見出し画像

オーストラリアでのホームステイの話。

私が高校2年生(16歳)の時の話。
学校のプログラムで、3週間だけオーストラリアでホームステイをした。
そのホームステイ先が、ハズレくじだったので、その話をしようと思う。笑

予定としては、オーストラリアに着いたら、そのまま現地の学校に行き、オリエンテーションを受けて、迎えに来たホストファミリーと会って家に行くという流れ。
そして3週間、ホストファミリーが送り迎えしてくれて学校に通うスタイル。

うちのファミリーが来たのは最後の方だった。お母さんと、私と同じ歳くらい(16か17歳)の舌にピアスを開けてる女の子。そして、いきなりその子の運転で家に帰った。「免許とりたてなんだよねー♪」と言われながら。
平然を装いつつも内心この状態→😱笑

しかも、留学前のオリエンテーションでもらった家族構成の紙に「同居人」とだけ書いてあった人が、実はお母さんの彼氏だった。

もしかしてハズレくじ引いたかも...?って思ったけど、その予想は的中する。
たった3週間なんだけど、その期間でもこれだけのことがあった。笑

1.学校に迎えに行くと言っていたのに忘れられる。

2.お昼にカップラーメンを渡される。食費払ってるんだけどな。どこにお湯があるかも知らんのに

3.鍵が閉まっていて家に入れない。×2

4.平日は毎朝6時に家を出る。

5.学校は8時半からなので、他のホストファミリーの家で車から降ろされ、その家族と朝ごはんを食べて、時間になったら一緒に登校する。

6.休日は午後になるまで誰も起きてこない。

7.ガレージのドアから知らない人(多分ホストシスターの友達)が勝手に入ってきて階段で鉢合わせ。
 

ホストファミリーの家族構成は、
お母さんと娘、そして同居人(と説明されたお母さんの恋人)。
ホストシスターは、私が3週間通う現地の高校を途中で退学していて、お母さんと同じところで働いていた。
朝が早く、6時には家を出るので、私も一緒に家を出なければならない。が、学校は8時半からである。

(そもそも、だったらなんで受け入れた?って感じなんだけど。お金をもらえるからなんだろう)

6時だと早すぎるので、私は別のホストファミリーの家で車から下される。
その家で朝ごはんを食べて、そこの家族と2時間過ごして、一緒に登校。
(もう、こっちが私のホストファミリー笑)
結局、3週間で1度も自分の家から直接学校に通ったことがない😅
なので、最後まで家までの道を覚えることが出来なかった。

休日は、午後まで誰も起きてこない。1人で勝手に出歩くわけにもいけず、起きてくるまで私はやることがない。リビングにTVもないのだ。1人で朝ごはんを食べて、雑誌を読んだり勉強したり、テラスでのんびりと、暇そうな犬の相手をしたりして、誰かが起きてくるまで時間をつぶしていた。少し小さめのポメラニアンぐらいのmix犬(多分)で、毛はボサボサで匂いは少しきついし、私が見る限り、いつも誰かの残飯を食べていた。おそらく一度も散歩に連れて行ってもらったこともないのだろう。家で野放しにされていた。

家族構成3人+犬1匹といったけれど、実はもう1匹いた。私のルームメイト。笑
ちょっと大きめのトカゲというか、小さめのイグアナ?
部屋の隅に不自然に薄い布で覆われたものがあって夜にまくってみたら、蓋付きの水槽の中で、そいつは、のんきに寝ていた。
事前のアンケートで、犬はいいけど爬虫類は無理って書いたんだけどな。
もういろんなことが起こりすぎて、キャパオーバー。「えっと...。なんだこいつ?」ってフリーズしたのを覚えてる。

どうやら隠し通せると思ったらしい。
最初は「マジか…😩」ってなったけど、次第に特に気にならなくなって、むしろ最後の方とかは、なんか可愛く思えた。
暇な時は、ぼぉーと観察していた(笑)今考えると、よく3週間もイグアナとルームシェアできたなと思うけど😂

ま、そんな感じの家族だった。

正直、学校が楽しかったからどうにか保てていれたような気がする。友人からも「あまりにも私が不憫すぎる」と引率の先生に伝えられたが、「3週間だけだから家は変えられない」と言われ、
結局最後までこの家族と過ごすことになる。

週末は、私の不憫な状況を知って、友人とそのホストファミリーがホームパーティーに誘ってくれた。原則泊まりは禁止だったんだけど、私だけ一度認められている。笑

まぁ、ここまでならまだ我慢できる。

それ以外にも、迎えに来る予定なのに忘れられててこなかったり、学校終わりの迎えを朝お世話になっているホストファミリーに頼んでいて家まで送ってもらったのに、結局、鍵が閉まっていて入れなかったり。これは2回も。しかも最後の1回は帰国の3日前。その時は、別にもう一つ裏口(ホストシスターの友人がいきなり入ってきたドア)があるのを知っていたので、そこを開けて中に入った。
もしものためにと念のため記憶していたのだ。


こういう家庭なんだなとなんとなくわかってからは、次また同じことがあった時はこういう対応をしようとか、こっからだったら入れるなとか、日常的に観察して、いざという時の対応策を考えておくようにしていた。笑

これが、私が生まれて初めての海外で経験した、初めてのホームステイだ。英語力以上に、精神力と忍耐力、問題に対する解決力、観察眼が養われた。あと、友人のありがたみをマジで感じた。一人だったら無理だったわ。

おかげで、大抵のことには動じなくなった。
なんていうか…「あー、まぁこういう人もいるよねー。」「こういう家庭なのねー」と、受け入れる範囲が広がった。

この時に英語力がもっとあったら直接不満を言えたのかもしれない。(今だったら言える。)この時に比べると英語力が格段にあがったなと思う。
英語の勉強とかで行き詰まったときは、この時よりは喋れるようになってるじゃん‼︎ 少しは進歩してるじゃん‼︎ って思うようになった。

ま、世の中にはいろんな家庭があるよね。
自分が育ってきた環境が当たり前だと思ってきたけど、いかに恵まれた環境だったのかと、身をもって感じたホームステイだった。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?