Xデザイン学校 ベーシックコース #10 オズの魔法使いと成果発表
ホリスティックな学びの姿勢を学ぶ
これまでの仕事や人生に対する価値観をメジャーアップデートする、とても大きな10ヶ月だったと思う。
社会人が何かを学ぼうとする場合、日々の業務ですぐに活用したいという気持ちが強いと思う。しかしながら、個々の状況には大きな違いがあり、即効性のある都合のよいインスタントな学習法というものは、ほとんどないだろう。
料理に例えるなら、焦らずに、じっくりコトコト煮込みながら、ゆったりと仕上がりを待つ。そういった忍耐力が必要ということだと思う。誰にでも使える分かりやすいレシピにも、すぐできるという意味では、価値があるが、応用力はつきづらい。何度も失敗を重ねながら、こうやれば美味しい料理になるはずといった自分なりの法則を見つける姿勢を持ち続けたい。
学習のひとつひとつは、きっかけに過ぎないと思う。講義のなかで、いくつかの自分に届いたヒントみたいなものをストックしながら、自分の状況にあわせて整理していく。
こういった長期的な学びに対する考えかたを持つことができたのは、自分にとって大きな資産となったと思う。短期的なごほうびを求めていると、学んでいる風で、実は学べていない状況に陥ってしまう。(今までの自分が割とそういう感じだった)
ナラティブに人生を楽しむ
自分には、効率やコスパという名のもとに、脱線することを嫌がり、直線的なゴールを求める傾向がある。(ラクしたいだけ説)
しかし、講義全体を通して、物事の本質に近づくためには、その周辺にもこぼれているような、一見するとちょっと無駄とも思える情報も含めて知ることが、最終的な理解の深さにつながっていることを知った。
特に、アクティビティシナリオ、ストーリーボードの作成では、そういった周辺の情報を積み上げブレンドすることで、美味しいストーリー(シンプルすぎない、ほど良い雑味を残した)をつくることができるのだろう。
また、ナラティブに談話を楽しみながら、無駄の向こうにあるかもしれない宝物や本質を探し求める生き方は、人間として素敵だなと思った。愛情や寛大さ、深みなどなど、人生を楽しく生きるヒントがそこにあったように感じた。
外化の重要性
大きな学びのひとつに外化することの重要性を再認識したことがある。
最後の方はやや力尽きてしまったが、Noteを毎回投稿することは、自分の中でモヤっとしている気持ちを、文章化する練習になった。
(文章を書くことはあまり得意ではなく、苦手意識があったが、Noteの投稿を続けたことで、苦手意識は薄れた気がする。逆にもっとうまく文章をかけるようになりたいという気持ちは大きくなった。)
毎回の講義のあとにはNoteを書くという分かりやすいルーティンワークは、自分にとって、大切なリフレクションになっていた。
講義やグループワークの中で自分になんらかしらあった感覚や感情を見つめ直して、解像度を上げることは、講義の価値を1.5倍くらいに高めていた気がする。(これから受講する方には絶対に毎回の講義後にNoteに投稿することを強くおすすめします。)
仕事や普段の生活で、文章化することの重要性は大きくなっている。誤解なく正しく伝えるということはもちろん、感情やノリ(スタンプ)というエッセンスをまじえながら、正しいだけではない、相手の行動や感情に影響をあたえる文章を書けるようになっていきたいと思う。(少しでも自分なりに)
グループワーク(最終発表の準備)
今思えば、修正すべき箇所は多く感じられるが、発表準備の約一ヶ月間はプレゼンの形にすることで精一杯だったように思う。
重要箇所である、ユーザーインタビューやペルソナに関する情報をもっとエビデンス的に盛り込むべきだったし、自分たちの都合にあわせてサービスの特徴をつなぎあわせているようにもなっていたかもしれない。
僕たちが選んだ題材が不動産売買のサービスだったので、インタビュー対象者が不動産の売り手という身近にあまりいない人になってしまった難しさがあった。
当初からその懸念はメンバー内でも会話されていたが、自分たちが取り組むサービスの方向性が定まらず、長いあいだ苦しんでいたので、なんとか進む方向性が見つけられた安堵感が勝っていたと思う。(なんとかなる的な)
後半のワークでは、作業時間的に、買い手側の体験に焦点を絞っていたが、結果、売り手に関する情報やリアリティが不足してしまった感は否めない。
ポイントで見れば、いくらでも修正すべき箇所はありそうだが、メンバーが最後に力をあわせながらひとつものもを作り上げられたことへの安心感や感動のほうがが大きかった。
10ヶ月を通して、異なる価値観をもったメンバー同士が、一つの目標に向かうこと。言葉以上にその難しさを感じていたし、力をあわせてプレゼンを無事に完了できたことに満足感がある。
グループワーク(価値観のすり合わせ)
パーパスからビジネスを考えるという課題は、各メンバーの人生観、経験に基づくことになるので、そのすり合わせは、かなり難しかった。(リーダーは僕以上に思い悩んでいたと思う、本当にお疲れさまでした。)
環境も価値観も全く違うメンバー同士で、なんとか(騙し騙し)同じ方向を向いて作業を進めていくという行為は、なかなかしんどかったが、外側からでなく、内側から起業をイメージしながら1年近く考え続けたことは、貴重な経験になった。
最後に
週末に一緒にすごす時間を削って、私にこういった機会を与えてくれた家族。厳しくも愛のあるメッセージであらゆる気付きを与えてくれた浅野先生。ときには険悪な感じになりつつも、一緒にグループワーク続けられたBチームメンバー。皆さんに感謝します。