勤怠システムを効率的に導入するための3つのマイルストーン
こんにちは。前回のnoteから随分と間が空いてしまいました。今年は人事労務に関するTipsを随時公開していきたいと思います。
今回は、勤怠システムの導入や入れ替えを検討しているけれど何から手をつければよいか迷っているという方に向けて、勤怠システムを具体的に検討する「前」にやっておくと良いことをご紹介します。
勤怠システムを効率的に導入するためのマイルストーンとは?
勤怠システムの導入を検討する際には、まずは以下の3つの準備をしておくことをおすすめします。
以下、詳細を順に記載します。
マイルストーン1:業務フローの可視化
一番重要なマイルストーンは、「業務フローの可視化」です。
まずは、いま現在行っている業務を洗い出します。つぎに、洗い出した業務を下敷きに勤怠システムを導入した後にどのようなフローで業務を行うかを検討し、業務フローを作成します。
あらかじめ業務フローを作成することで、勤怠システムに必要な機能や、導入時の設定事項が明確になり、システムの検討や導入がスムーズに進みます。
業務フローは、一般的によく作成されるフローチャート(フロー図)ではなく、表形式で作成することをお勧めします。項目を追加しやすく、担当者や実施時期等の付帯情報を含めて一覧にできるメリットがあります。
一般的な業務フローを記載したテンプレートを用意しましたので、一から作成するには時間がないという方はこちらを加工してお使いください。
(テンプレートは随時更新予定です)
マイルストーン2:社内規程の確認
二つ目のマイルストーンは「社内規程の確認」です。
導入するシステムに十分な機能が備わっているかどうかをチェックするために、自社のルールを詳細まで確認しておく必要があります。「就業規則」や「労使協定」(場合によっては「給与規程」も)を確認します。
特に確認しておくべき項目とその内容は、以下の通りです。
勤務時間
休日
休暇
時間外労働(36協定)
欠勤
休業
懲戒 ※遅刻等の勤怠事由に対する罰則がある場合
これらの項目は主に「就業規則」に定めがありますが、フレックスタイム制などの変形労働時間制を採用している場合は、変形労働に関する詳しい就業ルールは「労使協定」に記載されていることも多いです。
また、規定に記載されていない運用上のルールがある場合もあわせて確認しておきます。
例)
・有給休暇を取得する場合は、取得の「3日前」までに上司に届出を行う
・休日出勤を行う場合は、代休よりも振替休日を優先的に利用する
マイルストーン3:勤怠システム導入で達成することとその優先順位を決める
最後は、勤怠システムを導入した後に「何が実現できているべきか」をリストアップして、優先順位をつけます。
マイルストーン1で作成した業務フローを参考に具体的にリストアップし、優先順位をつけます。
例)
優先順位1:従業員が給与明細をWEB上で閲覧できること
優先順位2:従業員画面のUIがわかりやすいこと(従業員からの問い合わせを最小限に抑えられること)
優先順位3:システムの維持費用が現在のシステムより低くなること
優先順位4:時間外時間に関するアラートがシステムから自動で従業員に通知されること
以上、勤怠システムを具体的に検討する「前」にやっておくべきマイルストーンをご紹介しました。事前準備を行うことで自社の運用にマッチするシステムを導入できるようになりますので、ぜひお試しください!