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#5 モンゴル渡航記
こんにちは。慶應義塾大学公認学生団体S.A.L. の小池遼です。
この夏、学生団体S.A.L.ではモンゴル遊牧スタディーツアーを行いました!これから、渡航の様子や気づきなどを発信していけたら幸いです!渡航前の様子も発信しているので、ぜひみてみてください!
モンゴル遊牧スタディーツアー
今回のスタディーツアーでは、遊牧民と都市民のコミュニティの関わりあいについて考えたく、モンゴルに渡航しました。まず向かったのは首都ウランバートルから車で1時間くらいの草原。遊牧民のご家庭で6日間ホームステイをしながら、遊牧民の仕事や生活を体験しました。次に向かったのも遊牧地でした。ウランバートルから車で10時間ほど行ったところにあり、バトツェンゲル村という近くの村と行き来する生活を送っていました。この村の高校でWSも行いました。こうして2つの遊牧民のご家庭にホームステイした後、ウランバートルで1週間滞在をし、現地の高校でWSをしたり、現地の日本文化発信センターの日本文化紹介WSに伺ったりしました。
草原での遊牧、街が近くにある草原での遊牧、都市、と色々な状況のモンゴル人の生活を見ることができました。バトツェンゲル村とウランバートルで同じ内容のWSを行い、お互いの反応の違いを比べることができたことも印象的でした。
これから何回かに分けて発信していくので、ぜひチェックしてみてください!
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頭では知っていたはずなんだけどなー。
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遊牧民の方々の日用水もこの井戸からまかなうらしいー。
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伝統的な文化と近代的なモノがうまく関わっていた。
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パンの後ろの白い食べ物は伝統的な乳製品菓子、アーロール。
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「馬に乗れるようになって、1マス進む」だって〜
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モノと人で溢れる街、みんな楽しそうだー。
ここまでお付き合いいただいてありがとうございます!このノートの最後に、一つ僕が印象的だったシーンを書いて終わろうかと思います。
ヤギの解体についてです。解体の描写があるので苦手な方はご注意ください、?一応。写真は載せません。
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遊牧民の生きる世界。
ヤギの解体。ホームステイさせていただいた遊牧民の方々に見せてもらったそれは、突然始まった。仕事の手伝いの合間に草原で寝ていると、主人に引っ張られてヤギがノロノロ歩いてきた。
股の間に挟み、金槌で脳天を突くと、ヤギの動きは瞬時に止まった。仰向けにし腹を割き、皮を剥ぎ、内臓を取り出していく。慣れた手つきで作業を進める。使うのは短剣のナイフ一本。仰向けにしたヤギを腹側から解体していけば血が飛び散ることもない。新鮮な内臓には虫もわかない。
想像していた恐怖感は全くなく、むしろその手捌きに美しさすら感じる。ただただ慄いていた。
解体が終わるとそこにはただ緑の草原が広がっている。草原の、僕が寝ていたまさにその場所で、一つの命が人間生活に繋がった。
仕事、生活、家事、家族、人、命。全ての境界が曖昧な世界。それが遊牧民の生きる世界なのかもしれない。
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学生団体S.A.L.とは
国際問題啓発団体を自称しているが、実態として活動の幅はより多岐にわたる。フリーマガジン制作や、ドキュメンタリー制作、インタビュー活動から教育支援活動まで、多様で幅広い活動を行う10プロジェクトからなり、長期休みには、国内外のスタディーツアーを実施している。色々な視点、色々な方法で世界を肌で経験し、自分の世界を広げることができることのできる場所である(寄稿者主観)。
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