日記(4/10〜4/16)

月曜日
先週は忙しすぎて疲れた。やらないといけないことが山積しているという状況だけで精神的に疲れる。胡散臭い政治団体に勧誘されたり、ムキムキ柔道部に勧誘されたりとイベント盛りだくさんだった。とはいえ友達もできてちょっとづつ新生活に馴染めそう。

火曜日
ガイダンスで「大学生はカルトのカモです」と言われた。「『引っかかる訳ない』って思うじゃん、これが引っかかるんですね」、とりわけ新入生は不安につけ込まれやすいこと、大学側も手を尽くしているが信教の自由などの理由で撲滅が難しいことが説明された。高校のお友達が新興宗教について異様に詳しい。とりあえず壺を買うなという忠告をいただいた。親戚にその手の団体に入った人がいて(壺系ではない)、葬式の仕方でめっちゃ揉めたという話を思い出した。

水曜日
「そんな授業あるかい」みたいな授業を受ける。天気がよければ教授や先輩とおしゃべりしながら散歩をするという。

木曜日
自分の思考の整理のために書く。けして何か特定の事件について意見を述べるものではないことを明記しておく。
高校のとき「○○〜!髪型変えたな〜かわいいな〜恋人できたか〜」(「失恋したのか〜」verもある)とか言ってしまう人がいた。言った側と言われた側の性別はここでは書かない。またこのセリフで「恋人」と表記しているところは実際にはその性別が確定される一般的な恋人への呼称が使われている。伏字とそれ以外は原文ママである。
このセリフ、言った側と言われた側の立ち位置や関係性によっては一種のグロテスクさを帯びてこないだろうか。ちなみにこのとき、言った側のほうが目上であり言った側と言われた側はあまり親しくないという絶望的状況下であった。
そもそも関係性やお互いの立場が根底にあって、そこから様々なコミュニケーションを通して関係性が変化していき、コミュニケーション方法もそれに応じて変わる。人と人の関係性は流動的で、すべての関係性において最適なコミュニケーションのとり方などあるわけないのに、「こういう人にはこう」みたいな安易なコミュニケーションのとり方を試みる人が一定数いる気がする。そこには「こいつはこういうやつ」とか「こいつにはこういう距離の詰め方でいい」的な、相手に合わせてコミュニケーションをとる努力の放棄と一方的決めつけが根底にあって、それが相手を大きく消耗させている気がする。
しかし言った側と言われた側に、それぞれ加害者、被害者という名前をあえてつけるなら、わたしは間違いなく加害者のほうだろうと思う。よくコミュニケーションのとり方を誤る。安易なほうへ流されて相手をないがしろにしてしまう。それが相手をどれほど追いつめていたのかさえ気づかない。そういう自分にとっては、正しさや正しくなさを内包してしまう表現に希望を見てしまったりする。今まで追い詰められた経験を持たないわたしの傲慢かもしれない。少なくとも自覚を持ちたい。そんなの被害者はやりきれないだろうけれど。善悪や誰かの希望や絶望や諦念のようなものを一緒くたにのせて、表現が揺らぎ続ける想像をして眠る。

金曜日
履修登録が終了した。めでたい。しかし高校から頼まれている某体験記が一向に書けない。締切をギリギリまで伸ばしてもらったのに絶望的だ。「入学したばかりの一年生たちが読むものであることをふまえて」という注文がついているのでおちゃらけることもできない。「何書いたらいい?」とお友達にLINEして案を募集したら、「たった三文字『逃げろ』と書け」と返事が来た。妙案だがA4四枚にたった三文字は資源の無駄なので残念ながら没。

土曜日
書くべきものをなんとか書き上げ、精神的余裕が生まれる。いざ書いてみると文字数オーバーした。受験期に小論文をかいたときにも思ったが、本気出すとかなり速いスピードでたくさん書ける。でも書き上がったものを見返すと、「これ絶対先生の欲しているものではないな」という感じ。こだわりゆえにその方法で進路決定したわけではなく、一年生のときからのその時々の気まぐれで結局この大学に来た。先生方がなぜ私に依頼したのかうっすら察しはつくが、私が塾や予備校に通わず学校の教材のみで乗り切ったのは「なんとなくめんどくさいから」であり、授業中内職をしなかったのは「内職するほど勉強が好きでなかったから」なのだ。サボり癖を突き詰めた結果学校の言うことを素直に聞く優等生がここに爆誕したわけである。先生ごめんね。

日曜日
プリンターを買うべきか考える。本体に加えて紙代、インク代と考えると苦学生にはやや手が出しにくい。かといって大学のコピー機やコンビニのプリンターはいちいち高くつく。「教科書たけーから、お手製のPDFアップロードしてやっから、ダウンロードしてプリントしろよな!!」みたいな教授がいて、そしてそういう教授の教材はだいたい枚数が多い。だったら教科書買わせたほうがいい気がするが…。しばらくダウンロードしてパソコンの画面上で閲覧するにとどめ、必要に応じて買おう。

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