも、その夢はことごとく敗れ去っていくことになります

「夢を追うこと」と「幸せを掴みにいく」ことは必ずしもイコールではないことを身をもって知ります
#きっと何度も涙を流すことになるでしょう

こんなのは本好きなあなたが今日まで読んできたどの書にも書かれていた在りきたりな話だけど、夢を追う過程で本当に沢山の痛みを味わうことになります
#夢とは痛みのことなのかもしれません

仮に今ここでその“痛み”を事前に伝えたとしたら、きっと23歳のあなたは間違いなく“夢”を手放すことでしょう

…けど、貴方は4年後も「移動式銭湯を続ける」という選択をしました
#4年後の今日も渋谷のセンター街で命を燃やしてストリート銭湯をしています

一度きりの人生、ABテストができない以上、この「続ける」という選択が果たして正しかったのかどうかは今もわかりません
#そして死が訪れるその瞬間までそれはわからないことなのでしょう

それでも、27歳を迎えた自分は今も尚「夢を追う選択」をしようと思っています
#アメリカ大陸をお風呂で横断してNYで入浴だなんてふざけたことをほざいてます

未だ先なんて見えないし、あの頃の痛みなんて比べ物にならないくらいの苦しみがこの先もきっと待っていることでしょう
#それらも全て背負ってみせます

でも、きっとこれで良いのだと思います

人には誰もが「叶えた夢」と「叶えられなかった夢」がある

人生のどのスパンを輪切りにするかでその答えはいくらでも変わるはず

命の時間に限りがなければ全ての夢を叶えることだって理論上可能だし、でもその時にはもう“夢”の持つ意味はきっと薄れてしまうのだとも思います

人生にはきっと「叶えられる夢」と「叶えられない夢」がある

だからこそ「夢」というものは面白いのかもしれません────

さあ、、、

四年後の自分は果たして今の自分にどんなメッセージを送るのだろうか…

23歳のあの日の自分へ

今日までほんとに全てをありがとう

貴方の創り上げたこの移動式銭湯おかげで、自分は本当に沢山の方々と巡り会えることができました
#ほんとに皆大好きです!!

成功も失敗も、すべてを味わい尽くそう────

NYで入浴、絶対に成し遂げるぞ!!!

2023.5.06
移動式銭湯 三宅天真

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