気になったIT関連記事(2022年末&2023年始)
個人的に気なった記事を【要約】や【選定理由】付きで紹介します。
気になった記事
今回は年末年始のまとめ。年末年始はニュースを見ていなかった人も、これでサイバーセキュリティ関連動向がつかめるようピックアップしました。
■自衛隊、民間企業をサイバー防護へ 機密情報の流出防止
【選定理由】
この2023年、サイバー関連の法審議の行方は注目です。個人的には、「防衛情報」になるので詳細な説明を控える政府と、「国民の秘密保護」等を盾にする野党の反発による衝突は必至と考えます。
この「民間企業」は防衛産業や重要インフラ事業者(※)を対象としているので、一般企業が含まれていないことは押さえておきたいです。
■複数省庁使用の富士通クラウド、サイバー攻撃被害か
【選定理由・コメント】
このような記事が出ると、どうしても政府や提供事業者を責めるコメントが目立ちます。潜在的な脆弱性を突かれたものなのか、あるいは顧客側の設定ミスに由来するのか、そのあたりの原因も踏まえて見極める必要があります。(現時点では情報がまだ少ないので判断できません。)
国産クラウド事業には是非とも頑張っていただきたいとこですが、このように不正アクセス等の事象が多発するとどうしても不安になってしまいます。特に富士通社は2021年ProjectWeb、2022年5月ニフクラ、そして本件と立て続けに発生している点も忘れてはいけません。
■フィッシング検知システム、カード250社に導入要請・
【選定理由・コメント】
DMARKの効果を得るには、受信側がSPFやDKIMに対応している必要があります。メジャーなフリーメールドメイン(YahooやGmailなど)は対応しているようなので、個人を相手にしたフィッシング対策としては一定の効果が期待されるかもしれません。一方で、企業独自で導入するメールサーバではまだまだSPF未対応が多く、今のところ、DMARKによる効果は限定的となるでしょう。メール認証の仕組みが一般的になれば導入ハードルも下がると思うので、これが一つのきっかけになることに期待します。
■身代金ウイルス、暗号解除で対抗日欧協力 ーデータ復元の技共有 警察庁、3社で損害回避ー
【選定理由】
12月29日日経朝刊の一面記事でした。日本にできないことは各国に協力を求め、逆は積極的に提供する。このエコサイクルを確立させ、サイバー分野において日本も世界の中で影響力を高めていきたいところです。