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梅干し干しざる・丸

梅干し干しざる、そのうち作って梅干し干したいよねぇ、と思っていたら今年、友人がオーダーしてくれた。

50センチくらいの、というご希望だったのでどんなのにしようかと本など見たりして、もみ通しざる、と言うのがよさそうと見当をつけた。

真ん中が四つ目編みで、四方がござ目編み。
縁がかなり鋭角に立ち上げてある。

説明には3本から5本立ちひごを折り曲げる、とある。人に聞いてみると「足で踏んで入れるんだよ、ひごが折れても」と、おっしゃる。

全くイメージがわかないまま、ひとまず編み地を編み始める。

編み地作り

四つ目はどうも目が揃わなくて、と苦手意識があったけど、丁寧に複数の編み目の正方形をそろえるようにと編んで行ったら、意外と揃った感じに編めたし、やっぱり美しいなぁ、とこれからは四つ目も丁寧に目を揃えて編めば気に入りの作品ができるかな、と思った。

厚さ1ミリ近いひご
まわりのござ目のところは厚さ0.4ミリくらい

編んだことのない大きさの編み地が編み上がってきて、ワクワク。
が、この後苦戦することとなる

縁作り

本には編み地は真竹、縁は孟宗竹と指定があった。
孟宗が手に入らないので、真竹で作ることにしたのだが、後から聞いた話では、枠は孟宗の方が作りやすい、とのこと…しまった。
この時は、真竹の方が加工しやすいものだとばかり思い込んでいた。

縁竹を剥いでいく。
幅28ミリ、厚さ4〜5ミリ。
この幅28ミリを剥いでいくことが全くできない、節間一つならいけるんだけど、節超えするとダメ。

少しずつ厚みを削っていくしかない、ナイフで削っていったが、160センチもの長さを均等に削れるわけもなく、なんとか仕上げたものの、丸く曲げて接着したら、接着面を薄くしたところから折れてしまった。。。

5本目くらいでやっとできた縁竹が〜

こんなに苦戦するのも久しぶり。

方法を考える。

カンナで削る、という方法もある。が、カンナ持ってないし。。。

竹ひごをできるだけ均一な厚みにするために私が今できることは、手剥ぎしかない。しかし、幅28ミリは何回やっても無理。
ということは
手剥ぎのできる幅で縁を作るしかない。

幅20ミリでもなんとかざるの形にはなる、ダメもと!とチャレンジしたところ、なんとかやっと縁に使えそうなひごを剥ぐことができた。

厚みは均一とは言い難いが、これを使うしかない。剥いだ面をナタでしごいて滑らかに。

で、できた。。。

しかしこの後も縁に編み地をはめ込むのが大変で、折り返して留めたひごは折れるは、それをぎゅうぎゅう押し込んで手が血だらけになるは、何回も編み地と枠をぼうっと眺めてやる気がなくなって。。。

それでもなんとかざるにする!と、何回も思い直して、なんとか、なんとか押し込んで!!!ざるの形に仕上げることができました。ふう。

縁はもう見えないところはボンドで充填するくらいのつもりで接着したよ。

梅干し干しざる丸、仕上がり

いびつな感じがまた良いじゃないの
アイロンがけしたものを入れるのとかにぴったり〜
縫いかけの布地とか入れとくのにも便利

ざるを丸く仕上げるのには、縁を型に当ててドライヤーで熱し、整形してやれば良い。でも私はそのままの歪んだ感じも好きなのでいびつな仕上がりでOKとした。

整形する場合は、園芸用のふるいの枠を使ったりするのだが、流石に直径40センチを超えるものもなくて。
それでも何かないかとネットで探し、「金だらい」ならできそう!と思ったけど、そのためだけに金だらいを買うのもねぇ。

梅干しを干すには少し、底が丸くて転がりそうだけど、力竹を入れるという手もありそうで、まあ梅干し干しざると言って良いのでは。

ざるやかごを作ったときは、何を入れるのが似合うだろうと、身の回りのいろんなものを入れてみる。

流石にこのサイズは家の中では邪魔だろうと思ったけど、大きいものを入れておくのに意外と便利ということもわかった。

市販で売っている籾通しざるは、脱衣カゴに使ったりもするとかいてあったから、それにこの存在感のあるざるが日常にあるって、いいよねぇと思ったりして。

そして、オーダーいただいた梅干し干しざるは、相談を重ね、やっぱり四角い方がしまうのに便利だよね、ということで四角いタイプに決定。

竹の材を持ち込みで作って欲しいということなので、これは試作。

作ってみたかったものが作れて、満足♪
幅20ミリのひごが剥げるようになったのも収穫でした。

追記:アトリエに来た方が、「すてき〜!土用干しにぴったり!」とこの丸い干しざるをお買い上げ。
翌日には早速梅干しを干している様子を写真で送ってくださった。

私自身、自作の梅干しほしざるで土用干し、というのは本当に憧れながらも、実は梅干しはつけたまんまで干さないほうが好み。

なので今年も梅干しは去年の倍つけながらも干すつもりがなく、この憧れをどうしようか、と思っていたのだが。

私の手元では叶えられない土用干しデビューが叶っている写真を見せていただいて、あー良かった、と嬉しくホッとしたのでした。
これからも毎年土用干しに使ってもらえますように♪


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