道具を育てる楽しみ
こちらに引っ越して8ヶ月。
日本と比べて一つ不平があるとしたら、フライパンの寿命がとても短いこと。そんなこと〜?と思うかもしれないけど、お料理する人からするとかなりストレスも高いし、お財布にも痛い。
8ヶ月の間にテフロンのフライパンを2回も買い替えた。
引っ越した当初は、何かと物入りで、値段重視=安いものを購入した。1ヶ月も経たないうちに白いポッチができてきた。テフロンが剥がれてきたと言うこと。使い方は気をつけてる方だと思うので、がっかりした。
で、2回目は安物じゃなくて、しっかりしたお店でしっかりした値段を払えば、かつ丁寧に使えば、何年も持つだろうと思ったのに、なんと3ヶ月ほどでちっちゃな「ハゲ」が見つかった。これほど悔しいことはない。
こんなフライパンを使い続けると言うことは剥がれたプラスチック部分を食べてると言うことだから、あってはならぬこと。
頻繁に買い替えるのも勿体無いし、何よりちょっと剥がれたフライパンをその度ごとにゴミとして捨てるのは忍びなかった。
日本では、年単位で使えたのに。。。でも日本にいる時から、所詮は使い捨て、と言うフライパンの存在をなんとかしたかった。
で、この際に!と言うことで、ずっと前から考えていた「鉄のフライパン」に変えることにした。重いし、使いにくそうだし、どうしようと思っていたけど、「剥がれるフライパン」よりは「よし」として買い替えた。
たまたま、日本から友人が遊びに来るのでお土産何がいい?と聞いてくれたので、「シュロのたわし!」と答えて、めでたく揃ったのが上記の写真。
鉄のフライパンは、やはり重い。でも火の回りもいいし、よく焼ける。お肉なんかにはぴったり!ただの目玉焼きも、フチがパリパリですごく美味しくなった!
洗剤を使わず、洗うたびに油を少し塗ってお手入れする。このルーチーンも気に入ってる。「使うたびに使いやすくなってくる」感じがすごくいい!
シュロのたわしの感覚もすごく素敵。可愛くて愛着が湧く。
道具を使い捨てじゃなくて、「育ててる」って環境にもお財布にもやさしい。
ちまたでは「ていねいな暮らし」という言葉が流行っている。私は、全く「丁寧に」家事をしていないので、そう形容するのは烏滸がましい。
でも、大事な愛おしい道具を、自分が使いやすいように、長く長く育てていく感覚はとっても好きだ。