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(退職後)働くべきか働かざるべきか、それが問題だ

けいこです。NZに来て5ヶ月、いろんな意味でこちらの生活に慣れてきたような気がする。

人間落ち着くと「このままでいいのか」とモゾモゾしだす、という厄介な傾向がある。90%こちらの生活に満足しているが、10%は絶えずこの「このままでいいのか」ということを自問自答している。ちょっと心地が悪い。

今年63歳。このまま健康で活動的でいられると仮定して人生を楽しめるのは20年。長いようで短い。どう時間を過ごすか、がこの10%の根底にある。これまで書いてきた「時間」というテーマだ。

要は、その10%を端的にいうと「お金のために働くべきか、否か」ということだ。

この点を整理するために、フランスの社会学者のブルデューの4つの資本(経済的・文化的・社会的象徴的)を「ザクっと」参考にしてみる。特に参考になるのは、最初の3つ。私がこれからの人生で必要な資本について優先順位をつけていく。

「文化的」資本は必要。本を読んだり、音楽を楽しんだり、庭づくりもこの中に入るのかもしれない。

お金のような「資本」ではなく、人生を豊かにするための「心の資本」のようなものです。これが多いと、将来の選択肢が広がったり、周りの人と良い関係を築きやすくなったりするんです。

プロンプト「文化的資本を中学生に説明してください」とChatGPTに質問した

一昨日、たまたまお隣の人と話していて、お隣の家族は楽器ができるのだとか。奥さんはクラシックピアノ、ご主人も昔ギター、ティーンエイジャーの娘さんたちはバンドをやっているとか。私の下手なピアノの音も聞こえたらしく、「じゃ、お引っ越しあいさつ代わりに、今度集まって音楽の夕べやろうよ」ということになった。すごく楽しみだ!

どういう場面でどういうふうに食べ物や飲み物をどう楽しむか、も文化資本の中にしっかり入るから、このときどういう「おもてなし」をするのかも文化資本に入る。今の私の生活を豊かにするには、この「文化資本」がとても大切だ。それに投資する「時間」も。

じゃ、次は「社会資本」

友達や家族との信頼関係、地域の人たちと協力し合う仕組みも社会資本の一部です。これがあるとみんなで助け合ったり、安心して生活できます。

プロンプト「社会的資本を中学生に説明してください」とChatGPTに質問した

今までのご縁はSNSや日本になるべく帰ったりすることで、これからも大事にしていきたい。私にとって大事な「社会的資本」。

そしてこちらに越してきて一番投資しなくてはいけないのも、この社会資本だ。ざっくり言ってしまうと、コミュニティー作りで人との関係を構築していく必要がある。換言すると、親しい友人だけではなく、広く浅くここで生活する人たちとの関係を作ることが必要ということ。

なので前に書いたEverybody Eatsというレストランの「ボランティア」がすごく大事になってくる。もちろんその意義にも賛同しているけど、ボランティアに来ているのは近くに住んでいる人が多い。

先週一緒に「皿洗い」したロシア人の女性(とても働き者で素敵な人!)がお嬢さんと歩いているときに、犬の散歩でばったりあった。「あら、近くに住んでるのね!」と確認し合うこと、こういうことが「社会的資本」の基礎を築くうえで、大事なんだと思う。

で、残りの「経済的資本」。簡単にいうと「お金や所持しているモノ」ということになる。これはChatGPTに説明してもらわなくてもわかりやすい。

私にはこの「経済的資本」がどれだけ必要か、という質問が「働くべきか、働かざるべきか」に強く関係している。実際にいくら必要か・いくら欲しいか、という貨幣価値もあると思うけど、「働く」ということに付随する「自己肯定感」「自己存在感」などにも関係してくる。

いま、私がモゾモゾしてるのは、この「経済的資本」についてだということがわかった。他の文化的・社会的資本については、その重要性を認識しているし、それについてしっかり時間を投資したい、という決心も強い。でも物質的なものにあまり幸せを感じない私には、残りの人生で「経済的資本」を得るために、時間を費やすことがどれだけ必要なのか自分の中で決めかねていることが、モゾモゾの原因だと行き着く。「お金を稼ぐような仕事をしているか」が世間様では大事なことのような印象というか、すご〜くマイルドな社会的なプレッシャーも感じる。

というか、プレッシャーを感じてるのは私なのかも?

万一、プレッシャーを与えるようなことを耳にしたとしても、それは社会の価値であって、それに踊らされたり、影響されたりすることから線を引くべきであり、「私の価値観はどこにあるか」と自問自答することが大事なんだと。

たまたま昨日から、こちらで「個人事業主」の申請をしようと夫と話していて(二人の複数の細々とした仕事・収入を一括化しよう、という目的)、そのためにビジネスプランなるものを書いてみた。退職後の収入だから個々の収入はたいしたこともなく、しっかりしたビジョンはないにしても、「経済的資本」についても再考する良い機会になった。

今の私は、経済的資本を得るために、意義のないことに時間を費やしたり、オフィスや通勤に時間を費やしたりすることはしたくない、ということを改めて認識した。基本、家にいるのが好きな私なので、民泊をやってみたい、と常々思っていた。これを「経済的資本」を得る手段の一つにしたい、ということが明確になってきたので、早速ゲストルームを整え、デッキにもお客様が時間を過ごしてもらえるようにグレードアップ(?)した。バスルーム改装も来週には完成するはず。

下記の写真を撮るために、家具をあれこれ移動したり、テーブルの上のものを家のあちこちから持ってきたり。元々モノの少ない生活をしているので飾りになるようなものが少なく、家にあるものを総動員した苦笑。家具の移動は腰にくる、しっかり肉体労働した〜笑

写真もあちらから、こちらから、アングルもいろいろ試して50枚以上撮影して選んだのがコレ!

新しいシーツを購入し、民泊のサイト用の写真撮影。
きょうこにいただいたタオルも大活躍!ピンク色が特に映えるよ!サンキュー❤️
ボロボロのテーブルにペンキ塗りして「お化粧した」結果、また使えるようになった!

現役時代の「働き方」とは異なるけど、「働くべきか働かざるべきか」の自問自答には、「文化的資本」と「社会的資本」を得られるような時間をしっかりと確保した上で、絶えず自分の価値観と向き合いながら「経済的資本」も少しずつ得られるようになりたい、というところに落ち着いた。めでたし、めでたし(今日のところは)。

冒頭の写真にはia19200102さんの「お金のイラストアイディア5選」を使用しました。ありがとうございます。





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