選択肢を減らす話

ここしばらく(11日間)肺炎で高熱に苦しんでいました。肺炎って炎症が存在する限り39-40℃の熱が出続けるんですよね、恐ろしい病気すぎる。

肺炎中に考えごとしかすることがなかったんだけど、そのおかげで気付いたことがあったのでまとめておこうと思います。正直11日間熱が出るのしんどすぎたけど、この気付きを得られたという点では肺炎に感謝しているかもしれない。

それは、選択肢を減らす勇気があると人生楽に生きられるかもしれない、ということです。以下、従来の課題、解決手法の提案、まとめの順で話します。

従来の課題


これまでの人生は割と「自分は何をするべきか」という考えに操縦されていた。これ仕事をするときとかすごい大事(目標とか課題を探すのに便利)な考えなんだけど、常に何かを探し続けてるから疲れるんだよね。で、これを仕事してないときにもするようになってた(というかそれが当然だと思ってた)から、休んでる間も常に何かを探し続けていた。でもそれって全然休まらないし、存在しない正解を探し続けるって苦しいから、だんだん心はすり減っていってた。


解決手法の提案


でも、選択肢を減らすことの大切さについて気付いて、人生がすごく楽になった気がするので、その考えを言語化してみる。要因は2つあって、1つは人生の目標設定をしたこと、もう一つは自分の好きなことを大切にし続けると心が回復するということに気付いたこと。

一つ目の目標設定について。今まで目標設定せず(というか、極限までがんばる、ということ自体が目標だった)研究してたから、とても苦しかった。研究者にはなるかどうかまだわからないから、将来のためにできるだけ頑張るべきだ、みたいな強迫観念に駆られてたのかな。人間頑張れば何でもできるんだから、極限まで頑張って先輩とか先生みたいにならなくちゃいけない、みたいな思いもあったかもしれない。実際人には向き不向きがあって、頑張ってどうしようもないこともあるのにね(この一種の諦めみたいなものが選択肢を捨てるということなんだな)。目標設定がないとどこに向かえばいいかわからないし、とりあえず頑張るって全然モチベわかないんだよな。何かを探し続けるって実は結構苦しい。
でも、今は将来ここに就職したい!そのために研究がんばりたい!という大きな目標ができたから、そこまで小さな目標を重ねていけば今までよりもっと楽に、積極的に研究に取り組める気がする。

二つ目、好きなことをやり続けることについて。これは自分のやる気を引き出す休日の過ごし方についてかな。今まで暇な時間は割とTwitterとかYouTubeとかを目的もなくプラプラ見ちゃうことが多くて、めちゃやめたいと思ってたんだけど、なかなかやめられなかった。これは何故かというと、休むときでさえ何をするべきかを探し続けてたから。前述したけど、この探し続けるってかなり精神的に負担がかかる。存在しない正解を探し続けて、Twitterを1時間見たり、YouTube shortsで3時間溶かしたり、土曜の朝起きて気付いたら夕方だったりしてたときは、常に脳みその中で情報が駆けめぐってる感じがしてとっても苦しかった。常に頭の中が何かでいっぱいで、何をするにも迷いが生じて時間がかかる感じがしていた。一方で、どうすれば苦しくなくなるかは全然わからなかった。
これに対する自分なりの答えは、するべきことを探すのではなく、自分の好きなことを繰り返しし続けれると、心を休めることができるということかな。これまで25年も生きてきて、これが好きだな、これを大切にしていきたいな、というものは自分の中に十分存在している。その好き!を大事に大事に育てて、何度も繰り返し触れることで人生は豊かになるし、心も楽になるなということに気付いた。これも選択肢を減らすってこと。
僕の好き!はゲーム、漫画、音楽、料理あたりだったから、新しいことをするんじゃなくて、これらをもう一度じっくりやってみたら、すごーーく心が回復していく気がした。今まで休日なんて、研究が進まなくて焦りを感じる時間でしかなかったのに、心に広いゆとりが生まれた。心にゆとりがあると思考がスッキリして、やるべきことを探して彷徨っていたこれまでよりも、むしろやるべきこと(家事とか)がたくさんできる気がする。


まとめ


ということで選択肢を減らす勇気があると人生楽になることに気付いたよ!て話でした。子どものうちは自分の好き!を見つけるためになるべく選択肢を増やしたほうが良い(これは母親に言われてきたことで、ずっと大切にしてきた考え)と今でも思う。
けど大人になって忙しくなると、これまで見つけた好き!を大切にしていく生き方にシフトしたほうが楽に生きられる。その切り替えのための時期がふつうは大学生後半なのかな。迷い続けて博士課程、前を向くのに時間がかかってしまったけど、そのぶん積み重ねられたものもあるし、結果オーライかも。

コンテンツはインスタントに消費されて、まだ私の知らない何か良いことが転がってるかもしれない、という焦燥感に駆られがちな現代だけど、その誘惑を断ち切って、自分の好き!を大切にする勇気をもつと、何かを探して彷徨い続ける苦しみから脱出して、人生が輝いて見えてくるのかなあ、なんて思いました。これまで集めた好き!が自分のアイデンティティを形成してくれて、人生の指針になるってとても素敵なことだし、それで楽に生きられるなら一石二鳥じゃんね。

以上、気付きのお話でした!思いつきで書き殴った駄文でしたが、ここまで読んでくれてありがとう!

※10/7追記
選択肢を増やしすぎて悩むこと自体は、全く悪いことではなく、むしろ乗り越えるべき壁だとすら思ってます。たぶん悩み続ければ続けるだけ、その後の人生は豊かになるはずです。今何かに悩んでいる人はいっぱい悩むと良いと思います(?)

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