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スオミの話をしよう〜天下御免のマンネリズム

もはやネットなしでは生きられないにせよ、メディアが街の声とかSNSの反応を取り上げるのは、世間の顔色を窺っているだけで、大衆迎合の極みと言わざるを得ず、取材する時間も予算も能力もないので二次情報をまとめるしかないのだと断ずる

しばしば憶測や風評を鵜呑みにしてしまい、スマイリーキクチ事件の加害者のようになりかねない危機に瀕したりもするのだから、世の中みんなバカなのだとはうかつに言えない

三谷幸喜の作品もしくは三谷幸喜には反射的に観たいと思わせるだけの力があり、今回も公開早々シネコンへ行ったのだった

往年の数本ほどおもしろくはないが、世論の一部がクソミソにこき下ろしているほどおもしろくないなどということはなく、個人的には全米第一位作品の耐えがたいおもしろくなさに比べればはるかにおもしろい、たのしい一本だ

小津安二郎が若手監督に突き上げられたエピソードとスオミ批判は多少似ている気がして、洒脱とかマンネリのよさがわからない向きを嘲笑い続けてほしい、社会性とか問題意識を絶対表に出さないでほしいと思った


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