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創業60余年の老舗酒場で呑む 二番目に大きな仁王さんに出会えた冬の奈良散歩
こぢんまりとした店内にコの字カウンター
昭和の雰囲気を感じながら旨い酒や料理が楽しめる
そんなお店が奈良にあることを知ったので行ってみた
奈良に行くのは久しぶりのこと
せっかくなので朝早くに出かけて奈良散歩も楽しむことにした
もちろん朝ご飯も奈良で食べる
奈良県産の新鮮食材を使っている卵かけごはん
人が少ないうちに奈良公園や東大寺を回ってなら仏像館へ
修理中の金峰山寺仁王門から来られた仁王さんに会う
明るい館内で二番目に大きな仁王さんの全身を見ることができた
お昼はならまちを散策して見つけたお店
最後は創業60余年の老舗酒場で奈良の夜を楽しむ
今日一日のことを思い起こしながら
ほろ酔いで近鉄に乗って帰ってきた
一日の始まり奈良で朝ごはん
JRの難波駅から大和路線で50分ほど
列車に揺られて朝の7時に着いた奈良駅
改札を出てエスカレーターで1階に降りた先に目的地はあった
朝7時から営業している農園直送レストラン 古都華さん
特産販売とレストランが一緒になっているお店
奈良県内の生産農家から直送される新鮮で安全な食材を提供している
このお店で朝ご飯を食べる
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帰りにお土産をココで買おうと考えていた
お目当ては五條市の新鮮卵と御所市の片上醤油で食べる卵かけごはん
シンプルなんだけど濃厚で旨い朝食
新鮮野菜のサラダと味噌汁、漬物が付いて税込み484円
ご飯の大盛無料は嬉しい 写真は普通盛り
朝ごはんはこれくらいがいい
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人が少ないうちに東大寺へ
お腹が膨らめば奈良散歩の始まり
人が少ない時間に拝観しておきたいので東大寺を目指す
JR奈良駅からは三条通りを東に向かって歩いてく
あいにくの曇りで日差しはなし
けど歩いていると寒さはあまり感じない
猿沢池まで来ると左手に見えてくるのが興福寺の南円堂
日本最大の八角形のお堂として重要文化財に指定されているんだとか
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そして目を引くのは2018年に再建された中金堂
創建以来火災や戦乱で6回も消失したらしい
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興福寺からは北東へ
なら仏像館を超えて行くと日本一大きな仁王さんのいる東大寺南大門
柱や鳩よけの網で全身は良く見えないけど迫力があるのは分かる
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東大寺はまだ早い時間のため人が少なく話し声も聞こえない
静寂のなか大仏さんにご挨拶
お気に入りの多聞天さんにも会え
じっくりと見ることができた
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多聞天は仏教界における四人の守護神の一人
単独で祀られるときは戦勝の神である毘沙門天になったりする
四人の中で最強の守護神なのが格好良い
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東大寺を出たときに寒いなーっと思ったらちらつく雪が見えた
お約束の鹿せんべいも買う
いかに鹿に気付かれずに手に入れるかがコツ
気付かれると鹿の集団ストーカー行為が始まるから
せんべいを子鹿に配り終えると次の目的地へ
日本の仏像を中心に展示する場所へ
奈良で最初の本格的西洋建築物
なら仏像館にやって来た
完成したのは明治27年(1894年)
ここは仏像の彫刻を展示する専門の施設
なら仏像館という名前になったのは平成22年のこと
展示は飛鳥時代から鎌倉時代に至る日本の仏像が中心
数センチという小さいのから大きいのまで常時100体近くの仏像を見ることができ
その半分近くが国宝や重要文化財に指定されている名品ばかり
国内の博物館の中で最も充実した仏像の展示施設なんだとか
仏像の中で目を引くのが金峯山寺仁王門の大きな金剛力士立像(仁王さん)
国宝・重要文化財に指定されている文化財の中で2番目に大きい仁王さんになる
明るい館内で遮るものもなく大きな仁王さんの全身を見ることができた
仁王さんはお寺の門に立って悪い人が入ってこないように見張っている門番の仏さま
口を開けた“阿形”と口を閉じた“吽形”でペアになっている
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たくさんの木を組み合わせて造られている仁王像
その内部には造った人の名前が書いてあって造った仏師の名が分かっている
その仏師の名は康成といい仏像を造っていたのは今の近鉄奈良駅の辺り
南北朝時代の1338年と1339年に一体ずつ造られている
この仁王さんは大きく立派な像というだけじゃない
造った人と造られた年も分かる重要な像ということで国の重要文化財に指定されている
ただ仁王さんを見ることができるのは2028年頃まで
今は仮住まいの仁王さんも
仁王門の修理が終わると金峰山寺に帰ってしまう
あと一般公開のタイミングが50年に一度という
東京は調布市にある深大寺所蔵の元三大師坐像も見ることができた
奈良国立博物館での修復を終えたので
関西の人にも像を見てもらおうと特別に公開となったらしい
こちらは撮影禁止のため写真はなし
ならまち散歩で見つけた奈良漬のお店
なら仏像館を後にすると
よもぎ餅を中谷堂さんでテイクアウトして
猿沢池まで戻るとスタバでコーヒーをテイクアウト
池のほとりのベンチで休憩しながら
この後のどうするかを考える
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春日大社に行こうと思っていたけど
もうお昼も近いので先にお昼を食べることにした
googleマップでお店を探していて見つけたのが
猿沢池の南、今御門町にあるピンチョスの専門店
ピンチョスは楊枝(串)で刺したスペインバルで出される軽食
小さく切ったパンに軽いお惣菜をのせた料理
その専門店というとこに興味があったので行ってみると臨時休業…
今日はお掃除の日でお休み ってお店の人が言っていた
こういう事がよくあるのも旅のあるある
急いで決めずこれからの展開を楽しむ
ならまちを散策しながら良さそうなお店に入ることにした
途中で見つけた小さなお社
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目つきは鋭いけど腹がブヨブヨな猫
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そして小さな魚屋さん
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古い町屋が建ち並ぶ路地をぶらぶらと歩いていて見つけたのが江戸時代から続いている奈良漬のお店
ならまち大通りを超えて少し南にある“あしびの郷”
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目を引いたのは店頭の貼り紙
そこにあったのが特製の漬け物が盛られた“おつけもの御膳”というランチメニュー
この御膳に含まれているのは色取り取りの漬物が14種類!
さわら西京漬け、煮物、小鉢も付いてくる
ご飯をお代わりしないと食べ切れないなぁ~ っと顔がほころぶ嬉しい内容
この漬物たちに引かれて入店
もちろん注文は“おつけもの御膳”
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席に着いたときに大和茶が運ばれてきたんだけど
食事と一緒に急須でほうじ茶もやって来た
このときは「お茶のお代わりかな」程度に考えていたけど
これってお茶漬けにしろってことに気付く
確かにメニューにも「お漬物に合う奈良月ヶ瀬産無農薬ほうじ茶が付いてくる」と書いてあった
あーっ お茶漬けも食べたかったー! っと完食後の感想…
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旨い米にたくさんの漬け物
これさえあれば何もいらないという組み合わせ
さらに焼き物、煮物、小鉢まで付いている強者
ご飯もお櫃でやって来たので美味しく完食
しかも新潟魚沼産こしひかりで旨かった
ごちそうさまをして店を出る
楽しみにしている酒場の開店まで時間もあるので春日大社へお参り
ちょうどよい時間にお店に向かってみた
昭和の雰囲気を感じながら酒や料理を楽しむ
ついに楽しみにしていたお店に到着
蔵を改装した酒場の名はそのまま“蔵”
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創業60余年になる老舗の酒場に入ると10名ほどが座れる小さなコの字カウンターが出迎えてくれる
菊正宗やアサヒビールの古い看板
年季が入った壁板に貼られている短冊メニュー
テカテカに光っているカウンター
どれも昭和の飲み屋といった雰囲気で心地よく感じる
小ぢんまりとした店内では店主やお客同士の距離も近くなり会話も生まれ一体感が味わえる
これが楽しい時間を過ごせる理由の一つなのかも
まずはドリンクの注文
席に着いた順に店主が聞いてくれるので生ビールと伝える
そしてビールが来るまでに料理を考えておく
注文した料理は壁に貼られたメニューから貝柱塩焼
食べておきたい人気メニューの肝焼き
看板料理のおでんから焼き豆腐とひろうす
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最初におでんが届く
もちろん関西風の薄味
このとき「ひろうす」が「がんも」のことだと知る
焼き豆腐と貝柱塩焼も日本酒に合いそう
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きも焼きは甘辛く山椒が効いている
酒やビールが進むこと間違いなし
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料理が届いたのはビールが残り少なくなった頃
ドリンクを注文しようとしていると耳に入ってきたのが隣のお客と店主のやり取り
聞えてきたのは“風の森”という奈良の酒の話
どうやら旨いらしい
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そしてコップに注ぎながら店主の「これが最後の1本ですね」
この一言に反応して「同じものを!」 っと伝えてから楽しい時間が始まった
隣のお客さんからも「飲んでおいた方がいいですよ」っと一言
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“風の森”は微発泡で優しい味で少し華やかなこと
残念だったのが“篠峯 純米生原酒 にごり”が飲めなかったこと
旨い酒は切れていた
同じ奈良の酒でも“儀助”はキリッとしていることも教えてもらった
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いろいろと話してから2杯目は“儀助”に決めた
ついでにマグロ・サーモン・イカの3種盛りも注文
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ほぼ“儀助”で平らげた刺身は厚く切られていて旨かった
過ごした時間が楽しかったのか
もう次来た時のことを考えてしまう
気になっていた焼き鶏やコールドビーフも食べたいし
肝焼きと刺身はマスト
〆には松前鮨(肉厚の鯖鮨)かな
もちろん“篠峯 純米生原酒 にごり”もね
酒や料理をさらに旨くしてくれるお店の雰囲気
また来るかな っと思いながら店を後にした
ごちそうさま
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