大好きだったアイドルがセクシー女優になった話
※こちらの記事は、当初名前を伏せて書いていたものを実名表記に、また内容を大幅に加筆修正して再公開しております。(24,10,28)
出会いは突然に
何気なく、いつものようにXのタイムラインを眺めていたある日のことでした。
いつか、どこかで見覚えのある顔がXのタイムラインに流れてきたのです。
それは間違いなく、6年前まで応援していた「あの子」でした。
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私は学生時代、いわゆる地下アイドルと呼ばれる、ライブハウスを中心に活動するとあるアイドルグループのライブによく通っていました。
たまたま見かけた彼女たちのCDの発売イベントがいいな、と思ったのがきっかけで、いつしかライブに行くようになりました。
時にはレコードショップの中の小さなステージで、時にはライブハウスで、キラキラと輝きながら歌い踊る彼女たちに思わず目を奪われていました。
中でも先述の「あの子」は、大きい目が特徴のキュートなルックス、明るい性格、そして何より迫力のある歌で、グループの中でも一番人気のあるメンバーだったと記憶しています。
厳密に言えば、当時グループ内で一番に推していたのは別の子だったのですが、もちろん彼女ともチェキを一緒に撮ってもらったり、ライブの合間に言葉を交わしたりしたこともありました。
「いつもありがとう、またどこかで会おうね」
お別れの日は急に訪れ、私が応援し始めてから1年ほど経った頃に、そう言って彼女はグループを卒業していきました。
ライブやイベントに行けた回数こそそこまで多くはありませんでしたが、地下アイドルを好きになるきっかけになってくれた彼女たちには今でも感謝しています。
そんな大切な思い出は胸にしまって、たまに思い出しては曲を聴いたりして、今頃どうしてるんだろうなあと考えたりもしました。
他のメンバーはアイドルを続けたり、他の夢を追ったりして、様々な形で表舞台には立ち続けていましたが、「あの子」だけは何をしているのか分からなかったのです。
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「白岩冬萌、MOODYZよりAVデビュー!」
そんな彼女が、知らない名前で、ちょっとでもAVを観たことがある人ならば誰もが知るような超大手のAVレーベルから大々的に宣伝されていました。
なんでも、憧れの存在がいて、その人みたいになりたくてセクシー女優を志した…ということらしいのです。
AVだから当たり前なのですが、早速全裸や男性との絡みのシーンの動画や写真も公開されていました。
私(筆者)は女性ですが、AVを見ることに全く抵抗はないし、同世代の女性と比較すればむしろよく見ている方だと思います。
というのも、私のセクシャルの問題もあるかもしれませんが、女優さんの綺麗な裸を見れば性的に興奮しますし、何よりエンタメ・作品として楽しむにはとても素晴らしいものだと思うからです。
(私のセクシャルの話/AVを観ることについての見解は長くなりそうなので、また後ほど改めて記事にしたいと思います。)
その発表を見た時、彼女のインタビューを真に受けて良いのならば、やりたいことをできているのだから、とても喜ばしいことだと思いました。
しかし、なぜかこの報せを聞いたときにとてもモヤモヤした気持ちになってしまいました。
見たいような、見たくないような・・・。
純粋な気持ちでライブを観たり応援したりしていた「あの子」を、性的な目で見てもいいものだろうか。
どうしても、彼女のことをセクシー女優として受け入れられずにモヤモヤしてしまうのは、どうしてもアイドル時代の面影がちらつくからだと思いました。
やはりステージの上で輝くあの頃の彼女が忘れられないのです。
そして、個人的なことではありますが、私自身が性に関わる仕事に従事していたこともあって、こういう業界で仕事をすることの大変さは重々理解しているつもりです。
だからこそ、推しのひとりとして大切な存在だった彼女には、こちらの世界に足を踏み入れてほしくなかったという本当に個人的なエゴみたいな気持ちもあったかと思います。
でも、もうあの頃の彼女ではないし、名前も変えて、何より彼女自身の意思で新しい世界に踏み出したんだ。
私も認識を改めなければならない。
もう「あの子」じゃなくて「白岩冬萌」なんだ、と。
彼女自身が望んで新しい物語を綴り始めたのだ、と。
最初から「白岩冬萌」として出会っていたならば、モヤモヤした気持ちにならずに済んでいたのかもしれない。
きっと私のことは覚えていないと思うけれど、それでいい。
その時は、また新しく彼女のファンになろう。
新しいステージで光り輝いて、彼女により一層の幸せが訪れたらいいな。
…そんなことを考えていたら、デビューイベントの開催が発表されました。
イベント前、緊張の日々
発表されたデビューイベントの日は、数週間後に迫っていました。
スケジュールも、なんとか空いている日。
モヤモヤした気持ちを抱えながらも、とりあえず直接顔を見たい。会って話がしたい。と思いました。
イベントの場所は秋葉原の某アダルトショップ。
なんでも、イベントの前々日から発券される先着60名限定のチケットを手に入れなければイベントには参加出来ないようです。
幸いなことに、チケットの発券日は別件で東京に行く用事があり、予定よりも早く向かうことで事なきを得ました。
チケットの発券日、確実にチケットを手に入れたかった私は、家を6時過ぎに出て開店前から並ぶことにしました。
その日は他の女優さんのイベントの発券もあったようで、私が着いた時点で既に20人位の人が並んでいました。
イベント発券待機どころか、アダルトショップに行くことすら初めてだったので、とにかく肌色の壁、男性ばかりの待機列の中、いくらAVを見慣れているとはいえとてもオドオドしてしまいました。
並びの人数が多かったからか、開店時間を早めてくださり、無事に彼女の作品を買ってチケットを手に入れることができました。
生写真やチェキなど、特典がこれでもか!というくらいたくさんついてきたことにも驚きました。
あとは、彼女に会う日を待つのみです。
再会の日
イベント当日を待ちながら、AV女優さんのイベントってどんなものなんだろう?と思い、ネットで検索したら、同じくアイドルからAV女優に転向した某女優さんのデビューイベントに行った女性ファンの方のブログを見つけました。
その方もアイドル時代からのファンだったということもあり、複雑な気持ちを抱えながらも、本人に会って色々話したことでこれからも応援しよう!と気持ちを固めた、という内容が書かれていました。
私もそうなれるといいな、という淡い期待を抱きながら、2日後また秋葉原へ向かいました。
イベント当日、私は開始時間の30分ほど前に到着したのですが、既にたくさんのお客さんが並んでいました。
アイドル時代からのファンの方も何人もおり、中には私以外にも女性の方が4,5人いらっしゃいました。
イベントは、ステージに水着を着た冬萌ちゃんが上がり、ポーズを決める→お客さんが自分のカメラで1人ずつ撮影→ツーショット撮影→お客さん3人撮影が終わるごとに冬萌ちゃんがサイン&お話してくれる、という流れでした。
パーテーションも何も無く、撮影しているところは他の人から丸見えで、それがちょっと恥ずかしいなとは思いました。
スタッフさん?マネージャーさん?もノリがいい感じの方で、意外と和気あいあいと進行するんだなあ…と思いました(正直もっと殺伐としているかと思ったので)。
いよいよ自分の前の人の撮影が済んで、冬萌ちゃんと対面です。
6年も経っているし、絶対覚えていないだろうな…と思いましたが、目の前に立つなり、「わーっ!ありがとうー!」と両手で手を振ってくれました。
撮影の時に緊張で手が震えてしまい、「ちょっと!手震えてるよ〜!笑」なんて笑われましたが、彼女らしさはそのままで、ちょっと泣きそうになりました。
上手く話せなかったかもしれないけれど、
久しぶりの表舞台だから絶対会いたいと思ったこと、
6年ぶりに会えたのが本当に嬉しいこと、
これからも応援すること
それだけは伝えることができました。
「まさか来てくれると思わなかった〜」
「えっ!観てくれた…?ありがとうね、いっぱい見てねっ!」
と明るく言う彼女を見て、もちろんプロだからというのはあるでしょうが、何か理由があって本当はやりたくないけど嫌々AV女優を始めたのかな…と密かに思っていた不安はなくなりました。
もし本当はそうだったとしても、それを感じさせない彼女は凄いと思うし、色々インタビュー記事なども拝見しましたが、エロに貪欲なのは嘘じゃないんだろうな…というのは伝わってきました(興味があれば是非見てみてください)。
冬萌ちゃんがアイドルだった当時から変わったところもあれば、変わらないところもあります。
肩書きや活動の内容が変わっても、大人になって更に魅力が増した彼女を応援したいと思う気持ちは変わりません。
既に2作目の発売も発表されていますが、今後も頑張ってほしいなと思っています。
これから更に素晴らしい女優さんとして成長されることを、私も楽しみにしています。