CPCCの不合格通知
これは、試験を終えた当日の夜に書いている。合否は2週間後、その時まで下書き保存して、結果がでたら公開にしよう。
CPCCの試験に落ちた。
CPCCとはCertified Professional Co-Active Coachの略称で、CTIというコーチ養成機関が国際的に認定しているコーチング資格だ。おそらくコーチングを学んでいる人にとっては身近な資格ではないだろうか。
その試験に落ちた。結果を見る前からなにいってんの?なんだけど、強がりでもなんでもない。いや、強がりか。でも、確信している。落ちた。
多分この先こんな感情を持つ機会はそうそうないと思うので、頑張って今日のことを書き残すことにした。つらい。つらすぎる。
一家総出で挑んだ試験日
試験の日は数ヶ月前に決まった。我が家には3歳の保育園児と生後3ヶ月の赤ちゃんがいるので、試験の日は関西から関東の自宅へ母にヘルプに来てもらうことにした。仕事の予定を調整してもらい、試験日前後あわせて1週間。試験前にきてもらうことで、スキルドリルというコーチ仲間同士での練習会も直前までできるようにした。
その頃タイミング悪くオミクロン株が猛威を振るい始めた。滋賀からくる高齢の母を感染させてはいけないと、保育園の登園自粛を前もって開始したことで、3歳時と0歳児が毎日家にいる状態。母が来てくれるまでは赤ちゃんを抱きながらやっていたスキルドリルをキャンセルせざるを得ないこととなった。3歳児は無理だ。
くそー、オミクロン!と思いながらも、母が来てくれてからは最後ギリギリまでスキルドリルやセッションを行った。スキルドリルでのコーチング仲間との出会いや、CTIの上級コースを共にした仲間とのセッション、実際のクライアントさんからも勇気をもらえ最高な期間だった。コーアクティブの世界に魅了され、それに触れてきた人達とのスキルドリルで、「あー試験かぁ・・」みたいなところよりも「イキイキどろんこでいくぞー!」みたいな勇気を持ち合わせて挑んだ試験日だった
もう少し。もう少しで、これまでの頑張りは報われる。3月になったら、まだしていなかった出産報告をFacebookでしよう。そのときに、CPCCを取得しました!と近況報告するんだ。そんなことを想像していた。
試験直前は、上級コースの仲間と歩んだ最後のグループコールの録画を見返して自分自身を認知して挑んだ。
一人になりたい
試験が終わったその瞬間、私は一人になりたい、そう思っていた。2階のリビングから聞こえる子供の声。本当なら、「ママおわったよ!がんばった!やり残したことはない!」と、階段を上がっていくはずだったのにしばらく呆然として動けなかった。床にへたり込み、やっと動けたのは、上級コースの仲間への報告だった。
「口頭試験終わった!感触的にはだめだった、、プロセスの指針握ったんだけど、全然入っていかなくて、、でも、合否を今から考えても結果変わらないから、引き続きコーアクティブの旅を進もうと思う!試験直前にみんなとの完了コールを見返して勇気をもらったよ、ありがとう!」
そして、私の手はFacebookグループでスキルドリルの練習相手を募集していた。怖かった。歩みを止めるのが怖かったんだと思う。
終えてから、2階のリビングにあがると嬉しそうに駆け寄る3歳の娘。「ママー!お仕事終わったの?やったー!」彼女は私が一階の仕事部屋に入る時はいつも仕事か勉強だとわかっている。無邪気でわがままな3歳児を目の前にしても無の表情をしている私の顔を心配そうに見つめる母の顔も目に入り、また泣きそうになった。
お昼はぼた餅だった。私の試験中に娘が動画を見てインターネット回線がきれないようにと、母が娘にぼた餅を作りのを手伝わせ作ってくれた。幼い頃食べた手作りのぼた餅を食べたけどあんまり味を感じることができなかった。
それでも日常はやってくる
お昼ご飯の後は、別の講義をオンラインで受講し、その後税務署に行かないといけなかった。
結構バタバタしていたが、母が2人の娘をお昼寝させてくれたので税務署へ向かう前にできた空き時間20分ほど一人でぼーっとする時間をもてた。
そしてなんでそんなことをしようかはわからないけど、最近再開したTwitterで呟いた。
よくこんなことかけたなと思う。考えすぎてたらできなかっただろうな。でもコーチングを学ぶようになり「感情」に触れる大切さを知ってから、今のこと気持ちを残しておきたい、そう思ったんだろうか。今、この瞬間を。
少しだけ振り返り始めた試験のこと
ほんの少しだけ冷静さを取り戻しつつあった昼下がり。試験のことを振り返った。あの指針を使わなければよかった、とか、入り口で認知を入れるべきだった、とかそんな小手先のことを思い浮かべた後にでてきたのは、私はクライアント(試験官)と、ともにいれただろうかと。気持ちに寄り添えただろうか、と。そんな思いが湧いてきた。試験を思いだすとでてくるのは、感情に入り込めないクライアントの固い表情だ。なんで感情に向き合えないんだろうという焦りを思いだす。そう、完全に自分が主になっている。じゃあどうすればよかったの?というところまではまだいっていない。昨日、仲間との練習会で感じた共にいる、あの感じを持てていなかった、それだけは明らかだった。
良くも悪くも娘に救われた
税務署から帰宅した私はもうクタクタだった。身体も心も疲れ切っていた。17時くらいには、もうご飯を食べて眠りたい、と口にしていた。17時半に晩御飯を早めてもらい、あと2晩で帰ってしまう母と娘とワイワイご飯を食べた。ママ元気ない?と何気なくきいてくる娘の視線が本当に辛かった。そのときには、「ママ、今日あんまりうまくいかなかったんだー」と伝えられるようになっていた。そんな私に、「がんばったね、よしよし」と、肩を組み頭を撫でてくれた。
なんか感動する話を書いたが、その後、歯磨きをしない娘に久しぶりにカミナリをおとし、めちゃくちゃきれてしまった。ママごめんなさい、ごめんなさいと大号泣する娘をみて、私は自分の余裕のなさを娘にぶつけてしまったことをめちゃくちゃ悔いた。自分がうまくいかなかったことを、小さな子供に当ててしまうなんて、なんて母親なんだろう。
一緒にお風呂に入ろう
キレた私にビビり、大人しくお風呂に入る娘に謝った。「ごめんね、ママ今日うまくいかないことがあって、それで元気がなくてさっき怒っちゃった。」「○○もよくないことしたから。ごめんね。でもママの方が良くなかったと思うよ。」
その通りだ。
ママのことぎゅーってしてくれる?とお願いすると、にこっと笑ってぎゅーと抱きしめてくれた。
崩壊した。
それまで娘の前では我慢していた涙が滝のように溢れ出てきて思いっきり泣いた。泣けた。今日ぐらい一人で風呂に入りたいとさっきまで思っていたのに、鼻を真っ赤にして泣く私に珍しくわがままを言わずにただただ横にいてくれる娘がいた。
今、ここが現在地
いつもより1時間以上も早くお布団に入った。0歳に授乳しながら3歳に絵本を読む日常だ。いつもなら、次これ、次これ、とエンドレスに続く絵本も、今日は2冊読んだところでもう眠いから寝るね、と娘から寝始めた。気を遣ってくれたんだろうか。
明日もコーチングのセッションがある。
正直にいうと、とても怖い。基礎コースに行く前の状態なんじゃないかとも思えてくる。約1年半ずっとやってきた。お金もそこそこ投資した。家族との時間も費やした。コーチングのデモ音声も保育園に送った帰りや、寝かしつけのときに何度も聞いた。それなのにこのありさまかと情けない。自分にコーチが務まるのだろうか、と。
「試験は通過点だしなー」とも、「ここから深い学びを得れる!よし!」とも、全く思えない。「がんばったよ、私!」とも、まだ言えない。
でも少しだけ気持ちに変化が訪れた。昼にふとツイートした投稿の反応がきっかけだ。基礎コースが同じだった仲間、CTIのファカルティ、違う教育機関でコーチングを学んでいる人、本当に様々な人たちにいいねをもらい、なんだか心の中にハートが散りばめられている。
気持ちはまだざわざわしているけれど、これがいまこの瞬間、試験が終わって12時間経った今の私の気持ち。
追記:試験日翌日の気持ちを記事にしました