架空漫才「事故物件」
A「どうもーコンビ名ですー」
B「よろしくお願いします」
B「実は悩みがあってさ」
A「どうしたのよ」
B「今住んでいる家が事故物件だから、引っ越したいんだよね」
A「まじで?」
B「どれぐらい事故物件かと言うと、船越英一郎と山村紅葉が水谷豊が揃ってもさじ投げるレベル」
A「がっつりサスペンスじゃねぇか!」
B「なんでも昔殺人事件があった場所らしいからさ」
A「あーそういうのは一番よくないって聞くね」
B「細木数子なら……ギリ勝てるかもしれない」
A「それは除霊の方で、だよな」
B「ともかく毎晩幽霊が出るから、まいっちゃうんだよね」
A「幽霊ってそれどんなのが出るのよ」
B「男の幽霊で」
A「うんうん」
B「刃物を持っていて」
A「うわー怖いやつだ」
B「ボロボロの皮製の服を着てるんだよね」
A「完全にサイコ野郎の幽霊じゃん。そいつが寧ろ事故物件を作り出しそうなまであるじゃん」
B「そんなんが毎晩出てくるんだよ」
A「こっわ。それで呪いの言葉とか言ってくるの?」
B「あー、それはわかんない」
A「わかんないって、どういうこと?」
B「そのままでさ、何言ってるかわかんないんだよね」
A「あー外国人の幽霊とかなのかな」
B「いや、日本人だと思うよ。ただ日本語が違うからさ」
A「…ん?」
B「だから、そいつが喋っている日本語と、俺らの日本語は違うからさ」
A「……ん?」
B「そいつほら、多分弥生時代の幽霊だから」
A「弥生時代かよ!!」
B「俺の地元はこの辺じゃないから、言葉が分からないのは方言のせいもあると思うんだよね」
A「出身地方どころか時代が違うんだよ!」
B「イメージとしては、ギャートルズみたいな感じ」
A「持ってるの刃物じゃなくて石器じゃねぇか!そら船越でも勝てねぇよ!」
B「この前一緒にテレビ見てたらさ」
A「弥生時代の幽霊に現代日本の文化を教えるんじゃねぇ」
B「映っていたガッキー見た瞬間に卑弥呼様ー!って叫んで号泣しちゃったんだよね」
A「卑弥呼を生で見たことあるのかよそいつ!」
B「だから今度卑弥呼はガッキー似だった!ってテレビに売り込もうと思うんだけど、どうかな?」
A「いい加減にしろ」
B「どうもありがとうございました」
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