愛すべき土佐弁たち⑦「おきゃく」
土佐弁では、「宴会」の事を「おきゃく」といいます。
ひらがなで書くことで、訪問者の意味の「お客」と見分けている感じでしょうか。「宴会」=「お客を迎える」=「おきゃく」
お酒の消費量日本一の高知県のこと、「おきゃく」と聞くと血が騒ぐ土佐人は多いです。
「土佐・高知のおきゃく」と言えば、まず頭に浮かぶのが「皿鉢(さわち)料理」直径30~40cmの大皿に豪快に刺身やお料理を盛りつけます。組み物と呼ばれる皿鉢は、料理の組み方(盛りつけ方)に生け花の様な作法があって、上へ上へ高さを作っていくのがルールです。下の写真で、串ものやエビを縦に盛り付けているところ、ホタテを上へ重ねて積んでいるところが一例です。仕出し屋さんに頼んで、皿鉢一枚13,000~20,000円くらい。人数によりますが、10~15名規模のおきゃくで5つくらいの皿鉢が並びます。
お正月のお節料理も、たいていの家庭は、重箱ではなく皿鉢ですね。
あと、おきゃくと言えば高知特有のお酒のつぎ方に「返杯」があります。
① A→Bお酒を注ぎに行く
② Bはすぐに杯を飲み干し、杯をAに手渡す
③ 今度はB→Aでお酒を注ぐ。
最初のうちはいいのですが、だんだん杯を返せなくなると自分の周りに杯がずらっとたまっていくことに。そんな場合、女性なら「もう飲めません」と言うとちょっとだけ注ぐ…という形で免除してもらえたりするのですが、男性だとそうも行きません。こんな時出てくる罰ゲーム的グッズが「べく杯」。
色々な形がありますが、穴が開いていて飲み干さないと穴からお酒がまけて(こぼれて)しまうもの。安定が悪いので、飲み干さないとテーブルにおけないものなど。(写真参照)
とにかくとことん飲むために作られた文化。高知ならではですね。
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おきゃくではないのですが、我が家では、2015年のクリスマスケーキを皿鉢で盛り付けてみました。
ケーキは2段で、デコレーションに山でなってる冬イチゴを使っています。
周りには、嶺北地域(本山町近隣の4カ町村、大川村、大豊町、土佐町、本山町からなる地域)で有名なお菓子を作るお店や個人のスイーツを並べました。食べきれないかと思いましたが、意外と早く勝負がつきました。体に脂肪もつきました(涙)。
高知県気分を味わいたいとき、大きめのお皿にどっさりごちそうを盛りつけてみてください。それだけで、テンションが上がりますよ♪
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