≒JOY (国歌) 考察
導入
初めまして、もやしと申します。
「今日も君の夢を見たんだ」の歌詞考察に続き、2稿目のnoteとなります。
事の発端は1月26日午前1時に投稿されたルクセンブルク王子さんのツイートでした。
このツイートのツリーを確認してみてください。
この部分の解釈を迷っていた自分は「解釈を教えてほしい」と質問します。
その下には、いきなりルクセンさんの長文スクショ7枚が貼られています。
異常成人男性2名による議論は深夜4時まで続いています。
さて、今回はこの議論を元に「≒JOY」の歌詞考察を進めていこうと思います。
作詞:指原莉乃
作曲:鈴木裕明
編曲:古川貴浩
本編
この曲は、君夢よりもストレートで分かりやすい歌詞です。
そのため、自分の解釈も、先ほど貼ったルクセンさんの解釈とほぼ一致しています。
解釈が一致している部分については大きく取り上げないので、まずはツイートを参照するのを強くオススメします。
まずは大まかなストーリーを整理してみましょう。
その中で、歌詞の時制・時系列に着目してみてください。
1A~1B
「主人公がアイドルになることを決意し、他のメンバーと出会う」といった内容です。
どこか”幼さ・子供っぽさ”を各所から感じます。
時系列としては「あの日」という表現が使われています。
時制が「誓ったんだ」と過去形になっていることからも、アイドルになる以前のことであることが想像できます。
1サビ
サビでは「今」=「アイドルとして活動する現在」について書かれています。
アイドルとして「愛や恋じゃなくて夢を歌いたい」というニアジョイのコンセプトが提示されています。
2A~2B
主人公が、数ある道から「アイドル」を選択した理由が描かれています。
「誰かのためになりたい」という思いを強く持っているのでしょう。
そして「過去の私」という表現が出てきます。
これは1A「あの日 誓ったんだ」に直結し、アイドルになる以前の自分を指すでしょう。
「泣き虫」=「過去の私」=「アイドルになる前の主人公」が「いま 笑ってる」と書かれています。
「いま」とは何を指すでしょうか。
1サビでは「今」が出てきますが、表記が違います。
≒JOYを解釈するにあたって重要なポイントの2つ目は「表記の揺れ」です。
これについては後ほど詳しく考察します。
2サビ
「君と僕が出会い、そして共に前へ進んでいく」といった内容は歌詞全体に共通する大事なテーマです。
「涙を僕が拭った時」とは何を指すのでしょうか。
この部分について、ルクセンさんと自分の意見が分かれることになります。これも後で詳しく取り上げます。
3C
今までとは一転、マイナスの内容に触れられます。
Dメロでは過去形が使われますが、ここは時系列的にどの時期の話なんでしょうか。
ラスサビ
≒JOYをデビュー曲としてストレートに捉えるなら、この「今日」=「ニアジョイに初めて出会った日」とするのが自然でしょう。
そして「ここ」と「此処」という表記の揺れが確認できます。
(3D「どうしてもここに立ちたかった」も参照)
解釈
時系列の整理
この曲は2パターンの時系列の解釈ができます。
注目するポイントはCメロです。
①歌詞の上から下に向かって時間が進んでいる解釈 (→ルクセン案)
自分も前まではこの解釈でした。
Cメロは「アイドルになってから」だとする解釈です。
基本的に、歌詞は順を追うように読むのが分かりやすいものです。
しかし、2B「泣き虫はもういない」2C「涙を僕が拭った時」との繋がりを考えた結果、自分が思いついた解釈が②になります。
②Cメロは過去の話だとする解釈 (→もやし案)
Cメロは「アイドルになる以前」だとする解釈です。
2Bで「泣き虫はもういない 過去の私も丸ごと助けてあげたい」と描かれているように、アイドルになる以前の主人公は泣き虫で、心が弱かったのでしょう。
そして2サビでは「涙を僕が拭った時 君はもう孤独じゃない」と歌います。
この涙とはいったい誰の涙なのでしょうか。
2サビ「涙を僕が拭った時」の解釈
まず、自分は2B「泣き虫→過去の主人公の涙」=2サビ「涙」だと解釈しています。
つまり、「泣き虫」が「僕(私)」を指しているので「僕が自分(僕)の涙を拭う」という解釈が適切だという考えです。
前後の文脈を含めると以下のように解釈できます。
それに対してルクセンさんは「君→ファンの涙」=2サビ「涙」だと解釈しています。
2Aで「君のことを 守りたいんだ」という歌詞が出てくるように、主人公は「ファンのためになりたい!」「ファンを助けてあげたい!」という思いを強く持っています。
こちらの解釈は以下の通りです。
これ、どちらが正解なんでしょうか?
実は自分の中でも決めあぐねています。
(そもそも歌詞の解釈に正解はなく、一意に定まると決まっているわけでもありませんが…)
ぜひ皆さんの意見も聞かせてください!!
「今」・「いま」の表記揺れ
わざわざ表記を変えるということは、何らかの意図が込められています。
まず1サビの「今」は「アイドルとして活動する現状」のことです。
「青春時代」と「恋愛」は切れない関係にあります。
しかし主人公は「愛」や「恋」には夢中にはなれなかったようです。
そんな主人公がアイドルになり、「夢を歌っていたい」と決意します。
それに対して2Bの「いま」はどうでしょうか。
こちらは「今この瞬間」という意味です。
(≒JOYをライブで披露している)今この瞬間、「私は(ステージ上で)ちゃんと笑ってるよ!」という解釈です。
このパート、村山結香さんが歌っているんですが、ライブだと「これでもか!」というぐらい満面の笑顔を見せてくれます。泣けます。
ライブでアイドルとファンが一体になって同じ時間を過ごし、一つの空間を共有する感覚ってありますよね。
この歌詞を聴くとまさにそれを思い出します。
これと同じ解釈が「ここ」「此処」の表記揺れでも適用できます。
「ここ」・「此処」の表記揺れ
「ここ」は「ステージ」という単語にそのまま置き換えられます。
特定の場所を指すわけではなく「アイドルとしてステージに立ちたい」という思いが書かれています。
それに対してラスサビの「此処」は、やはり、「今この瞬間、このステージ、そして自分の手の届く距離感」という意味です。
パシフィコ横浜ならパシフィコ横浜、スマイルガーデンならスマイルガーデン、Zepp HanedaならZepp Hanedaを指すでしょう。
確かにアイドルのステージって夢があります。
でも、そんなぼやけた解像度・何となくのイメージでは無いんです。
まさに今、夢見ていたこのステージに立ち、「夢」を「此処」に、自分の手の中に収めているといった、感動とリアリティと実感を含んだ彩度の高い表現です。
これからライブで≒JOYを何十回と聴くことになるでしょう。
その度に、この歌詞に注目して聴いてみてください。
一つ一つのステージがかけがえのないもので、ニアジョイのメンバーがどれだけの思いを持ってステージに立っているか、ひしひしと伝わってくると思います。
まとめ
≒JOYは国歌、つまりグループのコンセプトを打ち出している曲です。
「誰かのためになりたい」という思いを大切にし、アイドルとしてファンを元気づけることを目標・夢に掲げて走り続けます。
自分自身がアイドルになって弱い自分を捨てる、そしてファンがアイドルに出会う。
両者の出会いが互いを救いあって、新たな物語を進み始める。
アイドルの本質が描かれている名曲ですね。
それだけでなく、この曲はライブで生で見ることで最高のものとなります。
アイドルとファンが立ち会うこの場、一つ一つのステージでしか生み出せない感動がリアルに立ち上っています。
ぜひ国際フォーラムでは皆さん自身の解釈とともに、この曲を聴いてみてください。
きっと感動が湧き上がってくると思います。
最後に
この曲の解釈は自分自身悩んでいる途中です。
ぜひみなさんの意見を教えてください!!
解釈に正解は無いので…