数字に騙されない
2020年共同通信社の「コロナで苦境、信金が調査」という記事
https://this.kiji.is/702057295001912417?c=65699763097731077
まずは記事に書かれてある事をまとめます。
■調査対象
・中小企業を対象にした冬のボーナス調査
・対象企業は大阪シティ信用金庫(大阪市)の取引先
・調査元は大阪シティ信用金庫
■調査結果
2020年冬のボーナスを支給すると回答 54.0%
支給平均額は287,604円
■比較データ
2019年冬のボーナスを支給すると回答 65.2%(11.2ポイントマイナス)
支給平均額は297,639円(10,035円のマイナス)
・11.2ポイントの減少幅は1998年の調査開始以来最大である
・支給額の減少は2年ぶり
・支給すると答えた割合が最も少ないのは小売業で29.5%が支給
■比較考察(共同通信社)
・半数の企業は冬のボーナスを支給しない事がわかった
・新型コロナウイルスの感染拡大で中小企業の苦境ぶりが浮き彫りに
タイトルと共同通信社の記事文面をそのまま見ると、
「新型コロナウイルスの影響で、中小企業の半数はボーナスを支給しない」
と見た事をインプットしてしまいそうになりますが、自分のあたまで考えてみると、少し疑問がでてきました。
❖2019年も約35%の企業はボーナスを支給していなかった❖
2020年支給しない企業 46%
2019年支給しない企業 35%
※支給すると回答した割合から減算した数字ですので正確性はありません。
つまり、2020年になって支給しない企業は全体の11%です。
この数字が大きいのか小さいのかは、よくわかりませんが、新型コロナの影響があったと考えても間違いではない気がします。
2019年に支給しないと回答した企業35%も、新型コロナの影響で業績が悪化し、引き続きボーナスの支給はないと考える事もできます。
報道されている数字だけでは一概に「新型コロナウイルスの影響で、中小企業の半数はボーナスを支給しない」とも言えないようです。
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