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WebRTC 10周年イベントでLTしてきました

イベント概要

2024年5月24日に開催された WebRTC Meetup の記念すべき10周年イベントに、懇親会スポンサーとして参加し、LTをさせてもらいました。
SkyWay の仲さんから、イベントをやるのでスポンサーしてもらえないかという打診を受け、であれば Vonage Japan さんに繋いで Vonage として参加させていただきました。

そもそもWebRTCって?

WebRTC(Web Real-Time Communication)は、ブラウザを使ってリアルタイムで情報のやり取りをするための仕様のことです。
これだとちょっとイメージ湧きにくいので、詳しい仕組みについてはこちらをご覧ください。

WebRTC自体はかなり歴史があり、時代とともに色々な仕様が追加されて進化してきていました。とくにWebベースのビデオソリューションで標準的に使われていることから、ニーズに合わせて様々な仕様が標準化されてきました。
標準化に向けては色々な議論がかわされるだけでなく、それに合わせてWebRTCを利用しているサービス事業者にも対応が必要になるので、まぁそれは色々とあるわけです。
今回のイベントはその光と闇について、業界の著名人を集めてパネルディスカッションをしようという企画で、業界人にとってはとても興味深いイベントとなりました。

会場スポンサー

今回の会場は、できたばかりのV-Cubeさんのスタジオ。

配信設備も整っているし、大型ディスプレイやクロマキーなどもあって本格的な映像配信ができるそうです。今回のようにイベントスペースとしても貸出可能とのことで、とても嬉しい限りです。
でもって、V-Cubeさんは、普段はVonageの競合となる Agora SDK も提供していて、今回はそちらの内容でLTをされていました。

1配信で最大100万人に対応しているのはすごいな。

パネルディスカッション

さていよいよメインセッションであるパネルディスカッションです。

モデレーターは、岩瀬 義昌さん(fukabori.fmパーソナリティ)で、パネリストは、小松 健作さん(NTTコミュニケーションズ)、源 拓洋さん(テレコムプロフェッショナルサービス)、浅井 智也さん(WebDINO Japan)、我如古 正志さん(WebRTC Meetup運営)という面々です。
それぞれ昔からWebRTC 業界におられた方々なので、話は「そもそもWebRTCが登場したときにワクワクしたよね」あたりから始まります。
とくにP2P(Peer to Peer)技術をブラウザに実装してきたことで、色々なサービスをブラウザベースで開発できるようになったことが衝撃的だったとのこと。ただ、実際はP2Pはスケールしにくいので、SFUを使うことが一般的になったよねとか、そこでのコーデックにも色々あったよねとか、昨今のGoogle主導の状況はいいのか悪いのかとか、懐かしさを交えながらも今後はこうなっていくといいよねっていうまとめで無事に終了。

懇親会スタート

今回は10周年という節目のイベントということもあって、懇親会も少しだけ豪華にしてみました。

運営サイドとも打ち合わせをして、食事はお弁当形式にし、ドリンクも充実。スパークリングワインボトルまで提供しています。
Vonage Japan 様、本当にありがとうございました。
でもって、僕は懇親会のスポンサーLTをさせてもらいました。当日の資料を公開しているので、よければご覧ください。

WebRTCのイベントなので、なるべく Vonage Video に話は寄せていますが、それよりも Twilio 事変の話や、Vonage の読み方とかがウケてました。読み方重要です。

LTタイム

今回は3名の方がLTに名乗りをあげてくれています。
まずお一人目は、八谷さんの「Media over QUICとRTMP
+HLSの比較」
既存の配信技術であるRTMP+HLSに比べて、今後主流になるであろうQUICがどのように効果的であるかをデモを交えて解説していただきました。
何がすごいかって、彼はまだ学生(慶応SFC)なんですよね。日本の将来もまだまだ明るいです。

LT二人目は @tadfmac さんの「ちーん2024」です。いわゆるチンベルを遠隔から押すわけですが、その裏側の仕組みが2024年バージョンということでWebTransportに進化しています。
WebTransportについては、この記事にまとまっていました。

で、実際にデモをみましたが、ほとんどリアルタイムで複数のチンベルが同期していました。すごい!

そして最後のLTは、なんとZoomの佐野さん
Zoomのネイティブ(PCアプリとか)は完全にブラックボックスで独自のチューニングがガリガリされているわけですが、ZoomのWeb版では、それをWASM(WebAssembly)でラップして使っています。なので、WebRTCは使われていないのかと思いきや、音声の一部でWebRTCが使われているとのこと。
Zoomの内部技術を公開するのは結構レアなので、このスライドはとても皆さん興味津々でした。

さいごに

僕自身、WebRTCミートアップに参加するのは久しぶりで(以前は Twilio Video を使ったハンズオンなんかもやっていた)、これだけの人が WebRTC に興味をもっていること、さらにはIT系のイベントで10年もコミュニティが続いていることに感動しました。
このコミュニティは、特定のベンダーサービスで縛られていないため、今回のように SkyWay、Agora、Vonage、Zoomと、本当だったら一緒に登壇することはないメンバーが一同に介して、業界を盛り上げようっていうところがなんとも素敵なのです。
もし皆さんのなかで、WebRTCをもっと勉強したいよねとか、WebRTCは今後どうなっていくのかとか、興味のある方はぜひコミュニティに参加してみてはいかがでしょうか。

そして最後に、僕の無茶振りを快く受け入れてくれて、懇親会のスポンサーだけでなく、当日の配膳から片付けまでご尽力いただきました Vonage Japanの皆さんには本当に感謝しております。
本当にありがとうございました!

Vonage Japan の皆さんと最後に記念撮影

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