今日も君の夢を見たんだ 考察
導入
皆さんは、今日、どんな夢を見ますか?
初めまして、もやしと申します。今日で20歳になりました。
そんな自分が最近ヘビロテしてる楽曲があります。
≒JOYの「今日も君の夢を見たんだ」です。
作詞:指原莉乃
作曲:本多友紀 (Arte Refact)
編曲:脇眞富 (Arte Refact)
イコノイジョイ2023まで、ニアジョイには余り興味が無かった自分が偉そうに語るのは気が引けますが、ニワカの戯言に少しだけお付き合いください。
本編
多くのアイドル楽曲では「僕・私」という一人称と、「君・あなた」という二人称が登場し、曲によってアイドル本人・ファン・片想い相手・元カレなど、様々な対象が当てはまります。
君夢でも「僕・君」という言葉が何度も使われますが、それぞれには何が当てはまるのでしょうか?
最近まで、自分は勝手に「ファンがアイドルの夢を見る」んだと思い込んでいましたが.…
この問いの答えを、歌詞を読み解きつつ探してみましょう。
(一旦歌詞を全編おさらいするので、お急ぎの方は「自分の解釈」まで飛ばすことを推奨します。)
歌い出し~1A
印象的な歌い出しで始まりますが、いきなり「僕」は泣いているようです。
全力で頑張ってきた「僕」は「世界が広くて他人の努力には気付けない」と続きます。
1Bでは「君」の話にシフトします。
「君はきっと美しい世界を見てるんだろう」と考える「僕」。
1サビ
「君」に「まだ近くにいて欲しい」と訴える「僕」。
隣で「転んでも進め」と叫んでいるのは恐らく「君」でしょう。
サビの最後は曲名である「今日も君の夢を見たんだ」で締めます。
2A~2B
1サビの最後の通り「僕」は「君」の夢を見たようですが、「君」に伝えるのは恥ずかしそうです。
常に前進する「君」のおかげで「僕」も壁を越えられるようです。
2Bでは「僕ら」という表現が初出します。「僕・君」の2人のことでしょうか。
さらに、冒頭で印象的に歌われた「涙」というモチーフも再度現れます。
ここで涙の正体が「悔し涙」なんだということが分かります。
2サビ
「僕」が走る道は、果てがないほど長く続きます。
「もう少し大人になったら僕の努力も感じて欲しい」という願いは「君」に向けたものでしょうか。
2サビ最後では「僕」が「君」のために努力していると明らかにされます。
「僕」は「君」にライバルだと認められたいようです。
Cメロ~ラスサビ
Cメロでは「僕」が「君」について考えを巡らせています。
「君はどうして進むの?」という大切な問いが提示されます。
ラスサビでは「君に寄り添いたい」という「僕」の願いが書かれます。
そして大人気の「輝く人の原動力」というフレーズ。
最後は曲名でしっかりと締めます。
自分の解釈
さて、冒頭の問いの答えは出ましたか?
自分は「僕」も「君」もニアジョイのメンバーだと解釈しています。
それを踏まえて一気に曲全体を振り返ります。
ニアジョイは横一直線のグループ、全員が手を取り合って進むグループだとよく言われます。
しかし同じグループとはいえ、12人のメンバーは違う人生を送り、違う方向を向いて進みます。
自分の努力の道筋は見えても、他のメンバーの努力を全て感じることはできません。
ましてや「僕」は「君」のことを上に見ています。
きっと自分以上の努力、自分には理解できない努力をしていることでしょう。
そんな「君」が見ているであろう、美しい世界を見てみたい「僕」。
サビでは遠い存在になってしまいそうな「君」を呼び止めます。
同じグループの一員として常に肩を並べていたい。
共に力を合わせれば、そこに強い推進力が生まれます。
「僕」がくじけた時も手を引っ張ってくれる「君」。
そんな「君」を夢に見ます。
どうしても「君」には勝てない悔しさのせいでしょうか。
きっと誰もが経験したことがあるでしょう。
身近な人に勝てなくて劣等感を抱き、悔しくなる。
しかし「君」は絶えず走り続けます。
それが「僕」のモチベーションとなる。
「僕ら」はそのまま≒JOYというグループに置き換えていいでしょう。
確かにアイドルは「理屈じゃない」し「美しい」世界です。
しかし、そんな世界にも「僕」の悔し涙は確かに存在します。
アイドルの道に終わりは見えません。
夢の先には、また大きな夢が現れます。
「もうちょっと、あと少し 大人になった その時には」は個人的にお気に入りです。
デビュー前であり、ほんの少し一人前になれない彼女達。
このタイミングで、彼女達にこの歌詞を送る指原Pが本当に素敵です。
「君」は「僕」より前にいて、先だけを見て走っています。
そんな「君」には後ろを走る「僕」の努力は見えないでしょう。
しかし、それでも「僕」は「君」に追いつこうと、ライバル視されたいと努力します。
「僕」は走り続ける「君」の力の源について考えを巡らせます。
走る道のりには苦しいこと、悲しいことも多々あるでしょう。
それなのに、「君」はなぜ前に進めるの?(跳びポ)
この問いの答えは自分自身、非常に悩みました。
(ここは最後に書きます。)
ラスサビでは「僕」が「君」の痛み・苦しみを理解してあげたいと願います。
そのうえで「輝く人の原動力」になりたいと。
「僕」は「君」にずっと励まされてきました。
「君」は自分より凄い人で、追いつけないと劣等感を抱え、そんな自分に悔し涙を流し、夢に見ることもありました。
でも、同じグループの一員、肩を一直線に並べる仲間なんです。
「僕」も、そんな「君」が頑張る理由・原動力になりたいと初めて願います。
「僕」に確かな変化が訪れましたね。
ラスサビ後半は1サビと同じ歌詞ですが、少し違う思いを感じます。
ずっと劣等感を感じ、周囲と距離をとっていた「僕」が「君」達に受け入れられていきます。
団結を強めた「僕ら」はもっと、もっと強い共鳴を前向きに追い求めます。
「転んでも進め」という声も、1サビより近く、優しい声で聞こえてきます。
最後の「今日も君の夢を見たんだ」というフレーズ。
これは悔しくて「君」の夢を見たんでしょうか。
いや、きっと違うでしょう。
MVでも1サビより楽しげな村山結香さんの姿が映されています。
さて、改めて「君」はなぜ走り続けられるのでしょうか?
それは「僕」がいるからでしょう。
誰しも他人の人生はより良く、美しく見えるものです。
良いところばかりが羨ましく思えるからですね。
この気持ちは1Aに描かれています。
そんな「君」にも苦しい時があることに気付きます。(Cメロ参照)
そこで理解するんです。
「君」も「僕」が走る姿を見て頑張っているんだろうと。
だからこそ、もっともっと「君」の原動力になって、「君」と共鳴して、励ましあいたいと願います。
「君」と「僕」は互いに高めあう、横並びの大切な仲間だということを思い出します。
そんな「君」のことを思い、また「君の夢を見る」のでしょう。
まとめ
≒JOYの楽曲では、よく「夢」「仲間」といったことが歌われます。
本楽曲では「ひたすら走る!」という所から一歩引き、「なぜ走り続けるのか?」という問いが提示されます。
皆さんも、皆さん自身の答えを見つけてみてください。
最後に、この楽曲を自身もアイドルであった指原莉乃が書いていることにリアリティーを強く感じます。
指原Pも、自分と共に頑張った誰かのことを考えながら、この歌詞を書いたんですかね…
この楽曲は元トップアイドルである指原Pからニアジョイへの応援ソングだと感じました。
そしてまた、私達全員も、気づかないうちに輝きを放っています。
この楽曲はニアジョイへの応援であるとともに、私達全員への応援歌でもあるんです。
ここまで読んでくださった皆さんの人生がより輝き、そしてその輝きが誰かの原動力になりますように。
後記
ここまで書き始めて2時間で一気に書き上げました。
大学の課題は何一つ終わっていませんが…
20代を迎え、自分で人生を進めていくフェーズに入った自身に向けても、このnoteを書きました。
ところで、ニアジョイってめちゃくちゃスクールアイドルっぽいんですよね、ラブライブのあれです。
ラブライブの世界では、明確にファンの姿が描写されません。
主人公たちは、主人公たちの夢のために努力します。
ニアジョイでは国歌でも歌われるように、「夢」が1つの大きなコンセプトです。
夢を追いかけることで、彼女達が彼女達自身のために「楽しさ」を感じる。
それが≒JOYの物語なのかな、とも思いました。
うーん、やっぱりラブライブっぽい!
ニアジョイってアニメ??
ともかく、そんな彼女達の軌跡を、これからも見守っていきたいと思います。
20歳のもやしも、何卒よろしくお願いします。
ここまで読んでくださったあなたへ
あなたはもう十分に楽曲派です。
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