読書ノート: 國分功一郎『暇と退屈の倫理学』
書誌情報
國分功一郎『暇と退屈の倫理学』(Kindle版)新潮社、2022年
Questions
ウサギ狩りの<欲望の対象>と<欲望の原因>はそれぞれ何か。(※パスカルの気晴らしdivertissementについての分析)
ラッセルとスヴェンセンの退屈論について、著者はそれぞれどのような点を批判しているか。
著者は、「本書が取り組んでいる<暇と退屈の倫理学>は、一万年来の人類の課題に答えようとする大それた試みなのだ」と書いている。そのように言われる根拠は何か。
「暇」と「退屈」は本書の中でどのように区別されているか。
ボードリヤールの「浪費」と「消費」の違いについて説明せよ。
「本来性なき疎外」を論じた人物として、著者は誰を引き合いに出しているか。
本書における「暇」の有/無と「退屈」の有/無で四象限マトリクスを作った時、ハイデガーの「退屈の第一形式」と「退屈の第二形式」は、それぞれどの象限に入るか。
ハイデガーの退屈論における<とらわれ>Benommenheitと<とりさらわれ>Hingenommenheitはそれぞれどのような事態を指しているか。また、これらの用語を使って「退屈」はどのように説明されるか。
ユクスキュルの「環世界Umwelt」概念に立脚し、著者は「環世界間移動能力 inter-umwelt-mobility」という言葉を発明している。この用語を使って「退屈」はどのように説明されるか。
本書において、「考えること」が「<動物になること>」と等置されるのは、どういった理路によるか。
サリエンシーとは何か。
サリエンシーに慣れる過程は、「反復構造」と「予測」というキーワードを使って言い換えられている。著者の言い換えを再現せよ。
サリエンシーを使って、「退屈」はどのように説明されうるか。
自己と非自己の境界線について、どのような考え方が提出されているか。
著者は、人間の上に普遍的に観測される現象を論じるにあたっては、「人間本性(human nature)」と「人間の運命(human fate)」を峻別するべきではないか、と述べた。
この提案はどのような問題意識を背景にしているか。