永い旅

僕もみんなも、試行錯誤しています。試行錯誤といえば「トライ&エラー」ですが、これは和製英語で、正しくはトライアル&エラーだそうです。それではまた明日。

で終わるわけにはいかないので、もう少し。

何か新しいものを作ろうと思えば試行錯誤は必要不可欠です。とりあえず何かを作り、返ってきたエラーをコツコツ修正していく。その先にちょーかっこいい完成品が待っていると信じて繰り返す。

しかし、完成がないものも世の中にはあります。僕の場合は個人制作の絵ですね。完成もないし、正解もない。もしかしたらやる意味すら無いかもしれません。なんでやってるのかもうまく説明できないです。(もちろんその時々でコンセプトはありますけどね)

正解が無いから、エラーも存在しません。僕が描いた絵が「大正解!これは最高の絵じゃ!」という人もいれば、「なんだこれ、出直してこい!」という人もいる。どちらを信じるかは僕が勝手に決めることになります。仕事ではえらい人の言うことを聞けばいい。でも個人制作は全て自分で決める。

これは途方もない、長い旅だと思います。いや、永いと書いた方が正しい気がする。終わらないことです。多分。最終的に仕事の獲得を目指すのであれば、雰囲気やターゲットを設定できるので、ある程度目星はつけられますけど、そこからの解放を目的にすれば、もう死ぬ前に見つかるかどうかという世界になるのだと思います。

途方ないです。途方なさすぎて今日はバナナケーキを焼きました。可もなく不可もなくな味でした。

「誰にも縛られないもの」を作ろうと思えば思うほど難易度は上がっていくよね。というか誰にも縛られないものを作るなら、誰にも見せない方がいい。自分だけのものにしないといけない。

結局、それを何かお金に変えたりしたいのであれば、誰かの評価は絶対に必要で。誰かと関わらないと、ただの自己満足で終わっていく。そういった意味では本当に自由な作品なんて誰も知らないはず。本人の中にしかないのだから。

何の話がしたかったのだろうか。そう、結局「褒められたい」のであれば、少なからず誰かに縛られる必要があるよなっていう話です。だから、本当に何を作ればいいのかわからず、作っても作っても永遠にエラーが返ってくるような状態に陥ってしまったら、褒められたい人のことを考えよう。

せめてその人が気に入ってくれるかなと想像しながら作るだけでも、ちょっとは違うんじゃないかな。

と、自分に言い聞かせて明日もトライアル&エラーの旅へ。


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中村雅紀 / Masaki Nakamura
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