無題53-1

質問「人生を楽しめるコツがあるとすればそれは何?」

質問箱にあった質問です。

「100パーセントを求めない」

が、一番のポイントです。

ただしこれは、「コップにミルクが半分あって……」とは違うので、以下説明していきます。

自分のためだけに、自分で自由に、選択すること


何かをする時(行動)と、

普段の態度(基本姿勢)の両方で、

「100%までは自分で選んでない」、ではなくて、
そのうちの「0.5%は、自分のためだけに自分で選んだ」
と思えるようにすることが、コツです。


例えば衣類なら・・・

「どれもこれも嫌いじゃないけど、まあいいやと思って着ている」
ということではなくて、


「好きでもない服を着ているけれど、このヘアゴムだけはお気に入りだ」

という心持ちになれるように
することです。


「身につけていたいし、それだけで気分がよくなるもの」
を、ひとつだけは身につけます。

そうすると
自分のためだけに自分で選んだ」という行動を
身に付けるたびに「再確認」できます。
「満足度」が上がりますし、
「いい気分」を思い出せるきっかけ、
記憶のアンカーになります。


それでも、《物》なので、
<無くしても人生が終わった、とか思わない>ことも、ポイントです。

人生が終わった、と感じるほど人や物に入れ込んでしまうと
それは依存で、
「自分の運命・人生を自分でコントロールしていない」
ことになります。

「これがあると楽しい気分になるなあ」
と感じる物事はいつも1つだけでなく、分散させておくのもいいです。

そして、いつでも取り替えられるし、なくしてもまた新しく探せる、
と自分に自信をもちましょう。

まとめると、

《基盤を持つこと》
 「自分の運命・人生を自分でコントロールしている実感・満足感」

 「これがあると楽しい気分になるなあ」

基本的な生きる姿勢


《人生は困難や悩みがあるものなんだ》

というスタンスで生きるほうがいいです。

そうすると、

小さな悩みはかわいいもので、大きなものでも
他の人も何かしら悩んでるんだから、と思えたりしますし、
同じような悩みのある人を探して、
どうしたらもっと気持ちを軽くできるかな、
とか、前に進めるようになります。


ドラクエに、毒の沼がありますね。

HPがメチャメチャ削られますが、回復すれば、進めます。
毒の沼を回避することもできますが、できない場面もあります。


“私たち生体”というものは、回復できるように作られているので、
回復しながら進めばいい
んです。

その力は、
自分が吸っている空気、食している物などから得ているので、
しっかり自覚しましょう。


行動

たとえば私には、経済難からの不自由さがあります。
また夫の船に乗っている、つまり自らの運命を自分でコントロールできていない、という不自由さもあります。

しかし、<自分で自分の運命をコントロールできる場面>もあるわけです。
それが出来ている部分だけを特に全肯定することも大切です。

大きな事でなくていいんです。
たとえばコンビニスイーツを買って食べた、でもいいんです。

小さなことだけど、
<自分の満足のためだけにそうした、自分で選んだ>
という自律心が大切なんですね。


そうすると、たとえば、

友達や、家族とレストランで食事するときに、
何を食べるか悩む人も、
選べる場面と、選ばなくてもいい場面、
というのを踏まえれば、すぐ選べるようになります。


また、付き合う友達や恋人、
結婚相手などとうまくいかなかった時に、

「自分もまた、相手を選んだのだから」と、
自責の念を強めて悩まなくて済むことにもなりますよ。

なぜかというと、
ほとんどの現象で、必ずしも「全て自分で選んだ」わけではないことに、
「気が付くこと」ができるようになるからです。


例えば、
自分が提案して、多数決で決まった旅行先で不慮の事故に遭ったら、
人は、
「自分が提案しなければよかった」
と思ったりしがちです。

でも、
「自分で100%自由に選べること」ということに着目していると、
案外少ないことがわかってきますから、

こういう場面でも、
「自分が選び出したのは全体の内の”提案”という部分だけであり、自分の中の好みだけで出したわけでもない。他の場所等も提案はしたのだ。他の人の意見もあって決まったことだし、事故という運命を作ったわけでもない」

ということを理解しやすくなるでしょう。



あとは、

<自分がどういう時に「楽しい!」と感じるか>

をよく知ることです。


すぐ「こういう場面」って出ますか?

もし出なかったら過去を思い出してみましょう。

一瞬でも、数日でもいいです。
いつ(何時)、どこで、どんな天気で、
誰がいたか、何をしたか、どんな状況だったのか。
何の瞬間に「楽しい」と感じたか。

小学校時代の夏休みどうだったか、
修学旅行で楽しいことがあったか、
家にいて、楽しいなぁと感じたこと、
特別な日(コンサートに行ったとか、なんでも)


何かはあったでしょう。

そしてその日一日や、その人を含んだ一ヶ月で考えたら
「楽しい」「楽しくない」どっちかではないし、
楽しい日が、6月6日の3時間だけだったかもしれません。
ですが、計画してた5月から楽しい気分、楽しみな気分は少しはあったかもしれません。

そしたら、
1カ月に1回、3時間くらいのイベントがあるだけで
あなたの人生の色味具合としては「楽しい」と感じられる
ということになるでしょう。


一方で、

人生には時々めちゃくちゃな大波乱が起きたりすることがあります。

自分以外の家族が亡くなってしまったとか。

手足が不自由になってしまい、今ではできないことがたくさんある、
とか。

なかなか物事を「楽しい」とは思えなくなると思います。
楽しいと感じると、罪に感じることさえあると思います。

そういう時は、

「無理でも楽しまないといけないものなのに」とか
「損する」とか
「他の人たちは楽しそうにしてる場所なのに」とか
思わないことです。

こういうのは自分を否定してしまう可能性が高くなるので。


そして、最初に書いたように

基本的には《人生とは困難や悩みがあるものなんだ》と思うことです。


全てが楽しくなければ、楽しいという気持ちになれないわけじゃないし、

楽しいという気持ちを持つことに、誰かの許しもいりません。

持つための土台、というものも存在しません。



子供の頃を少しだけ思い出してください。


実際は小さな子供って、
好きなものを好きなだけ買ったり食べたり出かけたりできません。

ペットボトルのふたも開けられません。

ですが、
自由にできるようになるまでは
365日24時間楽しい時なんて一時もなかった

ということは、およそないはずです。


ということは、

大人になったって、

「悩みや苦しみに99%彩られているけれども、1%は楽しい」

そしてその「楽しい」と感じる一瞬は100%楽しい気持ちなんだ、

という気持ちの持ち方ができるはずなんです。


そのようなスタンスが持てるようになってくると、
段々自分で自分を「よし」と思えてくるので、
「楽しむ自分」を受け入れていけるようになります。



《自分に》集中する


それから、「楽しめない自分」を否定しないことです。
それが「自分の全てでもない」と知りましょう。


悲しみや嘆きの中にあっても、人は楽しみを味わうことも出来ます。


「過去はできていたけど今はできないこと」
があっても、

それ自体だけを見て
「だから楽しめるわけがない」と嘆くのでも、

他人と比較して「できるかできないか」でもなく、


「今できるようになったこと」

「自分でできたこと」

をしっかり認識することです。

それが例え「スプーンを持つことが出来た」とか

「点字の教室に行くことにした」だけでもいいんです。

「今の<自分>」に集中することです。


ポイントは「自分の感情」にフォーカスしないことです。

感情は「どんな行動をしようか」の起点なだけなんですね。

・ムカムカしてきた(感情)から、怒る(行動)

・悲しくなって、泣いた、とか。



「楽しむ」というのは、

「楽しい気持ちにならないと、楽しいことができない」

のではなくて、

「楽しい気持ちを湧き起こすために行動する」

ことなのですから。

この行動が「人生を楽しむこと」そのものなのです。




キャプチャ画像: 

ぱくたそ×アイビスペイント


レッサーパンダがのんびりゆったりくつろいでます。
動物園で飼われているから「不幸」だし、
「絶対にのんびりできないし、楽しめない」とは限りません。


宜しくお願い致します。 励みと生活の糧になります。