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テキストでのコミュニケーション: 「誰が?」(主語)をハッキリ伝えないと相手はキレます
今日の仕事を終え、自宅でビールを飲みながら、勤務先の会社から支給されている社用スマホの画面をながめています。
近隣の部署が管轄するシステムで障害が発生し、その部署のリーダーとメンバーたちが、チャットツールでやり取りしながら復旧対応にあたっていました。
やり取りの履歴を見ると、なかなか大変そうでしたが、ひと通りの応急処置はなんとか完了したようです。
そして、チャットツールでのやり取りは、リーダーが10分前に投稿した次の一文を最後に、止まっています。
「そういえば、今回の事故の影響範囲を確認しないとだね。本部の◯◯さんに調査を依頼しようか」
その後、チームメンバーからの返信はありません。
このリーダーのコミュニケーションの取り方には、ちょっと問題があると思います。
何が問題なのでしょうか?
リーダーのこの投稿を読んだメンバーは、頭の中で「?」(はてなマーク)がグルグル回っていると思います。
「リーダーが自分で依頼してくれるのかな…?」
「チーム内の誰かが手を挙げるのを待っているのかな…?」
「それとも、深く考えないまま発言したのかな…?」
…リーダーの真意が分からないので、反応しようがないですよね。
ストレスも感じていると思います。
テキストコミュニケーションでは「空気」は伝わらない
相手の表情や顔色が分からない。
その場の「空気」、相手の感情…すべての情報を、投稿されたテキストの文面から読み取るしかない。
…これが、チャットツールやメールでのコミュニケーションの、いちばん怖いところです。
テキストコミュニケーションにおいて、いちばんやってはいけないのは、「忖度」や「空気を読むこと」を相手に期待すること。
空気が伝わらないからこそ、「誰に」「何をやってほしいのか?」をハッキリ明言しないと、意思疎通が上手くいかないだけではなく、相手をイライラさせてしまいます。
今回のチーム内のやり取りを考えてみましょう。
リーダーが意識すべきは、実行すべきアクションの「主語」(誰が?)を示すことでした。
「事故の影響範囲を確認しないとだね。本部の◯◯さんには自分から調査を依頼しておくわ」
「事故の影響範囲を確認しないとだね。田中さん、本部の◯◯さんに調査を依頼してもらえますか?」
「事故の影響範囲を確認しないとだね。誰か、本部の◯◯さんに調査を依頼してもらえませんか?」
誰が、何をするのか?
誰に、何をしてほしいのか?
リーダーは、ハッキリと言葉で明示する必要がありました。
「なんとなく伝わるだろう」
思いつきの投稿は、テキストでのコミュニケーションでは、間違いなくデメリットにしかなりません。
我々も、他山の石としましょう😌