約束や予定の効力なんて儚い
こんばんは。
また、一人の才ある若い人の訃報に触れて、もうどうしたものか分からず途方に暮れています。
とは言え、そこまで根強いファンだと言うわけではなかったけど、楽曲は片手で数えられる程度しか知らないけど、それでも彼女の死を悼むには十分だった。
身近な人々のやるせなさ、いかばかりか。
近いうちに新曲をリリース予定だったと、ニュースで聞いた。新曲のリリースは、彼女を思い止まらせるには不十分な予定だったのだろうか。本来なら十分なはずの予定が、見えなくなってしまうほどの意思だったのだろうか。
大事な友人を亡くしたとき、彼女のお母様から聞いた、脱毛サロンの予約を入れていたんだけどね…という言葉が妙に心に染みついている。
大なり小なり、人は近くの、あるいは遠くの約束や予定を道標にして生きるものだと思う。時には糧にして、時には足枷になって、それを基準に行動を決めたりする。
そこには、周囲に迷惑をかけないようにしなくちゃ、という気持ちも多分に作用する。きっと大多数の人が、何事もなければ。
もう誰も貴方を攻めたりしない
そんなの早く脱いで
鬼束ちひろの「CROW」をふと思い出した。
もはや誰にも彼女を咎められない。そんな権利も道理もない。
残された者は残されたなりに、亡き彼女と、彼女が遺した功績や悲しみに、それぞれの立場から向き合うしかない。
かと言って、できるだけ飲み込まれないように。