女性として生きる難しさ

私は自分が男性であるということに昔から疑問を持っている。女性としていきたかったなと思うことはしばしばあって、異性の友達にもそれを口にしたことがある。
「女性として生きることの大変さを分かっていない、なめてんじゃねーぞ」という口調ではないものの、近いことを言われたことはある。

異性の友達が多かったことや、割と真剣に女性になりたいと思った自分なので普通の男性よりは理解しているつもりではある。でも、当事者じゃないので、実際に分かっていない部分もあるとは思う。

最初に入った会社は、女性に対して偏った考えがある会社でした。社会人として初めての会社だったので世の中こんなもんだと思っていましたが、転職を経験した今思うとあの会社は本当に偏っていた。
「これは女性の仕事、女性がやって当たり前」という考えが非常に強かった。

私はその会社で「会社と交渉して労働条件をよくする」という仕事を兼務することになった。
会社の人みんなのお茶を準備するというのが女性の仕事になっていて、休憩時間を使うことも暗黙のルールになっていた。これを変えてもらうことに対して、会社からの反発はものすごかった。
「今まで働いてきた女性たちはこんなことに文句を言うことはなかった。これは大問題だし、各部署の上司たちの管理ができていないのも問題だ。」みたいなことを言われたのを覚えている。
この発言をした上司の人は、私がとてもお世話になった上司の人でした。人としてもすごくできた人だと思っている。でも、昔からの女性に対しての意識は凝り固まっているんだなと分かる出来事でした。
その会社では女性の育児に対しても理解がない会社だった。子供のことで休む女性に対して会社は異常なレベルで評価を下げていた。そういう状態を改善するためにずっと交渉してきました。

女性が社会で生きるのは大変だなというのは、この交渉をしていた時に強く思うことでした。


「女性として生きたかった」と異性の友達に言った時に、他にも言われたことがある。
「〇〇君は男性として見た目はそこそこだと思う。でも、男性で見た目がそこそこというのと、女性で見た目がそこそこというのでは女性の方が苦労は多いと思う。」ということ。
いや、確かにその通りだなと思う。最初の会社は女性の容姿で態度が変わる人が多かった。男性に比べて女性の方が容姿によって苦労に差が大きくなる部分は確かにありそうだ。
私は相手の容姿によって態度を変えたりはしないし、したくないと思っている。マッチングアプリを辞めた理由はこれだと思う。女性を容姿で判断する作業が嫌になり自分のことが気持ち悪くなってやめました。

でも、見た目はある程度中身が反映されているものだと思っている。別にこれは男女に関係なく言いたい話。
私は最近、とてもネガティブに生きていました。先日、証明写真を撮ったのですが、顔つき変わったなと思いました。「自信なさげなこの顔は誰？」と感じるほどショックだったので、生き方を見直そうと思いました。
自分に自信を持って生きていた頃は自分で言うのもなんですが「自分はかっこいい」と思っていました。
自分のことを好きな人はやっぱり輝いて見えると思う。

私が最初に入った会社の同期の女の子がいて、私は入社したころから気になっている人でした。入社したころの周りの人の印象は「田舎っぽい子」でしたが、私は好きでした。見た目が好きだったのではなく、素直な感じの中身の話。彼女は向上心が高くて数年一緒に働いている間に見た目が綺麗になっていった。

元々持っているものは変えられないけれど、本人が持っているものが最大限よく見えるのは、やっぱり中身が伴っているからだと思う。
美人さんなのにちょっと残念に見える人もいると私は思う。

あ、話が逸れてしまった。
話を戻すほど話すことないけれど、たしかに女性は容姿によって男性からの扱いが変わるのは確かだと思う。綺麗になったその女性も周りの男性の扱いは変化していたなというように思う。


女性になったら憧れることなどは色々ある。

毎日化粧しておしゃれするのは大変だと思う。綺麗にしているのは自分のためなのか、見てくる相手を意識するからなのか。
髭剃りですが面倒になる自分が面倒にならないわけがないとは思う。

いいなと思うところは以前も少し話したことになりますが。
お化粧好きなんですよ。したことはないのですが、見ることが好きで。幼い頃に母が鏡の前で化粧をしているのを好きで見ていた。女性とお泊りしてその人がお化粧を直している姿も見るのがとても好きです。自分も女性としてやりたいなと思うことはよくある。
いろんな色やデザインの服があって女性っていいなと思う。男性の服は同じようなものが多いし、何だったら女性が男性の服着たっていいじゃないですか。羨ましい。少し明るい色の服を買って着ることがあるのですが、男性の私が着ていると悪く言われることもある。まぁ、言われても着るんですけど。

他にも語り出すときりがないけれど、語っても今の性別じゃできないことも多いし。
でも、来世のために考えるのが楽しみである。