BL未履修オタクがチェリまほにハマっています
ただ面白い作品に出会ったって言いたいだけです
すいません、なにか考察できることとかがあった訳じゃないんです、しかもBLに詳しくもない、むしろあんまり知らない類のオタクです。だからなにか言えることがあるわけじゃないんですけど、今自分の気持ちを!!書いておかないと!!っていう気持ちだけで書きます。
ただ、もしBLっていうジャンルだからとか、「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」っていうタイトルのパンチラインで見ることのハードルが上がってるとするなら、ぜひ観てみて欲しい、マジで損させないから、っていう気持ちは!!あります!!!!!!押忍!!!!!!!!!!!!!!
第1話は無料で見れます!!!!!!!!!!!
観ようと思ったキッカケ
このインタビューをTwitterのTLで見かけて読んだのがキッカケだったと思います。
元々自分の中で「自分らしく生きられない」みたいなことにすごく問題意識が強く、ジェンダーとかLGBTQの話題には昔から反応しやすい方なんですが、だからこそなんか最近のBLブームみたいなのにモヤモヤすることも多くてですね…。いや、話題になること自体も悪いことじゃないと思うんですけども、ブームとかではないじゃないですか。同性か異性かって関係なく、人を好きになったり思う気持ちはずっと”在る”から、ジャンルとかで区切ったりブーム化すること(現象)にモヤモヤしていたんですね。で、そのモヤモヤを増長させるような製作陣のインタビューとかを目にしてしまって、その度に勝手に凹んでいたりする時期が個人的に続いていて。…ちょっと前提説明が長くなってしまったんですが、そんな中、上記のインタビューを読んで「あ、すごい真摯に作品と向き合ってらっしゃるんだな」って思って、観てみたいなと思ったのがキッカケです。
「生身の人間が演じた時のバランス」「見て傷つく人がいない作品にしたい」というのは気を付けましたが、受け入れられるために、というより「愛される作品にしたい」と思って作りました。なので、登場人物一人ひとりに感情移入してもらえるように「心の機微」「登場人物を愛らしく」「登場人物にそれぞれの誠意・主体性を持たせる」ということに重点を置いて作っていきました。(上記インタビューより抜粋)
これ本当に大事だな…って思うのです。なんか、これは私の観る力不足かもしれないですけど、「誰かを傷つけないと伝えられないことがある」正義みたいなのってある気がしていて、でも、個人的に私は無しだと思うんですよ。誰か傷つけないと伝えられないなら、ちょっと静かにしておいて欲しいと思う派で。だから、「誰も傷つけない」「でも伝えたいことは伝える」「面白い作品を届ける」っていうことを成立させるっていう製作陣のみなさんの気持ちがもう凄い素敵だな、と。で、観るぞ!と決めたのでありました。
このTweetしたらオススメのインタビュー記事を教えていただいたので、それも貼っておきますね。オタクの集合知is宝。
原作者の方の
「BLや童貞を揶揄するような表現はしないでください」とだけは伝えました。(上記インタビューより抜粋)
とか、ぐっと来ますね…。
主演の赤楚さん、町田さんの向き合い方も素晴らしいんですよ…。どっか引用しようとしたら全部引用しそうになったからやめておきます。読んでください(笑)あ、でも町田さん演じる黒沢(安達という主人公に思いを寄せる役)のキャラクター分析が短い文なのに的確な一文は読んでから本編観るとより面白いと思います。素晴らしい。
チェリまほの好きなところ
もう自分の備忘録と化してる本エントリですが、とりあえず第1話を見た後のTweet見返してみました。
まさにこのサムネのシーンで嗚咽する程、号泣したんですよ…えーん、まじでいい物語…。自分に全く自信のない主人公が人の心を読めるようになって(ただし触れている人の、触れている瞬間限定)、自分のことを大事にしてくれていることを知る瞬間。この瞬間までの人物説明が本当に丁寧で上手。「人の心を触れるとその人の気持を知ってしまう」という設定を主人公も含めて納得するまでのフローにも矛盾がない。本当見ててスーーっと感情移入できる23分間です。
あと、個人的に藤崎さんが大好きです。恋愛ドラマとかでいうと「登場人物すべからく恋をしている」みたいな状況って結構ありがちですけど(それを否定はもちろんしませんけど)、でも同じフィールドに「恋愛することも、しないことも自由」っていう前提がチェリまほの世界にはあって、それがとても好きなんです。そのキーパーソンが藤崎さんなんですけども、第4話がねー、まじでいいんですよ…。「この世界にはみんないる」って感じられる安心感。素晴らしい。
このTweet、本当それなすぎて首がグニャングニャンになりますね…。
そしてまた、「この世界にはみんないる」「でも全てのセクシャリティが全ての人に理解されてるわけじゃない」っていう世界もちゃんと描いていて。どんなセクシャリティも制約も既に受容されている世界を描くことももちろんありだと思うんですけど、私は”今”を反映している世界観の中でどうテーマを表現するか挑戦している作品が好きで、チェリまほはまさにそこに真っ向勝負を挑んでエンターテイメントとして成立している作品だと思っています。はんぱねぇ。
そのハンパなさを作り上げてるのが町田さん演じる黒沢なんですけど、まじで町田さん凄い俳優さんだなって何回観ても思います…。笑顔の作り方がね、本当どんだけ心の葛藤乗り越えてきたんだと思わせる感じ。凄い…。
本来同性同士だろうと好きになることになにも苦しくなることなんてないのに、”今”のこの社会だと、「好きになってごめん」になっちゃう、だからこそ苦しいし、その苦しさに共感したりして「尊い…」って思ったりもするんですけど、その尊さって本来なくてもいいものだよね…と、ふと思うんです。これを尊いとする私に、それは「苦しい」よね、と当たり前に飲み込んでしまっている私に、ハッとする。黒沢の幸せを願いすぎて今の社会の在り方にまで自分の意識が立ち返っていく感じ、俳優さんの演技力や、製作陣の構成の力の凄まじさがそうさせてるのかな…と個人的には思うし、そんな社会前提を無いものとせず描いていることも、その前提のうえで人として黒沢と向き合っている安達の人間としての素晴らしさに何度も感動します。
11月18日現在、第6話まで終了して、いよいよ明日は第7話。原作も未履修で、ドラマ全話観終わったら読むって決めてるので、早く観たい…観たいけど観たらまた来週まで8話を待たないといけないの苦しすぎて…。こんな気持ちでドラマを観るの、久しぶりで苦しいけれど、幸せです。はぁぁぁみんな幸せになって…(願)