オリックス増井浩俊、前人未到の「全球団から勝利・セーブ・ホールド」なるか
オリックス・バファローズの増井浩俊(37歳)が今季初の一軍のマウンドで先発登板する。
今日6月9日、京セラドームでの東京ヤクルトスワローズ戦で、NPB史上初となる「全球団から勝利・セーブ・ホールド」の達成を懸けて、ヤクルト戦での自身初の勝利投手を目指す。
増井浩俊は静岡高校、駒澤大学を経て、2009年のドラフト会議で東芝から北海道日本ハムファイターズで5位で指名され、入団。
入団当初は先発要員であったが、プロ2年目からセットアッパーに転向。
2012年にはリーグ最多の70試合に登板、当時のパ・リーグ新記録となる45ホールドで自身初の最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得、リーグ優勝にも大きく貢献した。
2013年8月20日、対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(荘内銀行・日新製薬スタジアムやまがた)で、NPB史上最速となる192試合目で通算100ホールドに到達。
2014年のシーズン途中からクローザーに転向、2015年にリーグ2位の39セーブを挙げた。
2016年にシーズン途中で先発に再転向し、プロ初完投とプロ初完封勝利を挙げるなど、シーズン10勝・10セーブをマークし、リーグ優勝・日本一にも貢献した。
2017年8月16日の対ロッテ戦(札幌ドーム)ではNPB史上28人目の通算100セーブを達成した。
2017年オフ、国内FA権を行使して、オリックス・バファローズに移籍。
2018年6月29日、古巣の北海道日本ハムファイターズ戦(札幌ドーム)で、NPB史上4人目となる「全球団からセーブ」を挙げた。
2019年4月19日、対東北楽天イーグルス戦(楽天生命パーク)で、NPB史上14人目となる通算150セーブ。
同年8月2日、対埼玉西武ライオンズ戦(京セラドーム大阪)で史上100人目となる通算500試合登板を果たし、同じく9月2日、対千葉ロッテマリーンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)、NPB史上8人目となる通算150セーブもマークすると同時に、同年に達成した藤川球児以来、NPB2人目(日米通算では平野佳寿を含め3人目)となる、「通算150セーブ・15ホールド」を達成した。
増井は2020年から先発に再転向し、2021年5月30日の対ヤクルト戦(京セラドーム)で、「全球団から勝利・セーブ・ホールド」という史上初の記録を懸けて先発登板、5回を2失点に抑え、勝利投手の権利を持ったまま降板したが、後続のリリーフが逆転を許し、快挙を逃していた。
なお、増井が勝利した11球団のうち、パ・リーグのチームはすべて先発でも勝利を挙げているが、セ・リーグのチームから先発で勝利を挙げたのは巨人と中日で、阪神、広島、DeNAからは救援で勝利を挙げている。
また、既に現存する11球団から勝利・セーブ・ホールドを挙げている増井だが、球場別でみると、8球団の本拠地で勝利・セーブ・ホールドをマークしている。
現存する12球団の本拠地全てでホールドを挙げているものの、横浜スタジアムで唯一、セーブを挙げておらず、甲子園球場、神宮球場、マツダスタジアムでは未勝利となっている。