トイ・ストーリー4を観た
朝イチの回で観た自分が悪いのだが、めちゃくちゃ感情が揺さぶられて大変だった。トイ・ストーリー4、過去作品をすべて見た大人はきっと冒頭から泣く。泣かずにはいられない。
アンディ。それはウッディの「おもちゃとしての役割」を確固たるものとして形成した最重要人物である。
彼がいたからウッディは「いいおもちゃ」であろうとしたし、実際そうだったんだろうと思う。
バズの登場に嫉妬したこともあったけれど、いまでは相棒だ。
すべてはアンディのために。
アンディがすべて。
当然だけれど、持ち主が変わってもウッディはアンディが忘れられない。アンディのおもちゃとしての役目は終わったはずなのに、口が勝手にその名を呼んでしまう。
まるで長年付き合った恋人と別れたみたいにあの日々を引き摺ってる。
アンディの名前を呼ぶたび、ウッディに、わたしの心に寂寥感が漂う。
そして新しい持ち主に自らの存在が忘れられてしまうかも知れない焦燥感は、ウッディの頑ななまでの正義感を煽っていく。
暴走と言わざるを得ないそれは、よかれと思ってやったことが裏目にでるし、皆を危険な目に遭わせ、お前は間違っていると否定される。
そして背を向けたウッディに対するバズの悲しそうな呟き。
ああ、なんて大人向けな映画なんだろう。
でもさすがはピクサー。
日曜だったこともあって子どもも多く鑑賞していたのだけど、やはり後半にいくに従って彼らも重い空気になるのだ。子どもだって、これは「そういう話」なのだと気付いて、食い入る様に話に夢中になるの。
そして、新たな出会いのシーンにホッと胸をなでおろし、最後の瞬間に向かって固唾を呑んでいた。
大抵の子どもは、いつかおもちゃから卒業して、大好きだったはずのおもちゃの存在を忘れてしまう。
でも、それでいいんだよ。
忘れないで、ではなく、忘れていいんだよと背中を押すそんな作品だった。
賛否両論あったのでかなりビクビクしながら観たのだが、とてもよかった。
おすすめです。