【考察】アラサー社会人が次に手に入れるべきフォールディングバイク #2 輪行編
次に私が所有するフォールディングバイクを見つける前段として、フォールディングバイクについて野球の走攻守になぞらえ「走行」「輪行」「保守」の観点から整理します。
第二弾の今回は、「輪行」について述べます。
重量
輪行は自転車の重量が意外と効いてきます。重いとホーム階までの階段がしんどいですからね。
キャンプツーリングで使っている自転車(チャリ部OB界隈ではツアー車と呼んでいます)はキャリアもあるため車体は重く、テントや調理器具を入れたサイドバッグもあるため、輪行時に担がないといけない重量は合わせて20kgを優に超えます。
ただフォールディングバイクでの輪行時はそこまで荷物を持つ要件もないので、それを考えるとフォールディングバイクが多少重量があろうとそこまで思わない、ということになります。とはいえ車重11kgはさすがにしんどいですがw
折り畳み機構がもたらす折り畳み状態での安定性
1台目のデメリット
かなり時間をかけて購入したはずの1台目の所有欲が薄れてムズムズしてきたことの最大の理由を言語化していくと、「折り畳み状態での不安定さ」であるということに至りました。
700Cの自転車をよくある輪行スタイルで輪行する場合、フレームの両脇にホイールを包み込むので自然と重心についてはあまり考えなくとも安定するのですが、折り畳み機構があると意外と輪行状態の重心的に安定しにくいことがあります。
そこで本章では折り畳み機構がもたらす輪行状態の安定性について考察していきます。
折り畳み方式①1つ折れタイプ
コラム(ステム?)から折れる構造で、現行モデルではGIANT IDIOMシリーズがこれにあたります。
フォールディングバイクというよりもミニベロに近いので、今回は議論から除外します。
折り畳み方式②2つ折れタイプ
DAHON MuSLXはこのようにフレームとコラム(ステム?)の2か所で折れる構造となっています。
上から見た、地面との接地ポイントの概略図はこちら。
(ハンドルは省略しています)
接地ポイントの三点的にすでに後輪側に倒れそうなのに、後輪の外側にドライブトレインがあるため、余計に折り畳み時に倒れやすい。
実際、DAHON MuSLXはよく走る良い自転車でしたが、輪行時や折り畳み状態での保管時にストレスを感じることが増えたので手放してしまいました。
折り畳み方式③3つ折れタイプ
3つ折れタイプは言わずもがなBromptonのように ステム、前フレームと後ろ三角の3か所で折れるタイプです。
上から見た地面との接地ポイントの概略図はこちら。
ドライブトレインが内側にある上、小型ローラーにより外側だけでなく外側にも接地ポイントがあるため、座りがよくなります。
折り畳み方式④I字タイプ
I字タイプは縦長になるようにハンドル部分を含めて複雑にトランスフォームする機構ですが、縦長で鉄道輪行しようとすると倒れ、横にすると邪魔になるため、手摺りなどに括り付けが事実上必須となることでしょう。
コンパクトさはピカイチですが、この機構は事実上シングルスピードしか選択肢がなく、剛脚じゃないので候補外です…
折り畳み方式のベストソリューション
以上を踏まえると、やはりというべきかブロンプトンのようなフォーク前部分、ステム部分、後ろ三角部分を折り畳んで収納できる機構が安定性に優れることがわかりました。
この折り畳み方式の良さ、406ホイールの走行性能の両取りをしたBromptonライクな自転車をAliExpressでパーツを取り寄せて組みました。
コンパクトさのメリット
ホイールサイズとコンパクトさ
前述の通り様々な折り畳み機構があり、それぞれ折り畳み時の安定性や走行性能を加味し、私はブロンプトンライクな自転車を組みました。しかしながら406ホイールなパチンプトンはブロンプトン専用輪行袋に入らず、手持ちのロードバイク用ものを使っています。そう、ホイールサイズがコンパクトさを阻害しているのです。
ブロンプトンの標準ホイールサイズ16インチから20インチに大きくなっているので、半径2インチ分、SI単位系に換算すると5cmほどタイヤ周りが大きく、その分が輪行状態の幅が大きくなる要因となっています。
パチンプトンを輪行する時は暫定的にロードバイク用の輪行袋を使っていますが、生地が余って引きずってしまうことがあり、地味にストレスです。
OLD(オーバーロックナット寸法)とコンパクトさ
OLDと呼ばれるオーバーロックナット寸法、いわゆるエンド幅、特にリアエンド幅が意外とコンパクトさに効いてくる、ということをパチンプトンを新幹線輪行して気づきました。座席に置こうとすると厚みがあって足元が狭い。(写真がなくて申し訳ない…)
700Cのクイックリリース式ロードバイクのフロント/リアのOLDは100mm/130mm、MTBやクロスバイクは100mm/135mm、スルーアクスル式は100mm/142mmが主流となっています。
この時代にブロンプトンは74mm/112mm、DAHON K3は驚異の74mm/85mmです。
パチンプトンは利用パーツの汎用性とメンテナンス性の良さを重視して、リアエンド幅135mmで通常のロードバイク用コンポーネントで組んでいるのですが、どうやらエンド幅の増加分片方10mm程※が外側に出っ張っているようです。
※パチンプトンを組む際に参考にさせていただいた方が比較されていました
ちなみにDahon K3はさらにエンド幅が短い分28cmとコンパクト。
さすがにクロス寄り3s変速での走行は厳しいものがあるのですが、輪行しやすくするためにはある程度の専用設計によるコンパクトさは必要そうだということがこの点から分かります。
2台目のデメリット
前述の通り先代のDAHON MuSLXの走行性能を評価して、2台目の小径車であるパチンプトンのホイールサイズは20インチを踏襲しました。
5cmほど車高が高くなっているので、コンパクトさに欠けブロンプトン専用輪行袋に収まりませんでした。コンパクトさを重視してブロンプトンタイプを選んだのにコンパクトにならなかったのです。それだけでなく、足つきは悪くハンドリングもピーキーになってしましました。ハンドリングはしょうがないにしても足つきが悪くなったのは誤算でした。
次期フォールディングバイクの方針
以上を踏まえると、次期フォールディングバイクの特徴としては下記3点を満たす、ということが方針になります。
ブロンプトンのような3つ折れタイプの折り畳み方式
タイヤは16インチ
ブロンプトン規格のOLD
ということになります。
じゃあブロンプトンで良くね?となるんですが、高い・保守性に欠ける、ということでこれまで敬遠していました…
保守編に続く