架空漫才「大盛り無料」

ボケ「どうもーコンビ名です」
ツッコミ「よろしくお願いします」
ボケ「いやー最近めっきり衰えたなと思うことが多くなってさ」
ツッコミ「あーそういうこともあるな」
ボケ「特に感じるのが食べれる量が激減して」
ツッコミ「わかるわ」
ボケ「昔は飲んだあとにラーメンが必須だったんだけど今はもう入らないし」
ツッコミ「デザートがサービスじゃなくて追い討ちになってくるもんな」
ボケ「そうそう。だからさ、大盛り無料とかサイドメニュー無料とかあるじゃん?必ず頼むようにしてるわ」
ツッコミ「ちょっとごめん、俺が知っている接続詞の使い方じゃなかった。全然繋がっていないんだけど」
ボケ「分かりやすく言うとさ、大盛りって言うのは普段より1.5倍ぐらい量が多いことで…」
ツッコミ「そこじゃねぇよ!なんで食える量減ってきてるのに増すんだよ。食い切るの苦しいだろうが」
ボケ「あーその心配ね。それは大丈夫、ちゃんと残すから」
ツッコミ「ん?」
ボケ「なんなら普通盛りの量も残すよ」
ツッコミ「なおさらダメじゃねぇか」
ボケ「一旦冷静に考えてみてよ。大盛り無料ってさ、普通盛りの料金で盛分が増されるからお得な訳じゃん。+1なのよ」
ツッコミ「そうだな」
ボケ「でそこにはお店側の好意も入っているから、更に+1なのよ」
ツッコミ「ん?」
ボケ「だから大盛り無料は、+2なわけ」
ボケ「ツッコミってさ、小卒だっけ?」
ツッコミ「いきなり喧嘩売ってんのか。義務教育はクリアしているから」
ボケ「じゃあ位置エネルギーって分かるよね。物体は位置が高いほどエネルギーを持ってるってやつ」
ツッコミ「まぁそれぐらいはな。それとも大盛りを残す件がどうつながるってんだよ」
ボケ「無料で普段より+2高い位置からラーメンを叩き落とせるんだよ。これが一番お得な大盛り無料の使い方なんだよ」
ツッコミ「そもそももったいないだろ!」
ボケ「ありがとう!それだ!」
ツッコミ「多分この感謝はろくな奴じゃないな」
ボケ「もったいないことを自分の財布から出さずに出来るってのも乗ってくるから、+3だわ」
ツッコミ「どんどん高くしなくていいから」
ボケ「これが病みつきになっちゃってさ。このために最近大盛り無料のお店を見つけたら食べたくなくても入ってるから。もう食事が全然楽しくない」
ツッコミ「いやそれが一番損してるだろ。もういいよ」
ボケ「どうもありがとうございました」

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